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“日本の玄関口”に展示中! スズキユウリとの『Crowd Cloud』【第16回】realize〜細井美裕の思考と創発の記録

細井美裕 意味から切り離れされた日本語が無数のホーンから再生される総和 今、羽田空港第2ターミナルにて、ロンドンで活動されているサウンド・アーティスト/エクスペリエンス・デザイナーのスズキユウリさんとの共作サウンド・インスタレーション『Crowd…

「(((|||」と書いて“縦曲線”と読む新作配信シングル【第15回】realize〜細井美裕の思考と創発の記録

細井美裕 初めてシンセ・ベースを導入。低域のもたらすパンチへのあこがれ 新曲「(((|||」をリリースしました。多重録音と、新しい挑戦として声以外の要素でシンセ・ベースを初めて使いました(と言っても1音だけ)。マイクはNEUMANN TLM67を購入したので、…

本番直前での緊急アップデート〜ヌトミック+細井美裕『波のような人』【第14回】realize〜細井美裕の思考と創発の記録

細井美裕 会議机に載せたシステムとともに劇場内を転々と…… 愛知県芸術劇場入りしてからの筆者の作業環境。左から右へ、小ホール、ホテル、中リハ室。 左からスタジオ、楽屋、館長室(!)。今回のドキュメント・ムービーは筆者の視点のものと、テクニカル・…

態度の音と傍観と凝視〜ヌトミック+細井美裕『波のような人』【第13回】realize〜細井美裕の思考と創発の記録

細井美裕 マイク入り聴診器でとらえる身体のメタファーとしての音 やっとこの回がやってきました。舞台を支えるデバイス・シリーズです。舞台作品はすべてが同時並行で制作が進んでいくので、こうして振り返って体系化するとそれなりの量になることが分かり…

次元が高ければ良いわけではない〜ヌトミック+細井美裕『波のような人』【第12回】realize〜細井美裕の思考と創発の記録

細井美裕 創作とディレクションの両方を一人で抱えることの困難さに直面 ヌトミック+細井美裕『波のような人』(4月27日、28日)の会場は愛知県芸術劇場でしたが、額田大志君の協力により現地2週間の滞在制作の前に森下スタジオ(東京)で1週間仕込みが…

残響室での“身体”の収録〜ヌトミック+細井美裕『波のような人』【第11回】realize〜細井美裕の思考と創発の記録

細井美裕 クオリティを上げる時間を確保するためにその場の判断を積み重ねる ヌトミック+細井美裕『波のような人』に使用するための音源は、小野測器さんにご協力いただき、残響室にて収録しました。エンジニアは葛西敏彦さん。今回はエンジニアリングに不…

演出家との対話からの気付き〜ヌトミック+細井美裕『波のような人』【第10回】realize〜細井美裕の思考と創発の記録

細井美裕 学生時代からの盟友とあらためて対峙カフカ『変身』を原案に音でベストを尽くす 次に発表する新作は、マルチチャンネル・スピーカーと俳優のための演劇作品、ヌトミック+細井美裕『波のような人』(原案:フランツ・カフカ『変身』)です。 2019年…

ファッション・ブランドCFCLの船出に贈るイマーシブ楽曲【第9回】realize〜細井美裕の思考と創発の記録

細井美裕 「Lenna」制作から手法をアップデート譜面を視覚化して録音を効率化 22.2chで「Lenna」という作品を発表してから、周囲のイマーシブ環境に対する注目度も高まってきていて、発表時に比べてクリエイターからの質問が多くなってきました。Envelop(編…

「Erode」〜“気付き”に対する気付き【第8回】realize〜細井美裕の思考と創発の記録

細井美裕 橋の外側から木の上へ国立公園内で100mのケーブル敷設 ついに作品完成です。設営一番の難所は、ケーブルを地上ではなく林の木を伝って配線していくところでした。環境を壊さないことが絶対条件である国立公園敷地内での展示では、普段当たり前のよ…

「Erode」〜森の中に音の結界を作る【第7回】realize〜細井美裕の思考と創発の記録

細井美裕 作品が良ければ方法の難は超えられるスーザン・フィリップスからの気付き 展示にあたって天川村を訪問したのは3回で、1回目は会場候補と芸術祭ルートの下見。その後コンセプトと大体のシステムは決めて、2回目は作品に使用する音源のサンプリン…

「Erode」〜奈良の国立公園内にスピーカーを設置する【第6回】realize〜細井美裕の思考と創発の記録

細井美裕 一度“聴こえなくする”ことで本来の川の音を際立たせる方法を模索 初めての屋外展示が無事終了しました。連載第3回で紹介した奈良県の芸術祭『MIND TRAIL 奥大和 心のなかの美術館』の展示公開までの記録を前/中/後編に分けて記録します。たどり…

realize〜細井美裕の思考と創発の記録 第5回 システムをホッピングするマルチチャンネル作品の可能性

細井美裕 MacBook Proを“会場”にしてコンピューターの“上”に展示会場を作る サウンド・インスタレーションは、音を出す前までの段階……スピーカーの設置含めたインフラの整備に時間とお金がかかります。前月触れたテレプレゼンス・パフォーマンスを行った『Ar…

realize〜細井美裕の思考と創発の記録 第4回 Ars Electronicaでの新作「Vocalise」で試みた仮想と実在の交錯

細井美裕 「Vocalise」本番の視点。NTT ICC無響室の筆者と、小野測器残響室のスピーカー(CODA AUDIO D5 Cube)が正対している 無限の広がりを持つインターネットを目の前の画面だけにとどめないために 今回は9月9日に発表したArs Electronica Festival 20…

realize〜細井美裕の思考と創発の記録 第3回 複数の展示が並行する中で考える場所と作品の関係

細井美裕 美しい自然に囲まれた山村で展示すべき作品とは 先日、初めて螺貝の音で目覚めました。奈良県の芸術祭『MIND TRAIL 奥大和 心のなかの美術館』(10月3日〜11月15日に吉野町、天川村、曽爾村で開催)で新作を発表することになり、ここ1カ月はリサ…

realize〜細井美裕の思考と創発の記録 第2回 マルチチャンネル=立体音響とは限らないんじゃない?

細井美裕 【2020年12月25日追加】札幌文化芸術交流センターでのインスタレーション動画を追加いたしました。(編集部) “立体的なサウンド” はシステムではなく作品が体現するもの 増えてきた“ 立体音響”コンテンツ。今回は私がなぜサラウンドをメインに活動…

realize〜細井美裕の思考と創発の記録 第1回 What I've realized

細井美裕 YCAMでのチーム制作で得られる過程を苦しむ実験スタイル はじめまして、細井美裕です。音の作品を美術館や劇場で展示したり、広告や展示の企画制作、あとは楽曲にボイス・アーティストとして参加したりしています。詳しくは本誌2019年9月号のインタ…