「LOOPMASTERS ROBERT OWENS - THE VOICE OF HOUSE MUSIC」製品レビュー:往年のシカゴ・ハウス・シーンを代表するロバート・オーウェンスのボーカル集

LOOPMASTERSROBERT OWENS - THE VOICE OF HOUSE MUSIC

1980〜1990年代のシカゴ・ハウス・シーンにおいて代表的なボーカリスト、ロバート・オーウェンスのロイヤリティ・フリーのボーカル集。116〜125BPMまで、合計8曲分のボーカル・コンストラクション・キット“STEMS”と、ハウス特有の“語り”をフレーズごとに収録した“PHRASES”の2パターンがWAV形式で用意されています。

使い方としては、WAVを切り張りして楽曲のメイン・ボーカルにしても、サンプラーに入れてDJプレイでの煽りにしても良いと思います。特に“STEMS”に収録されている曲は、彼の持ち味であるゴスペルを意識したソウルフルなボーカル・メロディやオブリガードがたくさん入っているので、インスト・トラックのちょっとした隠し味にするのもいいでしょう。曲ごとに“Chorus”“Lead”“Voice”の素材が数種類ずつ入っているので、単純なループの上でも展開/構成を楽しく作れました。

“PHRASES”でのボイス・サンプルも単純な煽り系のボイスとは違い、グルーブやハーモニーを意識したものも多いので、きっちりと楽曲のピッチに合わせての使用をお勧めします。前述したように、音程のないスピーク系サンプルも多く収録されているので、ROLAND TR-909で組んだビートの上に深めのディレイやリバーブをかけサンプルを乗せるだけで、往年のシカゴ・ハウスの出来上がりです! 「FEEL IT HOUSE PARTY」など、オーウェンスの数々の名曲をほうふつさせるトラック・タイトルやリリックも最高ですね。

全体的に奇麗めな素材が多いですが、BPMを160まで上げサンプラーでチョップしたボーカルをガンガンたたいて、シカゴ・ハウスから派生したジューク/フットワークに使ってみるのも良いかもしれません。個人的には細かくボーカル・サンプルを切り張し、ピッチも極端にシフトして全く違う新しいボーカル・メロディを再構築してしまう使い方もオススメです。

LOOPMASTERS
ROBERT OWENS - THE VOICE OF HOUSE MUSIC
4,827円(為替レートによる価格の変動あり。表記の価格は2015年2月2日現在のもの)
●ダウンロード販売●容量:約770MB ●DATA FORMAT:WAV