加納エミリ × UNIVERSAL AUDIO Apollo Twin【Apolloユーザー通信 Vol.10】

加納エミリ × UNIVERSAL AUDIO Apollo Twin【Apolloユーザー通信 Vol.10】

UNIVERSAL AUDIO Apolloシリーズは、多彩なラインナップを取りそろえるオーディオI/O。数々の名機をエミュレートしたUADプラグインの提供とUNISON機能、システムの拡張性もあり、全世界のクリエイターやエンジニアに愛用されている。実際にApolloを活用するユーザーたちは、数多の製品の中からなぜApolloを選ぶのか。今回は、シンガー・ソングライターの加納エミリが登場。制作初期から愛用し続けるApollo Twinとどのように向かい合ってきたのか尋ねてみよう。

Photo : Hiroki Obara

Apollo Twin

UNIVERSAL AUDIO Apollo Twin

 最大入出力10イン/6アウト、UNISON対応マイクプリ×2基搭載のデスクトップ型オーディオI/Oで、加納はDSP×2基のDuoモデルを使用。歌録り用のマイク1本を入力し、出力はヘッドフォンとモニター・スピーカーをトップ・パネルのボタンで切り替えて使用する。

RealVerb Pro

RealVerb Pro

加納エミリ リバーブが響くタイミングを自分で調節できるのが使いやすいです。声と同時ではなく語尾の後で少し響かせるとボーカルがモコっとならず、ウェットなボーカルの奥にかすかなリバーブがしっかり残って奥行きが出ます。質感も好きなように混ぜられるので、分かりやすくて楽しいです。

録った音が鮮明になって直接的に伝わってくる

 知人の薦めによりApollo Twinを導入したという加納。

 「本格的に楽曲制作を始めたタイミングで導入した初めてのオーディオ・インターフェースがApollo Twinでした。私は機材の知識が本当にゼロだったので、知人の“これさえ持っておけば大丈夫”という言葉を信じて買いました」

 これまでにApollo Twin以外のオーディオ・インターフェースは使用したことが無いものの、活動の中でそのサウンドの違いを感じる場面があるという。

 「コンペなどでほかのオーディオ・インターフェースで録ってもらった仮歌を聴くと、Apolloの音のクオリティが良いんだなって実感します。Apolloがあれば本チャンのボーカルも録れちゃうし、録った音が鮮明に良くなって、音が直接的に伝わってくると思います」

付属プラグインだけでも十分良いミックスを作れる

 主なApollo Twinの用途は仮歌やコーラス録りだという加納。マイクの特性を考慮し、UNISON機能を駆使したUADプラグインのかけ録りで音質を調整している。

 「仮歌用に使っているMXL 770は、高域が奇麗に出るコンデンサー・マイクなので、自分の声の低音を引き出したいときには、UADプラグインのNEVEのマイクプリを使って低音を生かして良い感じに響かせたりしています」

 UADプラグインには、マイクプリのほかにもNEVE公認のモデリング製品が数多くラインナップ。加納は各製品の音質の違いを確かめつつ、好みに合うものを探していく。

 「一個一個音質が違うので、いろいろ試してみて好みのものを使います。先入観無く耳で確認することで、自分の耳を試して鍛えている感覚がありますね。一番自然で耳触りが良いなと思うのはNeve Dynamics Collectionの33609SE。NEVEには結構コンプが強めにかかるものもありますけど、これは“整う”みたいな感じでちょうど良いですね。パラメーターの設定は自分で最初から作ってみたりもします」

 最近では多くのプロデュースや楽曲提供も行う加納だが、その作業にもUADプラグインを活用しているという。

 「インドネシアのイックバルというバンドの楽曲をリミックスしたんですけど、1980年代っぽさがテーマで、少しざらっとした、いなたい感じのサウンドにするときにPrecision Delay Modulationが大活躍しました。あと最近は歌や打ち込みのトラックにはRealVerb Proをよく使います。他社のプラグインはデモ音源で判断するしかないものも多いですが、UADプラグインはデモ版で試せるのがすごく良いです。ミックスまでやりたいけど何を買えばいいんだろうという方にとっても、Apollo付属のUADプラグインだけでも十分良いミックスを作れるものがたくさんあって、買い足す必要も無いのかなと思います」

 自身がビギナー時代からApollo Twinを使い始めた経験を振り返りつつ、「もっと安いものにしておけば良かったと思ったことは一回も無いです」と話す加納。

 「これから音楽を始めたいとか、まだやったこと無いけど興味があるという人には“Apolloを買った方がいいよ”と毎回お薦めしています。間違い無いし、良いものが欲しい人は“とりあえずApollo買っときゃなんとかなるぜ”って感じです」

 

加納エミリ
【Profile】1995年2月13日生まれ。北海道出身。2018年デビュー。19歳から楽曲制作を始め、作詞/作曲/編曲を自ら手掛ける。2019年に1stアルバム『GREENPOP』を発売。編曲やリミックス、楽曲提供なども精力的に行い、宇佐蔵べにや町あかりなどのサウンド・プロデュースも担当。

 Recent work 

『Steppin' / City Hunter (Emiri ver)』
加納エミリ
(なりすレコード)

製品情報

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