ACOUSTIC REVIVE ヘビー・ユーザー・ストーリー「松武秀樹」

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 ケーブルをメインに高品位なオーディオ・アクセサリーを手掛けるACOUSTIC REVIVE。今回は、1970〜80年代にYMOのシンセサイザー・プログラマーとして活躍し、自身のプロジェクトLogic Systemでもシーンからのリスペクトを集めるアーティスト=松武秀樹が語る。

Photo:Hiroki Obara

 

音が大きくなりピッチなども安定する

 「今さらながら、電源というものにもっと早くから目を向けていればよかったと思っていて……」と切り出す松武。なんでもACOUSTIC REVIVEの電源ケーブルや電源ボックス(タップ)によって、モジュラー・シンセMOOG IIICの出音が劇的に向上したからだそう。

 

 「ACOUSTIC REVIVEについてはミュージシャン仲間に教えてもらって知ったんですけど、電源ボックスひとつにしても大きくて重いし、初めは“何なんだ、これは”と思っていたんです。でもシンセの電源に手を入れるというのはやったことがなかったから、彼に借りたACOUSTIC REVIVEの電源ケーブルをMOOGに試してみたんですね。そしたらすぐ音が大きくなったことに気付きました。“お!?”と思って元のケーブルに戻してみたら、やっぱり初めの音量だったので確実に変化が見られたんです。ただ、音質が変わったかどうかは、そのときは分かりませんでした。というわけで、MOOGに特化した電源ケーブルを特注してみたんですよ。驚きましたね。それ一本で劇的に変化しましたので」

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MOOG IIICに使用されているACOUSTIC REVIVEの特注電源ケーブル

 程なくしてMOOG用の壁コンセント以降にACOUSTIC REVIVEの電源ケーブルや電源ボックスを積極的に導入し始めた松武。「電源にさほど気を遣っていなかったころと何が違うのかと言えば、一番は“シンセの波形が研ぎ澄まされた”という感覚です」と語る。

 

 「例えるなら、YMOに参加していたころの音に近付いたのかなと。ACOUSTIC REVIVEの電源機器によって電圧などが安定したせいか、経年変化していたはずのMOOGが持ち直し、若返ったような感じです。オシレーターの波形生成にしてもフィルターの挙動にしても、はたまたモジュレーション時のレスポンスにしても、オリジナルの状態に肉薄しているんじゃないかと思います。おのずとピッチも安定するため、以前のように“弾いているうちに下がってしまったかな?”などと感じることが無くなりました。ブランド名にある“REVIVE=生き返る”とは言い得て妙ですね。楽器や機材に奇麗な電気を供給することは、栄養価の高いものを摂取して体をシャキッとさせることと似ている気がします」

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写真手前の電源ケーブルもIIICに使用されているもの。ACOUSTIC REVIVEのPower Sensual-MDだ

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IIICのパッチ・ケーブルとして、ACOUSTIC REVIVEのライン・ケーブルを活用

アナログ・シンセを使う人は電源を見直すべき

 松武の導入した電源ボックスはRTP-6 Absolute。電極に純銅、コンセント・ボディにFURUTECHと共同開発したナノ・クリスタル・フォーミュラを採用し、導通性能を飛躍的に向上させたフラッグシップ機だ。ボディには削り出しの航空グレード・アルミ合金を使い、制振性を高めつつ外来ノイズの混入を強力に防ぐという。「ACOUSTIC REVIVEの電源機器を導入したら、ここまでスムーズな音になるとはね。他方、オーディオI/OにはACOUSTIC REVIVEのACアダプターやライン・ケーブルを使っているんですよ」と松武。

 

 「付属のACアダプターや一般的なライン・ケーブルを使うのとは全く違います。最も大きな差は、周波数レンジが格段に広がること。特に低域です。僕は5インチ・ウーファーのスピーカーを使っているのですが、その口径でも明らかに低域が伸びたことを感じ取れました。なので“そんなにブーストしなくてもいいんだな”と思えたし、ソース本来の鳴りが分かることで音作りも変わってきます。あと、バスレフ・ポートからは空気が出ますよね? ACOUSTIC REVIVE導入後は、その空気が勢いを増したんです。“飛んでくる”という感じで、ソース自体がエネルギッシュになったのでしょう

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IIICなどに愛用中の電源ボックスはRTP-6 Absolute。壁コン〜トランス〜電源ボックスの経路は、すべてACOUSTIC REVIVEのケーブルとなっている

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オーディオI/Oの出力に使われているACOUSTIC REVIVEのライン・ケーブル

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オーディオI/Oの電源は、ACOUSTIC REVIVEのACアダプターから供給。出力のライン・ケーブルと併せて、劇的な音質向上が得られたと松武は絶賛している

 昨今はホーム・スタジオで音楽制作をする人が増えているが、松武は最後にこう提言する。

 

 「ACOUSTIC REVIVEの製品は決して安くはないけれど、一度買ってしまえば長い間使えるわけだから、初期投資する価値があると思うんです。特にアナログ・シンセをやっている仲間には“電源は全部、見直した方がいいぞ”って言うつもりなんですよ。アナログだからこそ、電源をアップデートしたときの効果は大きいような気がしますからね」

 

松武秀樹

<BIO>シンセ・プログラマー/作編曲家/プロデューサー。20歳より故・冨田勲に師事し、MOOGシンセによる音楽制作を経験。独立後はYMOの制作やライブに参加し、1981年には自身のユニットLogic Systemを開始。同名義で昨年、ニュー・アルバム『TECHNASMA』を発表した。

 

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