ドイツに拠点を置くBITWIGが、DAWソフトBitwig Studioのバージョン4.2を発表した。正式版のリリースは今年の3月を予定しているが、有効なBitwig Studioアップグレード・プランを所有するユーザーは、自身のBITWIGアカウント・ページからベータ版のインストーラー(無償)をダウンロードすることができる。
Bitwig Studio 4.2では、Chorus+、Flanger+、Phaser+という3つのオーディオFXデバイスが登場。それぞれ4つのキャラクターを搭載しているため、合計で12種類のオーディオFXとして機能するのだそう。
Chorus+はコーラス・エフェクトで、さまざまなトーンに変化できるCE、80'sサウンドのテイストを再現するDD、深いフィードバックと8つのボイスを備える8v、古典的なダブリング回路を表現するx2といったキャラクターを搭載。
Flanger+はフランジャー・エフェクト。キャラクターには、デジタル的でスクラッピーなDP、ワウ効果を再現するMX、滑らかできらめくような効果のTFX、しっかりとした効き具合のWAを装備するという。
最後のPhasers+はフェイザー・エフェクトで、スパイキーなサウンドのGS、滑らかな効き具合のEHx、荒々しいMX、深みのあるMFといったキャラクターを搭載しているそうだ。
これらの12種類のキャラクターは既に細かい音作りがなされているが、これらにLFOやステップ・シーケンサーなどBitwig Studio付属のモジュレーター・デバイスを組み合わせることによって、ユーザー自身のオリジナル・サウンドを生み出すことが可能だという。
またChorus+/Flanger+/Phaser+の3デバイスは、Bitwig Studioのモジュール・システム“The Grid”内でモジュールとして使用できるそう。これによってモノ/ポリ・シンセをゼロから自作したりなど、The Gridにおける音作りの幅がさらに広がった。
加えてBitwig Studio 4.2では、Poly GridとFX Gridという独自のモジュラー・サウンド・デザイン環境のほかに、“Note Grid”を新搭載。184種類ものGridモジュールを組み合わせて、ノートの制御/生成が行えるという。例えば新しいNote Outモジュールでは、ゲート信号を接続するとノートの出力が開始する。またピッチやベロシティなどをマウスでパッチングしたり、生成されたダイナミック信号で制御したりといったこともできるそう。
そのほかにも、Bitwig Studio 4.2では幾つかのアップデートが行われている。まずはOscilloscopeとSpectrumの各デバイスに“ミニ・ビュー”が追加。これにより、エフェクトの効果などを視覚的に確認できるようになったという。
また、ほとんどのGrid Shaperモジュールには“アンチ・エイリアシング”オプションが追加されたことのほかに、信号のグループ化を図れるChannel-16モジュレーターやHard Clipモジュールの付属、フランス語への対応といったこともトピック。なお対応OSはmacOS 10.14以上、Windows 7/8/10/11(64ビット)、Ubuntu 18.04以上で、いずれもSSE4.1に対応したCPUであることが必要条件だ。
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