TeddyLoid × UNIVERSAL AUDIO Apollo Twin X【Apolloユーザー通信 Vol.8】

TeddyLoid × UNIVERSAL AUDIO Apollo Twin X【Apolloユーザー通信 Vol.8】

UNIVERSAL AUDIO Apolloシリーズは、多彩なラインナップを取りそろえるオーディオI/O。数々の名機をエミュレートしたUADプラグインの提供とUNISON機能、システムの拡張性もあり、全世界のクリエイターやエンジニアに愛用されている。実際にApolloを活用するユーザーたちは、数多の製品の中からなぜApolloを選ぶのか。今回は、プロデューサー/DJとして世界を股に掛けて活躍するTeddyLoidが登場。彼が絶対的な信頼を置くApollo Twin Xを中心に紹介しよう。

Photo : Hiroki Obara

Apollo Twin X

UNIVERSAL AUDIO Apollo Twin X

 最大入出力10イン/6アウト、UNISON対応マイクプリ×2基搭載のデスクトップ型オーディオI/Oで、TeddyLoidはDSPを2基搭載したモデルを使用。楽器はすべて打ち込みのため、外部入力はボーカルのみ。自身の仮歌録りの際に卓上で使うマイクと本チャン用のマイクを別で入力する。

Neve 1073 Preamp & EQ Collection

Neve 1073 Preamp & EQ Collection

TeddyLoid ボーカルにUNISON機能でかけ録りするときには、これがダントツで最高ですよね。完成度も高くて素晴らしいです。NEVE 1073の実機やほかのプリアンプも試したことはあるのですが、僕はこの鳴りが一番好きで。実機だと安定するまでに時間がかかるので、立ち上げた瞬間にいつもの音が鳴るのは最高ですし、トータル・リコールでの再現性も含め気に入っています。

ロックでもEDMでもバラードでも作れない音が無い

 これまでApollo Twin、Apollo Twin MKⅡ、Apollo Twin Xと歴代のApollo Twinを使ってきたTeddyLoid。

 「今はスタジオと自宅で同じ環境を再現できるようにApollo Twin Xを2台使っていて、Apollo Twin MKⅡはツアー中に制作やセッション、レコーディングができるよう持ち歩いています。Apolloとともに曲を出してきた感じがあって、去年は作編曲を手掛けたAdo「踊」がビルボードUSでチャート・インしましたし、ラップトップとApollo Twinのセットアップで世界で戦えるというのは自分でも実感しました」

 

 続けて、各機種で実感したサウンドの変遷をこう話す。

 「初代Apollo Twinで感じた自分好みの音の方向性は変わらず、より解像度が良くなりました。レンジが広くなって、サウンドが見える感じがしますね。リッチな音で、曲を作っていてバイブスが上がるんです。ミックスやマスタリングの音の判断もしやすいですね。僕はダンス・ミュージックを軸にいろいろなジャンルを作りますが、ApolloはロックでもEDMでもバラードでも、作れない音が無い感じがします」

Consoleにエフェクト・チェインのプリセットを用意

 ここからは実践的な話題に移ろう。まず語られたのは、コントローラーとしての優れた操作性についてだ。

 「ボタン類が片手で全部操作できるので使いやすいですね。トークバック・ボタンはボーカル録音中にヘッドフォンをしたままコミュニケーションを取れるし、DIMやモノラル、ミュートが一発でできるのも楽です。ボリューム・ノブはインジケーターで大体の音量が分かるし、Consoleアプリで音量を細かく決めることもできてすごく使いやすいですね」

 

 そして、UADプラグインやConsoleアプリに用意された豊富なプリセットは、効率向上の一助となっているという。

 「僕はジョエル・ハミルトンのプリセットをよく使うんですけど、レジェンドやエンジニアのプリセットをすぐ試せるのが良いですよね。Consoleにはエフェクト・チェインのプリセットとしてコンプ、リミッター、リバーブなどが一連で用意されていて、よく作られています。プリセットのまま使うこともあるし、ちょっといじることもありますが、迷っている時間が無駄なのでゼロから作ることは無いですね」

 

 続けて、UADプラグインの具体的な活用例として、自身の作品で使う音作りのテクニックを紹介してくれた。

 「ソフト・シンセをMarshall Plexi Super Lead 1959でひずませるとオリジナリティのある音になりますね。Raon「キツネノマド(Queen Fox)」のシンセ・ベースにも通しました。あとは、EP-34 Tape Echoで出したノイズをサンプリングして、SEやライザーにするような楽器的な使い方もします。EDMはいかに新しい音を聴かせて驚かせるかというジャンルでもあるので、新しい使い方を常に探しています」

 

 最後に、自身のApolloの活用についての今後の展望と、これから導入するユーザーへのメッセージをこう語った。

 「今後はDJ機材の出音も通したいので、ラック型のApollo x16を導入して、Apollo Twinをコントローラーとして使いたいなと。増設できるのもApolloの良いところですよね。DTMをする人、歌う人、楽器を演奏する人、どんな人にでもお薦めできるので、ぜひ手に取ってもらいたいですね」

 

TeddyLoid
【Profile】m-flo、中田ヤスタカ、ゆず、香取慎吾、HIKAKIN & SEIKIN、柴咲コウ、Ado、KOHH、DAOKO、アイナ・ジ・エンド(BiSH)など、さまざまなアーティストとのコラボレーションやプロデュースを展開。DJとしては2017~18年にワールド・ツアーを敢行し、国内外から注目を集めている

 Recent work 

『キツネノマド(Queen Fox)』
Raon
(ユニバーサル)

製品情報

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