SOUNDSMITHS TOKYO NIGHTS KAWAII FUTURE BASS レビュー:ポップかつエッジが効いたダークなかわいさ

SOUNDSMITHS TOKYO NIGHTS KAWAII FUTURE BASS レビュー:ポップかつエッジが効いたダークなかわいさ

 タイトルにハミ出すほど“Kawaii”がたっぷり詰め込まれた『TOKYO NIGHTS KAWAII FUTURE BASS』。日本の音楽シーンにインスパイアされたという本作は、Jポップはもちろん、シンセウェーブ、ローファイ・ヒップホップ、ローファイ・ポップ、フューチャー・ガラージ、フューチャー・ハウスなど、幅広いジャンルにマッチするオールラウンダー選手だ。SOUNDSMITHSアワード受賞のサウンド・デザイナーCliffHanga氏によるキットで、ドラムやボーカル、ベースのワンショットやループ、MIDIファイルが豊富にそろっていて、ワクワクが止まらない。

 まず気になったのはシンガーManami Ochiaiさんのアニメ・ボーカル。かわいく響く彼女の声を混ぜると曲が一気にドリーミーに仕上がる魔法の素材だ。60種類以上あって、私のモチベーションは爆上がり。一通り聴いて触って遊んでみた結果、おもちゃのような音が楽しく鳴り響く反面、切ないメロディとコード感が印象的だった。タイトルの“TOKYO NIGHTS”という言葉通り、みんなといるのに独りぼっちのような気がする東京の孤独な夜を表しているように思える。キャンディみたいに甘くポップでキャッチーな音がコロコロと転がりながらも、エッジが効いて毒っぽいのは、ダークなかわいさを求める人にピッタリ。どの素材も中毒性がありつつ、かわいいエッセンスが欲しい場所にピタッとハマってなじみやすいのでトラック・メイクがかなり楽しい。孤独な夜をかわいく突き刺す素材が大量に入ったこのパックは、“Kawaii Future Bass”を始めたい人にお薦めだ。てかジャケかわいい。

 

THIS IS NATS

THIS IS NATS
【Profile】作詞、作曲、編曲、歌唱、MV制作、全て自身で手掛ける完全セルフ・プロデュース・アーティスト。ポップでキュートでサイコなユーモアセンスを武器にした曲はTikTok総再生回数2000万回を突破。女子の共感を呼びまくり日々リスナー拡大中。What is HYPERPOP?

 

SOUNDSMITHS
TOKYO NIGHTS KAWAII FUTURE BASS

8,096円

(2022年6月15日現在。為替レートによる価格の変動あり)

SOUNDSMITHS TOKYO NIGHTS KAWAII FUTURE BASS

▪メディア:ダウンロード販売 ▪容量:約419MB ▪データ・フォーマット:WAV