リアルなサウンドに定評があるChris Heinシリーズの最新版

BEST SERVICEChris Hein-Horns Vol 1 & Vol 2
リアルなホーンのライブラリーとして既に定評のあるChris Hein-Hornsがバージョン・アップした。

新機能は主にプレーヤーがNATIVE INSTRUMENTS KontaktからKontakt2になったもので、エフェクトの種類、コントローラーのアサイン、演奏時のアーティキュレーションの精密なコントロールなどが追加されている。 さて、本シリーズは生演奏のニュアンスを徹底してシミュレートするところに特徴があって、本作でもDVDで3.1GBも使いながら、楽器として用意されているのは、アルト・サックス、テナー・サックス、トロンボーン、トランペットとトランペット・セクションの5種類だけである。1つのプログラムで平気で300MBくらいのサンプルを使っている。各楽器には、それぞれ独特な奏法がたくさんあり、またそれぞれの奏法で音量の大小によってサンプルを使い分けている。プログラミングの作業量や、録音時のプレイヤーの集中力を考えると気が遠くなりそうだが、おかげでキーボードで演奏しても、打ち込みによってシミュレートしても、聴こえてくる音は本物のニュアンスを持っている。これ以上の表現を目指すなら、実際に演奏者を呼ぶ以外に方法はなさそうだ。 キーボードで演奏する場合の奏法の切り替えはおなじみのキーボードの低音をキー・スイッチにするやり方で、C0〜F1までがデフォルトで割り当てられている(追加/変更可能)。また、演奏スピードが速いときに自動的にアタックの強い奏法に切り替えたり、レガートやグライド(途中の音も演奏する)の調整もできる。さらに、オケの状況によって効果的に聴かせるために、ブレス感やうなり具合、シェイクやフォールといったテクニックもパラメーターで指定できるし、リバーブなどのエフェクトもプリセットが豊富かつリアルだ。ホーンを打ち込もうという人にとっては、まさにマスト・バイの1枚である。

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Chris Hein-Horns Vol 1 & Vol 2
オープン・プライス(市場予想価格/54,600円前後)

■メディア:DVD-ROM 1枚
■容量:3.1GB
■DATA FORMAT:Kontakt2