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FOCAL Alpha 50 / Alpha 65 〜ペア10万円以下!サイズで比べるビギナー向けモニター・スピーカー

FOCAL Alpha 50 / Alpha 65

Photo: Takashi Yashima

FOCAL
特許技術のリバース・ドーム・ツィーター搭載機

 特許技術であるリバース・ドーム・ツィーターとダンピング特性に優れたポリグラス・コーン・ウーファーを搭載しており、リニアな高域再生とニュートラルな中~低域を実現しているという。内蔵アンプは消費電力を抑えたクラスAB仕様ながら、Alpha 50は35W(LF)+20W(HF)、Alpha 65は70W(LF)+35W(HF)のパワーを誇る。ダブル・バスレフ・ポートをフロント・パネルに採用することで、壁に寄せた設置が可能。自宅スタジオでの使用も視野に入れた設計が光る。8インチ径ウーファーを備えたAlpha 80(88,888円/ペア)もラインナップしている。

Alpha 50/Alpha 65 Rear

Alpha 50/Alpha 65 Rear

リア・パネルの左側には入力端子(XLR、RCAピン)と感度切り替えスイッチ(+6/0dB)、右側には電源スイッチと、LF(250Hz)&HF(4.5kHz)の補正用シェルビングEQが並ぶ

LF/HF Shelving EQ

LF/HF Shelving EQ

LF(250Hz)は±6dB、HF(4.5kHz)は±3dBの間でイコライジングが可能

SPECIFICATIONS:
Alpha 50 ■形式:2ウェイ・パワード ■スピーカー構成:5インチ径ポリグラス・コーン・ウーファー+1インチ径アルミニウム・リバース・ドーム・ツィーター ■周波数特性45Hz~22kHz ■外形寸法:220(W)×313(H)×258(D)mm ■重量:7.3kg/1台

Alpha 65 ■形式:2ウェイ・パワード ■スピーカー構成:6.5インチ径ポリグラス・コーン・ウーファー+1インチ径アルミニウム・リバース・ドーム・ツィーター ■周波数特性:40Hz~22kHz ■外形寸法:220(W)×348(H)×258(D)mm ■重量:9.4kg/1台

Impression

Masayoshi Iimori
キックのアタックが気持ち良く聴こえる

●周波数キャラクターについて

 全体的にフラットという点が魅力的ですね。低域がしっかりと出ているのですが、中~高域を邪魔しない程度でバランスが良い。キックのアタックが気持ち良く聴こえました。中域も過度に飛び出るということがないですし、高域もクリアに聴こえますが、耳が痛くなるような鳴り方はしておらず、大変好印象です

●解像度、定位/奥行きの再現について

 定位や奥行きの再現性も非常に高く、各楽器の配置が鮮明に聴き取れました。空間が広く感じられ、余裕を持って鳴らしている印象です。これらのポイントに限定して言えば、Alpha 65の方がより優れており、ウーファーの口径や筐体のサイズに性能が比例しているということが分かるシリーズだったと思います。解像度も高いですね。特に高域の輪郭がはっきりとしており、音に密度がありました。空間の表現や解像度においてもバランスが良いと言えますね。

●総合的な印象やそのほか感じたこと

 どちらも素晴らしいモニターですが、Alpha 65はAlpha 50の優れた特性を、そのまま拡張させているような印象を受けました。特に低域がよりパワーアップしていると思います。どんなジャンルにも対応できそうですし、個人的にめちゃくちゃ好きなサウンドです。

 

MIDO
定位の再現性が高く広がりが感じられる

●周波数キャラクターについて

 全帯域が非常にバランス良く鳴っています。ただ低域に関しては、ウーファー口径の差による周波数特性に起因しているのだと思いますが、Alpha 65の方がよりしっかりと聴こえました。

●解像度、定位/奥行きの再現について

 定位の再現性はどちらも非常に高く、サイドの広がりも感じられました。こちらもAlpha 65の方がより再現できているように感じます。解像度も良好ですが、Alpha 50は30~40Hz辺りで鳴るサブベースのうねりが表現しきれていないような印象を受けました。

●総合的な印象やそのほか感じたこと

 全体的に印象が良く、最近ヒップホップ界隈で使っている人が増えているのも納得のクオリティです。ミックスでも活躍してくれそうですし、僕自身がスピーカーを購入する際の選択肢にFOCALを入れたいと思いました。特にAlpha 65は、ウーファー用パワー・アンプが70W仕様と今回試聴するモニターの中でも1、2を争う出力で、納得の押し出し感がありましたね。必ずしも口径の大きなスピーカーが良いというわけではありませんが、高出力で鳴らせる環境が整っているのならば、Alpha 50とAlpha 65は1万円ちょっとの差なので、僕は迷わずAlpha 65をお薦めします。

 

ロマンチック☆安田
奏者の情感が伝わってくるサウンド

●周波数キャラクターについて

 低域が非常に聴きやすい上、超低域の部分までしっかりと出ています。もちろんAlpha 65の方が鳴ってはいるのですが、大差はありませんでした。中域はややハイミッド寄りですが、滑らかなサウンドです。高域もしっかりと聴こえます。Alpha 50に比べるとAlpha 65の方がよりハイが伸びていて聴きやすく、自然と耳に入ってきます。

●解像度、定位/奥行きの再現について

 センターがはっきりとしながら左右に広がりもあります。それでいて無理やり空間を広げたような違和感はありません。奥行きに関しては音像が全体的に手前寄りなので、少々奥が浅いかと思います。細かい部分の解像度はやや落ちますが、音像に迫力があり曲の風景やプレイヤーの情感が感じられるので、曲全体の雰囲気を追求していくようなミキシングに適していると感じました。

●総合的な印象やそのほか感じたこと

 全体的にバランスが良く、ジャンルや曲の雰囲気などを問わずに使えると思います。懐かしさを覚えるような柔らかさと、現代的なクリアさを併せ持ったサウンドと言えるでしょう。Alphaシリーズを買っておけば間違いないだろうという印象です。金額に大差は無いので、自宅に置けるのならAlp
ha 65をお薦めします。

製品情報

www.minet.jp

FOCAL Alpha 50

33,148円/1台

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FOCAL Alpha 65

38,889円/1台

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※本記事はサウンド&レコーディング・マガジン 2020年5月号より転載しています

 

ペア10万円以下!
サイズで比べるビギナー向けモニター・スピーカー

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