トラックメイカーのYebisu303がTEENAGE ENGINEERING OP-1 fieldの魅力を伝える20日間。DAY12は、テープ・モードの編集方法について詳しく掘り下げます!
テープ編集の主な操作
OP-1 fieldでは、テープに録音したテイクを柔軟に編集できます。左右キーやエンコーダーでテープヘッドの位置を移動し、ヘッドに合わせた箇所に存在するテイクに対して編集を行うという考え方が、すべての操作に共通しています。
- リフトキー(↑):選択したトラックのテープを切り取り
- shift + リフトキー(↑):全トラックのテープをまとめて切り取り
- ドロップキー(↓):切り取ったテープをペースト
- スプリットキー(ハサミ):ヘッドの位置でテープを分割
- shift + スプリットキー(ハサミ):隣接したテープを結合
- 左右キー:テープの巻き戻し/早送り
- shift + 左右キー:小節単位でテープを移動
これらの操作を組み合わせると、録音したテイクの好きな箇所をカットして別の場所へコピペしたり、切り貼りしたテープを繋げ合わせたり出来ます。
テープ・ループ機能について
OP-1 fieldのテープ・モードは実在するのテープレコーダーと違い、指定した区間を即座に繰り返し再生できます。
- サウンドキー1(IN):ループ開始位置の設定
- サウンドキー2(OUT):ループ終了位置の設定
- サウンドキー3(回転する矢印):ループのオン・オフ切替
ループをONにした状態で録音を開始すると、一般的なルーパーのオーバーダブ機能のように、1トラックの中で何度も演奏を重ねていくことができます。
また、ループ再生中にshift+左右キーを押すと、ループ範囲はそのままに位置を前後へ移動できます。録音しておいたたくさんのフレーズを小節単位で切り替えるような使い方もできますので、Liveでの展開作りにも便利ですね。
リアルタイムパフォーマンスに便利なテープ・トリック機能
テープの再生方向をコントロールするエフェクトも用意されています。
- サウンドキー4(テープ):テープ・ストップ
- サウンドキー5(鏡文字のR):逆再生
- サウンドキー6(••••):テンポに同期したリピートエフェクト
テープ・ストップは、テープの回転数を落として再生が止まる効果が得られますが、バックグラウンドで通常の再生を続けているので、サウンドキー4を離すと即座に再生ポイントが復帰します。したがって、ほかの機材と組み合わせて再生している場合、テープ・ストップは同期がズレる心配はありませんが、ほかの2つは使用すると同期がズレてしまうので、大胆な展開を付けるときなどに使うのがよいでしょう。
Yebisu303(Acid Alliance)
【Profile】アシッドハウス、デトロイトテクノ、エレクトロ、ハードミニマルに強い感銘を受け、20代後半よりトラック制作を開始。 無類のハードウェア機材愛好家でもあり、日々マシンライブや機材デモンストレーション動画の制作を行っている。 また、近年ではKORGやSONICWARE製品のプリセットやTVアニメ「ユーレイデコ」の劇伴・イメージソングを制作するなど、その活動は多岐に渡っている。
bandcamp https://yebisu303.bandcamp.com/
YouTube https://www.youtube.com/user/Yebisu303
SoundCloud https://soundcloud.com/yebisu303
Twitter https://twitter.com/Yebisu303