音響設備ファイル

スタジオ、ライブハウス、ホールはもとより、スタジアム、エンタテインメント施設、商空間など、さまざまな設備における音響の果たす役割と、それを実現するためのシステムについてレポートしていきます。



国立音楽院 KMAパラダイスホール|音響設備ファイル【Vol.80】

音楽学校、国立音楽院の本校地下1階、KMAパラダイスホールのメインスピーカーシステムがL-ACOUSTICS A15 Focus、A15 Wide、X8、KS21に一新され音響面の強化が図られた。同音楽院の音響デザイン科講師を務める小松久明氏と広報・総務部長の勝田幸一氏、そして…

mu:sta|音響設備ファイル【Vol.79】

建築音響会社mu:sta(ムスタ)のモデルルームは、イマーシブ対応のコントロールルームとオーディオルームとしても利用可能なレコーディングルーム、そして主にクラシック系の楽器演奏を目的としたピアノルームの3部屋を構えており、mu:staのコンセプトや特長…

FENNEL STUDIO|音響設備ファイル【Vol.78】

プロeスポーツ・チームの運営などを行っているFENNELが、音楽スタジオFENNEL STUDIOを設立。監修にはSiMのボーカリストMAHとエンジニアの原浩一氏が参加し、設計/施工はアコースティックエンジニアリングが担当。このコラボレーションはいかにして生まれた…

Make Hits Lab|音響設備ファイル【Vol.77】

JR高田馬場駅から徒歩2分の音楽制作スタジオMake Hits Labは、−106dBの防音性能を備え、24時間音出しが可能。またBYOD(Bring Your Own Device)スタイルを採用している。今回はスタジオ・オーナーの谷正太郎氏に、スタジオの魅力や導入機材のこだわりなどを…

TSUKIHANA SOUNDS STUDIO|音響設備ファイル【Vol.76】

2023年3月に誕生した栃木県足利市のTSUKIHANA SOUNDS STUDIOは、大谷石や聚楽壁、檜や杉、竹などの木材をふんだんにあしらい、障子や絹ガラスなどもデザインに用いられた独創的な和モダンのレコーディング・スタジオだ。31畳のレコーディング・ルームと15畳…

Studio音の森|音響設備ファイル【Vol.75】

Studio音の森は、バンドなどのリハーサルやレコーディングのみならず、ダンスやワークショップまで幅広く対応したレコーディング・スタジオだ。東京都羽村市の閑静な住宅地にある当スタジオは、オーナーであり、ギタリスト、コンポーザー、エンジニアとして…

ポニーキャニオン タワーサイドスタジオ|音響設備ファイル【Vol.74】

ポニーキャニオン タワーサイドスタジオは、東京都内にある老舗スタジオを2022年2月より全面リニューアルして誕生した。バンド・レコーディングなどが可能な“T1 スタジオ”と、ボーカルや楽器ダビングに適した“T2 スタジオ”を保有しており、“T1 スタジオ”には…

BAUHAUS|音響設備ファイル【Vol.73】

世界中からファンが訪れる老舗ロック・バー、BAUHAUS(バウハウス)が2022年5月から新店舗で営業を再開している。1981年の創業以来、六本木エリア内で3回目となる移転だったが、今回はコロナ禍により2年近くも閉店を余義なくされ、経営的に困難な時期にテ…

函館競馬場|音響設備ファイル【Vol.72】

北海道にある函館競馬場では、2022年5月に放送設備の全面改修を敢行。PANASONICの業務用音響機器ブランド、RAMSA製品が中心となったシステムの導入はいかにして行われたのか。日本中央競馬会、JRAファシリティーズ、PANASONIC担当者への取材を元に改修のプロ…

ROCKATERIA|音響設備ファイル【Vol.71】

2022年6月に設立26周年を迎えた仙台のライブ・ハウスMACANA。その姉妹店として、8月5日にグランド・オープンしたのがROCKATERIA(ロッカテリア)だ。サンレコ的な目玉は、フロア向けに用意されたVUE AUDIOTECHNIKのラインアレイ・スピーカー・システム。導入…

STUDIO Wakefield|音響設備ファイル【Vol.70】

APIのコンソール、1608を国内初導入したことで知られるレコーディング・スタジオ、STUDIO Wakefieldが開業の地である川崎・登戸から同じ川崎の溝口へと移転し、2022年8月にリニューアル・オープンした。本稿ではチーフ・エンジニアのアンドリュー氏、運営会…

