2024年12月27日(金)12:00 ~ 2025年1月6日(月)11:00まで、サポートをお休みいたします。期間中のお問合せは、1月6日(月)以降、順次対応させていただきます。

洋楽ヒット曲に学ぶシンセの音作り 〜音作りに使用するソフト・シンセを紹介

f:id:rittor_snrec:20210324205513j:plain

ソフト・シンセは近年の音楽制作において重要なツールの一つであるが、“あの曲のシンセ音が出したいのに、なかなかうまく作れない!”“付属プリセットから目的の音に近いものを選んで調整してはみたけど少し違う……”といったことはないだろうか? この特集ではKポップからヒップホップ、R&B、ロック、EDMまで幅広いヒット曲のシンセを例に挙げ、ソフト・シンセを用いた音作りをサウンド・デザイナーのBlacklolitaが解説。どれも即戦力となり得るサウンドなので、ぜひ自身の音楽制作に役立ててもらいたい。なお、各項で実際に制作した音色のプリセットを無償提供しているので、ソフト・シンセを触りながら読むとより理解が進むだろう。

 

f:id:rittor_snrec:20210324205824j:plain

Blacklolita

【Profile】サウンド・デザイナー/音楽クリエイター。2012年に音楽活動を開始し、ダブステップを軸にさまざまなダンス・ミュージックやゲーム音楽を制作する。そのほかシンセに関する講座や記事の執筆、サンプル・パックのデベロッパーKYMOGRAPHの運営も手掛けている。Twitter(@_Blacklolita_)も日々更新中!


【Recent Work】

gumroad.com

 

Intro:音作りに使用するソフト・シンセを紹介

 サウンド・デザイナー/音楽クリエイターのBlacklolitaです。まずはこの特集で使用するソフト・シンセを紹介します。今回登場するのは全部で3つ。どれも近年のポップスや4つ打ち系のクリエイターの間でよく使われていると思うものをセレクトしてみました。もし普段お使いのソフト・シンセがここに無かったとしても、手持ちのものでこれから解説する設定をまねしてみれば、それに近いサウンドになると思うので試してみてください。もちろん音作りする際はデフォルトから始め、各パラメーターの設定値は画像も参考にしてください。自分で研究するとおのずとスキルも上達することでしょう。

 

XFER RECORDS Serum

f:id:rittor_snrec:20210324210824j:plain

優れた操作性と音質を併せ持つウェーブテーブル・シンセ

 Serumは音楽クリエイターなら“知らない人は居ない”というくらい世界的にユーザー数の多い高音質なウェーブテーブル・シンセ。2つのオシレーターにサブオシレーター、ノイズ・ジェネレーター、フィルター、エフェクト、LFO、エンベロープ・ジェネレーターなどが分かりやすく並べられ、優れた操作性を備えています。また、ウェーブテーブル・プリセットは145種類を収録。好きなオーディオ・ファイルをウェーブテーブルとして使用し、オリジナル・サウンドを制作することも可能です。さまざまなデベロッパーからプリセット集が発売されているため、拡張性の高いシンセとも言えます。

sonicwire.com

 

IMAGE-LINE Harmor

f:id:rittor_snrec:20210324210940j:plain

個性的なエフェクト群からサンプラーまで備える多機能シンセ

 IMAGE-LINE FL Studio 20の上位エディション=FL Studio 20 All Plungins Bundleに付属するHarmor。近年VSTプラグインとして単体購入もでき、他社Windows対応DAWにおいても使用できるようになりました。減算方式と加算方式のシンセシス・エンジンを搭載し、2つのオシレーターとフィルター、エンベロープ・ジェネレーターのほか、プリズム、ブラー、プラックなど個性的なエフェクト群も装備。攻撃的な音から温かみのある音まで幅広く作れ、オーディオ・ファイルをインポートすれば、ソフト・サンプラーとしても使えます。EDM系クリエイターからも人気なシンセの一つです。

beatcloud.jp

 

MATT TYTEL Vital

f:id:rittor_snrec:20210324211050j:plain

ウェーブテーブル波形の倍音構成を自在にワープできるシンセ

 2020年末にリリースされたばかりのVitalは、“スペクトラル・ワーピング・ウェーブテーブル”方式を採用するシンセ。ウェーブテーブル波形の倍音構成を自在にワープさせることができるのが特徴です。3つのオシレーター、サンプル・オシレーター、2つのフィルター、3つのエンベロープ、4つのLFO、9種類のエフェクトやモジュレーション・マトリクスなどを装備しています。無償版も用意されており、有償版との主な違いはプリセットとウェーブテーブルの数。価格面だけではなく、操作性も含めてビギナーに優しいシンセと言えますが、中級者以上にもお薦めで、現在国内でも人気沸騰中です。

vital.audio

 

【特集】洋楽ヒット曲に学ぶシンセの音作り

 

関連記事

www.snrec.jp

www.snrec.jp

www.snrec.jp