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TASCAM配信サミット 〜VS-R264でのコンピューターレス・ライブ・ストリーミング × 高田漣

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Photo:Takashi Yashima

3つのプラットフォームで同時配信された
セミナー&スペシャル・アコースティック・ライブ

 TASCAMのライブ配信用機器を紹介するオンライン・セミナー・イベント『TASCAM配信サミットfrom 御茶ノ水 Rittor Base』が8月22日(土)に開催された。イベントは3部構成で敢行し、第1部は「昨日よりちょっといい音で配信する~アコギ編~」、第2部は「ハードウェア・エンコーダーのススメ~VS-R264とOBSを組み合わせたPCレス・ライブ配信デモ~」。ティアックの加茂尚広氏がパーソナリティを務め、スライドでノウハウを学びつつ、TASCAMの機材とともに実際に配信していくスタイルだ。アーカイブがTASCAMのYouTubeチャンネルに残されているので、当日見逃した方はぜひチェックしていただきたい。

 そして第3部はプロデューサー/作編曲家/マルチ弦楽器奏者、高田漣のスペシャル・ライブ。今回はこの第3部にフォーカスしてレポートしていきたいと思う。

 

SHOWROOMはレコーダーのDR-05X
YouTubeとニコ生ではTM-80が活躍

 このライブはYouTube、SHOWROOM、ニコニコ生放送の3つのプラットフォームで同時配信された。中でも最もシンプルな設備で配信されたのがSHOWROOM。APPLE iPhone 11 Proで映像が撮影され、音声はハンドヘルド・レコーダーTASCAM DR-05XをUSBマイクとして使用している。第1部でもフィーチャーされたTASCAM DR-05Xは内蔵のリバーブやローカット・フィルターも用いられ、レコーダーでありながらUSBマイクとしてもその実力を発揮する柔軟性の高さが証明された。

 

 同じくニコニコ生放送のセッティングでも、iPhone 11 Proのカメラが活躍した。こちらの音声は歌をダイナミック・マイクSHURE SM58、アコギをコンデンサー・マイクのTASCAM TM-80でキャプチャー。これら2系統を多機能ミキサー/オーディオI/OのTASCAM Model 12でミックスし、Model 12のUSBアウトからiPhone 11 Proへ出力された。こちらのシステムではModel 12内蔵のエフェクトが使われたのだが、リハーサル中にさまざまな関係者がテストする中、誰もが素早くオペレートできていたのが印象的であった。クラシカルでなじみ深い操作感を備えたModel 12の利点が端的に現れていたシーンだ。

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アコギに使われたコンデンサー・マイクTASCAM TM-80
TASCAM TM-80をデジマートで探す

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2系統のマイクをサミングした10chミキサーのTASCAM Model 12(オープン・プライス/市場予想価格:64,800円前後)。最高24ビット/48kHzに対応するオーディオI/OやMTRとしての機能も実装する
TASCAM Model 12をデジマートで探す

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スペシャル・アコースティック・ライブのシステム図。SHOWROOMとニコニコ生放送はAPPLE iPhone、YouTubeはTASCAM VS-R264で配信された。SHOWROOMにはDR-05X、ニコニコ生放送とYouTubeにはModel 12を使用。YouTubeへの音声は、Model 12からスイッチャーのSONY MCX-500をアナログで経由して、VS-R264に伝送されている

エンコーダー/デコーダーのVS-R264で
コンピューターレスのYouTube配信を敢行

 今回行われた配信ライブの真骨頂は、YouTube配信のセッティングだ。映像はカメラを3台使用したマルチアングル。音声はニコニコ生放送と同じく、Model 12にサミングされた2本のマイクの音声を使用。Model 12からアナログでスイッチャーSONY MCX-500へ音声を送り、そこからHDMI端子でエンコーダー/デコーダーのVS-R264へ伝送。コンピューターレスで配信された。

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上から今回の配信で使われたVS-R264(168,000円)と、VS-R265(280,000円)。VS-R265は4Kに対応したモデルだ

 約5年前から配信用機材に力を入れてきたTASCAMが放つ、フルHD対応のエンコーダー/デコーダーVS-R264。ストリーミングの負担をVS-R264に託し、メインで使っているコンピューターへの負荷を軽減できるのが最大のメリットだ。内蔵の冷却ファンは静音性に優れ、かつ冷却効率に優れるものという現場仕様。またストリーミングと同時に、SDカードまたはUSB 3.0端子経由で接続された外部ストレージへ録画も可能で、音声は最高512kbps(AAC)まで対応。今回はスイッチャーを介したためHDMI端子からデジタルで音声が入力されたが、アナログの入力端子も備える。ステレオ・ミニに加えてユーロブロックでのバランス入出力も備え、オフィスや文教施設、政府施設など、ネットワークを採用する設備にも適したモデルだ。

 

 ライブ本編は全6曲が演奏された。演奏後、高田は「20年くらい前に路上ライブ用の機材が多数発売されてアーティストの選択肢が増えたように、近年の配信用機材にも似た流れを感じています。表現するプラットフォームとして、配信がもっと定着していくと思いますね」と語る。加茂氏が「配信のノウハウはまだまだ発展途上」と付け足したが、この潮流に乗るための機材が多く使われたイベントだったように思う。第2回の開催が待たれる。

SETLIST:
M①びんぼう(大瀧詠一) ②アイル・シー・ユー・イン・マイ・ドリーム(アイシャム・ジョーンズ&ガス・カーン) ③イッツ・ビーン・ア・ロング・ロング・タイム(ジェリー・スタイン & サミー・カーン) ④シーベグ・アンド・シーモア(ターロック・オキャロラン) ⑤コーヒーブルース(高田渡) ⑥フィッシング・オン・サンデー(高田渡)

 

VS-R264 / VS-R265 製品情報

tascam.com

tascam.com

TASCAM VS-R264 / VS-R265

168,000円(VS-R264 )、280,000円(VS-R265)

※写真はVS-R264

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