Dining & Music BAR 音STAGE|音響設備ファイル【Vol.69】

東京・神田に店を構えるDining & Music BAR 音STAGE(オンステージ)。前身の店舗で、楽器が演奏できる音楽バーとして多くの支持を受け、そのノウハウをもとに2022年5月、リニューアル・オープンを果たした。今回は、店舗の音響調整から機材選定に至るまで…

シマノ自転車博物館×BOSEスピーカー|音響設備ファイル【Vol.68】

世界最大の自転車部品メーカー、シマノ。2021年の創業100周年を記念して今も本社が置かれる創業地=大阪・堺にシマノ自転車博物館が今年誕生した。自転車という人力の乗り物の“はじまり・ひろがり・これから”をテーマにした同館では、展示方法にさまざまな工…

【動画】豊田市民文化会館 × RAMSA音響システム|音響設備ファイル【Vol.67】

愛知県豊田市民文化会館の大/小ホールが音響改修工事を終えて、昨年11月にリニューアル・オープンを果たした。PANASONICの業務用音響機器ブランド、RAMSAのラインアレイ・システムを導入し、音響設計/補正には同社のソフトPASDを使用。緻密(ちみつ)なチ…

【動画公開】アコースティックエンジニアリングのショールームに見る音楽スタジオ造りの哲学

東京・九段下にオフィスを構える建築設計事務所、アコースティックエンジニアリング。業務用スタジオ、ライブ・ハウス、個人向けスタジオなど、さまざまな音楽家/音楽制作者のための防音/音響設計、工事などを手掛けてきた。同社は昨年、オフィス内に新シ…

【動画】メットライフドーム × BOSE音響システム|音響設備ファイル【Vol.66】

所沢市に位置する埼玉西武ライオンズの本拠地球場=メットライフドームが大型改修を終えリニューアル・オープン。西武鉄道・西武球場前駅の改札を抜けると眼前にボールパークが広がり、キャパシティ31,552人のドームへとスムーズにアクセスできる。本稿では…

BLACKBOX³|音響設備ファイル【Vol.65】

ライブ配信専用スタジオ、BLACKBOX³が誕生した。ファン・コミュニティ・サービスFaniconや、チケット制ライブ・ストリーミング・サービスのCassetteなどを運営するTHECOOが設立。国内の映像と音響のスペシャリストを集め、ライブ・ストリーミングの可能性を…

SHIBUYA DIVE|音響設備ファイル【Vol.64】

渋谷駅から徒歩12分ほどのところに位置するライブ・ハウスSHIBUYA DIVE。テナント入居するビルの設計時からかかわり“ライブ・ハウスを造ることを想定して作られた空間”というのは珍しい。また、導入されたスピーカーはDBTECHNOLOGIESのラインアレイVIOシリー…

音響設備ファイル Vol.63 平和リース球場

プロアマ問わず、多くの野球選手に利用されている鹿児島県鹿児島市の平和リース球場。試合を盛り上げるために欠かせない音響設備が、2020年の春にアップデートされた。導入されたのはPANASONICが手掛けるプロ・オーディオ・ブランドのRAMSA。どのようなシス…

音響設備ファイル Vol.62 北上市文化交流センター さくらホール

岩手県・北上市文化交流センター さくらホールの大ホールが8月末に音響改修工事を終え、リニューアル・オープンを果たした。フランスのメーカーL-ACOUSTICSのスピーカー・システムを導入し、スピーチや楽器演奏などをクリアかつ現代的な音で届けられるよう…

音響設備ファイル Vol.61 sound studio Remy

7月初旬にオープンした栃木県下野市のsound studio Remy。レコーディング・スタジオとリハーサル・スタジオを併設し、ロビーにはアコースティック・ライブ用のスペースも設ける。元はカーテン・ショップの倉庫だったそうだ。スタジオ設立の経緯をオーナーの…

音響設備ファイル Vol.60 御蔵入交流館文化ホール

福島県南会津郡南会津町にある御蔵入交流館は、文化ホール/図書館/中央公民館/保健センターの4つから成る複合施設。その中の一つである文化ホールは、クラシックや歌舞伎などを中心としたイベントを数多く開催しており、2020年2月にリニューアル・オープ…

