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DJ 2HIGH 〜スヌープ・ドッグが率いるザ・ドッグ・パウンド唯一の日本人メンバー

DJ 2HIGH 〜スヌープ・ドッグが率いるザ・ドッグ・パウンド唯一の日本人メンバー

“自分の曲で人を踊らせたらもっと楽しいかな”と思った

世界の各都市で活躍するビート・メイカーのスタジオを訪れ、音楽制作にまつわる話を聞く本コーナー。今回登場するのは、ロサンゼルスを拠点に活動するDJ/ビート・メイカー/音楽プロデューサーのDJ 2HIGHだ。スヌープ・ドッグが率いるヒップホップ・グループ=ザ・ドッグ・パウンド唯一の日本人メンバーであり、自身でNFTコレクションも手掛けるなど、幅広く活動している。

キャリアのスタート

 僕がDJを始めたのは12歳のころです。夏休みに母親の兄が住んでいたシカゴに行って、そのときテレビで見たパブリック・エナミーやクリス・クロス、TLCから影響を受けました。日本に帰ってきてからは、同級生3人で部活帰りに渋谷でレコ―ドを掘ったり、あとはひたすら練習していましたね。当時はヒップホップのジャンルについて、西と東の区別が付いていなかったのですが、15~16才のころダヴ・シャックとトゥインズが来日して、“僕が好きなのはこっちだ!”っていうのが分かり、自分の方向性が定まったんです。

アメリカでの活動について

 アメリカでの最初の仕事は、クーリオのツアーDJです。当時はAKAI PROFESSIONAL MPC3000とKORG Tritonを持ち歩いて曲を作っていました。初めての音楽制作の仕事は日本向けだとAIの「Let it go feat. スヌープ・ドッグ」ですね。アメリカではフォーサムというグループにすごく憧れていたので、彼らの制作に関わらせてもらいました。ほかに関わりが深いのは、僕が音楽の方向性を決めるきっかけになったダヴ・シャックとトゥインズです。もう30年近い付き合いになります。彼らのアルバム制作に参加したり、僕のトラックを作ってもらったりもしました。

工場地帯の建物内のスタジオ。イベント・スペースもあるという。メイン・マシンはAPPLE MacBook Proで、モニター・スピーカーはFOCAL Alpha Evo50、YAMAHA HS5に加え、サブウーファーを使用。キーボードはMOOG Little Phatty、M-AUDIO Keystation 49ES、ROLAND System-1

工場地帯の建物内のスタジオ。イベント・スペースもあるという。メイン・マシンはAPPLE MacBook Proで、モニター・スピーカーはFOCAL Alpha Evo50、YAMAHA HS5に加え、サブウーファーを使用。キーボードはMOOG Little Phatty、M-AUDIO Keystation 49ES、ROLAND System-1

機材の変遷

 もともとMPC3000とTritonで曲を作っていたのですが、今はABLETON Liveで制作しています。デフテックのMicroがプリプロの際にLiveを使っていて、僕が“あんなことできたらいいな”って思っていたことを全部目の前でやっていたんです! それがきっかけで僕もLiveを使いはじめました。今では曲作りにはLive、声やギター、ベースの録音やミックスにはAVID Pro Toolsを使います。当時、MPC3000にはタイム・ストレッチなどはありませんでしたけど、Liveでは簡単に波形編集で行えますよね。これは本当に革命でした。Liveによって人生が変わりましたね。

プロデューサー、フレッドレックのカスタム・マイク

音楽プロデューサーのフレッドレックが製作したカスタム・マイク

ラックには音源モジュールのYAMAHA Motif-Rack ES、オーディオI/OのUNIVERSAL AUDIO Apollo UAD-2 Duoを格納

ラックには、音源モジュールのYAMAHA Motif-Rack ES、オーディオI/OのUNIVERSAL AUDIO Apollo UAD-2 Duoを格納

最近購入したステレオ・オーディオ・メーターTC ELECTRONIC Clarity M Stereo

最近購入したステレオ・オーディオ・メーターTC ELECTRONIC Clarity M Stereo

お気に入りのソフト音源など

 一番使うソフト・シンセはSPECTRASONICS Omnisphereで、ほかにはSPECTRASONICS KeyscapeやXFER RECORDS Cthulhuでメロディを作ります。ドラムのクラップは、1500 Or Nothin'というバンドのドラマーであり友人の、カルロスからもらったものを、形見としてほとんどの曲に入れているんです。彼はもう亡くなってしまいましたが、これはこだわりのクラップですね。

ビート・メイキングの手順

 その日によって全く違います。ドラムから作るときもあれば、ピアノからのときもありますね。その日の気分によって作りたいものが違うんです。1曲丸々完成させるのではなく、ループなどのアイディアを1日10個くらい形にしていて、それを後日ミュージシャンと一緒にどんどん肉付けしていくんです。

ビート・メイキングのだいごみ

 生きがいです! ビートに感情がそのまま出るので、気分が良いときにしか作らないようにしています。DJは場を盛り上げたり、盛り上げすぎたら落としたり、空間を自由にコントロールできますよね。曲を作ろうと思ったのは、“自分の曲で人を踊らせられたらもっと楽しいかな”と思ったからなんです。

配信用のDJセットTECHNICSのターンテーブル×2、ミキサーのRANE TTM 57SLが並ぶ

配信用のDJセットTECHNICSのターンテーブル×2、ミキサーのRANE TTM 57SLが並ぶ

読者へのメッセージ

 今の若い人たちは良い時代に生まれたと思います。僕が音楽を始めたとき、機材は一つ何十万円としていたわけですが、今はコンピューターとMIDIキーボードがあればできちゃいますから。当時よりすごくハードルが低いので、もっともっといろいろなことにトライできると思います。

 

SELECTED WORK

『GUILDELINES』
カポーン&ダズ・デリンジャー
(Empire)

 収録曲「#STFU(Shut The Fuck Up)」を制作しました。ダズ・デリンジャーが僕の家に来るときにアイディアのストックを聴かせていて。彼が気に入ったものの一つがこの曲です。

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