ジャスティン・ビーバー「インテンションズ feat. クエイヴォ」のバブル系シンセ・プラックを作る!〜洋楽ヒット曲に学ぶシンセの音作り

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Kポップからヒップホップ、R&B、ロック、EDMまで幅広いヒット曲のシンセを例に挙げ、ソフト・シンセを用いた音作りをサウンド・デザイナーのBlacklolitaが解説します。今回は、人気曲であるジャスティン・ビーバーの「インテンションズ feat. クエイヴォ」(『チェンジズ』収録)。イントロから登場する“泡”のようなプラック・シンセはリスナーの耳を引き付けます。ウェーブテーブルの変調方法が豊かなVitalを使ってまねしてみましょう!

 使用シンセ  MATT TYTEL Vital

 

 

Step 1:エンベロープ1&2
アタック用のエンベロープをレイヤー

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 ENV1では、ディレイ/アタック/ホールドを0.000secs、ディケイを1.000secs、サステインを0.340、リリースを0.170secsに設定しましょう。続いてENV2では、“抜け感”のあるアタック用のエンベロープを作ります。ENV2のディケイを0.007secs前後に調整。それ以外のパラメーターはすべて0にすれば、ここはOKです

 

Step 2:オシレーター&ユニゾン
音量とピッチにエンベロープをアサイン

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 画面左上にあるオシレーター・セクションにてOSC1をクリック。ウェーブテーブル波形プリセット・メニューからBasic Shapesを選択し、右横にあるFrameスライダー(赤枠)の値を153付近に持っていきます。そして、先ほどのENV1をOSC1のLEVELへ、ENV2をOSC1のPITCHの左側にあるトランスポーズのパラメーター(黄枠)へアサインしましょう。

 PITCHとLEVELにこれらのエンベロープをアサインすることで、“コン”というアタック感が表現できます。硬い音にしたいときの必須テクニックなので、覚えておくと便利です。

 最後にオシレーター・セクションの右側にあるUNISONで微調整。最下段のメニューからHARM STRETCHを選択し、すぐ上にあるノブで値を12時の位置に調整し、サイン波に近い元波形を矩形波に近いものにします。

 

Step 3:フィルター
ローパス・フィルターでローファイ感を付加

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 例題曲のシンセはアタック感がありつつもこもった音のため、フィルターで高域をカット。フィルター画面内をマウスでドラッグしてカット・オフ値を9.531(中央付近)に設定すると、ちょうど良いローファイ感が出せます。ちなみにフィルター画面上部にある横軸スライダー(赤枠)を動かすと、フィルター・タイプがローパス/ピーク/ハイパスに自動で切り替わるので便利。オートメーションを描けば、ローパスしながらハイパスに変化させるという離れ業も簡単にできてしまいます!

 

Step 4:エフェクト
空間系エフェクトは自然にかける

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 最後はエフェクト画面に切り替え、上からコーラス、リバーブ、コンプ、EQの順でインサート。各パラメーターは画像を参考に設定してください。CHORUSとREVERBのミックス値は20%と自然な具合にし、REVERBではPRE HIGH CUTを110.0semitones、高域のCUTOFFを86.94semitones、GAINを−3.000dBとローパス気味にしています。

 COMPRESSORではMODEのメニューからMultiband(赤枠)を選択し、MIXを1.000、アタックを50.00%、リリースを29.21%と、しっかりめにつぶして音の輪郭をはっきりさせましょう。最下段のEQではハイカット・モードでCUTOFFを89.27semitonesにして、水の中に居るような雰囲気を演出しています。Vitalのエフェクトはクオリティが高いため、“かけるだけ”で格好良い音になります。これもVitalの強みの一つだと言えるでしょう。

 

 

vital.audio

 

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Blacklolita

【Profile】サウンド・デザイナー/音楽クリエイター。2012年に音楽活動を開始し、ダブステップを軸にさまざまなダンス・ミュージックやゲーム音楽を制作する。そのほかシンセに関する講座や記事の執筆、サンプル・パックのデベロッパーKYMOGRAPHの運営も手掛けている。Twitter(@_Blacklolita_)も日々更新中!


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【特集】洋楽ヒット曲に学ぶシンセの音作り

 

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