音響設備ファイル Vol.59 LUXURIANT STUDIO

美麗や肥沃といった意味を持つ語をその名に冠したLUXURIANT STUDIO。約3年前に麻布十番駅から徒歩1分の場所に造られた、比較的新しいレコーディング・スタジオだ。声優やアーティストのレコーディングをはじめMAも行っている同スタジオが、2つ目のコント…

【音響設備ファイル Vol.52】Hi-NODE

Text:iori matsumoto Photo:Hiroki Obara この8月、東京・日の出ふ頭にオープンしたHi-NODE(ハイノード)。“海辺と暮らしの新しい関係を築く新施設”というコンセプトの下、飲食店を併設した船客待合所だ。地域の憩いの場としても開放されており、727㎡の…

【音響設備ファイル Vol.51】ブレックスアリーナ宇都宮

Text:iori matsumoto Photo:Takashi Yashima(except notified) プロバスケットボールリーグB.LEAGUEで活躍するチーム、宇都宮ブレックス。拠点とする“ブレックスアリーナ宇都宮”の天井には、2018-19シーズンからラインアレイ・スピーカーのJBL PROFESSIO…

【音響設備ファイル Vol.49】名古屋市公会堂

Text:Tsuji. Taichi Photo:Noriaki Yasuda(except*) 2017年から改修工事を行い、今年の3月にリニューアル・オープンを果たした名古屋市公会堂。その改修工事の一環として、音響設備の大幅なアップデートがなされたことも見逃せない。今回は、1,552席の…

【音響設備ファイル Vol.47】俺のGrill&Bakery 大手町

Text:iori matsumoto Photo:Takashi Yashima(except*) 昨年8月末にオープンした俺のGrill&Bakery 大手町。上質なステーキを高級店の3分の1で味わえることに加え、ジャズを中心に生演奏が行われ、食事と一緒にライブが楽しめるレストランとして人気…

【音響設備ファイル Vol.46】新潟コンベンションセンター

Text:iori matsumoto Photo:Yusuke Kitamura(except*) 2003年、新潟市の信濃川河口に開業した新潟コンベンションセンター。最大1万人収容の展示場と、大小合わせて13の会議室を備え、APECやG7などの政府間会合をはじめ、多くのイベントに用いられてき…

【音響設備ファイル】J-WAVE けやき坂スタジオ

Text:Daisuke Kitaguchi/Photo:Hiroki Obara 東京の人気FM局、J-WAVEのサテライト・スタジオとして2003年から稼働しているJ-WAVEけやき坂スタジオ。六本木ヒルズのけやき坂側に位置し、隣接する森タワーの33階にあるJ-WAVE本社とも専用線で接続。コンパク…

【音響設備ファイル Vol.45】日産スタジアム

Text:Daisuke Kitaguchi/Photo:Hiroki Obara(except*) 約72,000席という国内最大級のキャパシティを誇る屋外多目的競技場、“日産スタジアム”こと横浜国際総合競技場。2019年9月20日から開催されるラグビーW杯でも準決勝戦や決勝戦が行われることになっ…

【音響設備ファイルVol.43】専門学校ESPエンタテインメント福岡 Live Hall EMY

Text:iori matsumoto Photo:Takayoshi Matsuyama 福岡の中心地で2018年に開校した専門学校ESPエンタテインメント福岡。そのレコーディング・スタジオは2018年8月号の本コーナーでレポートしたが、実は同校には大型ライブ・ハウス並みの設備を誇るホール、…

【音響設備ファイルVol.40】Billboard cafe & dining

Text:iori matsumoto Photo:Takashi Yashima 日比谷公園に隣接する新スポット、東京ミッドタウン日比谷に、内外の有名アーティストの公演を手掛けてきたBillboard Liveがプロデュースするカフェ&ダイニングが誕生した。飲食だけでなく、DJやトーク・イベ…

【音響設備ファイルVol.39】小布施 蔵部

Text:iori matsumoto Photo:Yusuke Kitamura 長野県小布施町は、江戸時代から交通と経済の要所として栄え、現在でもその雰囲気をたたえた街並みが人気となり、多くの観光客が訪れている。そこに古い蔵を改装したレストランがオープン。BGM用のスピーカーと…

【音響設備ファイルVol.36】THE BOTTOM LINE

Text:Yuki Nashimoto Photo:Noriaki Yasuda 今回訪れたのは歴史あるライブ・ハウス、名古屋THE BOTTOM LINE。かつてニューヨークにあった同店名のフランチャイズとして誕生し、昔のアメリカンなクラブの雰囲気を楽しめる空間だ。今回新たにBOSE ShowMatch …

