Part5では、1990年代後半~2000年代にかけての機材が登場。ソフトウェア、ハードウェアの低価格化やラップトップ・コンピューター、スマートフォンの普及により、多くの人がより手軽に音楽制作に挑戦できるようになりました。クリエイター独自の発想も、ソフトウェアの多機能化などによって実現しやすくなっています。
ミト(クラムボン)
【Profile】クラムボンのバンド・マスターとして、ベース/ギター/キーボードなどを担当。自身のバンド以外にも多くのミュージシャンを手掛け、楽曲提供や演奏参加、プロデュース、ミックスなどを行う。また、映画やTV、アニメなど幅広く楽曲制作を行っている。
クラムボン公式Webサイト
~サンレコ読者へのメッセージ~
気が付けば僕も、25年以上お世話になっている雑誌です。いまだに昔の特集ページの表や数値を参考にミックスやレコーディングをしている身として、いつでも読者の皆さんと同じ目線で楽しめていることはとても尊いです。引き続き、皆さんと一緒にこの雑誌を応援できるよう心より願います。
AVID Pro Tools(1999年)
スタジオ環境がアナログからDAWに移行すると同時に、アーティストも同じソフトを安価で手に入れ、それを使ってプリプロダクションを“自身で完結できる”環境ができたこと。さらにどんな場所でもDAWを立ち上げて作業できることなどによって、よりアーティストの自由な発想で音楽が作られていった。
大沢伸一(MONDO GROSSO)
【Profile】常に時代をけん引してきた大沢のソロ・プロジェクト、MONDO GROSSO。その30年の軌跡をたどる、大沢自身の選曲によるオールタイム・ベスト『MONDO GROSSO OFFICAL BEST』が11月3日リリースされる。
Recent work
『MONDO GROSSO OFFICIAL BEST』MONDO GROSSO(エイベックス)
~サンレコ読者へのメッセージ~
40周年! 長いな~。思えば10代のころから読み始めた記憶がある。おめでとうございます。記念にイベントでもやるとか?
ABLETON Live(2001年)
Live以前のDAWが主に音楽の心得のある層をサポートする存在だったのに対して、Liveの登場はそれ以外の層=サンプラーなどのハードウェアで音楽的知識を優先せずクリエイトしてきた層に大きな扉を開いたと思っている。ソフトウェア音源ですらない“音”を並べてランダムに音楽へ展開、変化させていくことが可能になり、発表当時とても衝撃的だった。
Nakajin(SEKAI NO OWARI)
【Profile】4人組バンドSEKAI NO OWARIのリーダー/ギタリスト/サウンド・プロデューサー(写真左端)。今年7月には、アルバム『scent of memory』をリリース。11月から来年3月にかけて、全国7会場を回るアリーナ・ツアー『SEKAI NO OWARI Tour 2021 - 2022』を開催する。
Recent work
『scent of memory』SEKAI NO OWARI(ユニバーサル)
~サンレコ読者へのメッセージ~
サンレコ40周年おめでとうございます。SEKAI NO OWARIを始めて15年がたちましたが、いつも僕の探究心を満たしてくれる愛読書です。
ANTARES AVP-1(2003年)
ANTARES Auto-Tuneは、トークボックスやボコーダーなどエレクトロ・ミュージックとなじむボーカル・エフェクトの中で最も使用のハードルが低く、最もポップス界においてスタンダードな存在になりました。いまやピッチ補正機能はどのDAWソフトにも標準搭載されていますが、僕らがデビュー前にオークション・サイトで買ったラックのAVP-1は、当時の僕らにとってサウンド・メイクの強力な武器となってくれた思い出深い機材なので挙げさせていただきました。
本項で紹介したサウンド&レコーディング・マガジン誌面はバックナンバー(会員限定)でお読みいただけます。