【音響設備ファイルVol.30】マクセル アクアパーク品川

Text:iori matsumoto Photo:Takashi Yashima(except *) 2005年のオープン以来、品川の新名所として人気のマクセル アクアパーク品川。都市型水族館のパイオニアとして、水生生物の展示にとどまらず、音や光と組み合わせて季節や昼夜に合わせた演出を行…

【音響設備ファイルVol.29】ビルボードライブ東京

Text:iori matsumoto Photo:Takashi Yashima 東京を代表するライブ・レストランの一つ、ビルボードライブ東京が10周年を迎え、開業以来初めてとなるスピーカーの入れ替えを行った。新規導入されたのはJBL PROFESSIONALのフラッグシップ・モデルVTXシリーズ…

【音響設備ファイル Vol.26】映音空間 赤坂スタジオ

Text:iori matsumoto Photo:Takashi Yashima 近年、マンションに設けたスタジオが増えているが、その大多数はプライベート・スタジオや企業の自社スタジオ。つまり“使う人が限定される空間”だ。今回訪れた映音空間 赤坂スタジオは、もともと10畳ほどのワン…

【音響設備ファイル Vol.21】ナガシマスパーランド

Text:Tsuji. Taichi/Photo:Noriaki Yasuda JR名古屋駅から車を走らせること約30分、三重県桑名市に位置するアミューズメント・パーク=ナガシマスパーランド。2014年には開業50周年を迎えたが進化は止まらず、“4Dスピン・コースター 嵐”(上の写真)など…

【音響設備ファイル Vol.19】Zepp大阪ベイサイド

Text:Daisuke Kitaguchi Photo:Chika Suzuki さまざまなスペースの音響設備を紹介する本連載。今回は、Zeppの新店舗として2月にオープンしたZepp大阪ベイサイドをピックアップ。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンと隣接するエリアに位置し、関西ではZepp…

【音響設備ファイル Vol.15】ガジェット通信フロア

Text:Yuichiro Shiraishi/Photo:Hiroki Obara ネット時代のカルチャーを広く発信しているニュース・サイト「ガジェット通信」。同サイトが2016年2月の東京・秋葉原への移転に伴い、ライブやセミナーなどコンテンツの配信に幅広く対応する「ガジェット通…

【音響設備ファイル Vol.13】festhalle

Text:Tsuji. Taichi Photo:Shunsuke Nakanishi(except *) さまざまなスペースの音響設備を紹介する本連載。今回訪れたスペースは、2016年3月にオープンしたライブ・ハウスfesthalle(フェストハレ/ドイツ語で“集い”の意)。讃岐うどんでも有名な香川…

【音響設備ファイル Vol.12】SPACE ODD/Sankeys TYO

Text:iori matsumoto/Photo:Hiroki Obara 昨年末、多くのクラブ・ミュージック・ラバーに惜しまれながらクローズした代官山AIRの跡地に、今年4月、新しいクラブSankeys TYOが誕生。日中〜夕方は同じスペースでライブ・ハウスSPACE ODDとしても営業をスタ…

【音響設備ファイル Vol.6】東京カテドラル聖マリア大聖堂

Text:Tsuji. Taichi/Photo:Hiroki Obara(except*) さまざまなスペースの音響設備を紹介する本連載。今月は、東京カテドラル聖マリア大聖堂に訪れた。ここの設備は、JBL PROFESSIONALの新たな柱状(コラム型)スピーカー=Intellivoxが核となっている。…

【音響設備ファイル Vol.4】関西大学 ソシオ音響スタジオ

篠崎賢太郎 Photo:Shunsuke Nakanishi(except*) さまざまなスペースの音響設備を紹介する本連載。今月は関西大学 千里山キャンパス内に設立されたソシオ音響スタジオを訪れた。生徒のクリエイティブな才能を伸ばしたいという一心から、MADIネットワーク…

【音響設備ファイル Vol.1】名古屋クラブ クアトロ

Text:Tsuji. Taichi Photo:Noriaki Yasuda 昨今めまぐるしい進化を見せている業務用音響機器。本連載ではライブ・ハウスから各種ホールまで、さまざまなスペースの音響設備を紹介していく。第1回の今月は愛知県のライブ・ハウス、名古屋クラブ クアトロを…