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「NOISEASH Need Preamp And EQ Collection」有名コンソールのプリアンプとEQをエミュレートしたプラグイン・バンドル

Need Preamp And EQ Collection

フックアップが運営するオンライン・ストアのbeatcloudから、注目のソフトをピックアップする本コーナー。今回レビューするのは、作曲家/エンジニアでもあるベイハン・クルチが設立したソフトウェア・ブランドNOISEASHがリリースする、Need Preamp And EQ Collectionです。Mac/Windows対応で、AAX/AU/VST3プラグインとして動作。そのデザインから察する通り、世界的に著名なビンテージ・コンソールのプリアンプ&EQをエミュレーションしたプラグイン・バンドルとなっています。この手のプラグインは数多くあるので、実際どうなのだろう?と興味津々なのは筆者だけではないはずです!

Need 533 EQは独自のハイパス/ローパス・フィルターを搭載

 Need Preamp And EQ Collectionは、合計7種類のプラグインを収録しています。一つずつ試してみたので、その感想を以下にまとめていきましょう。

Need 533 EQ

Need 533 EQは、ハイパス・フィルターとローパス・フィルター、5バンドEQを搭載。ハイパス・フィルターとローパス・フィルターは、NOISEASHによるオリジナル回路となっている。画面最下段中央にあるEVEN HRM.では倍音を増強できる

Need 533 EQは、ハイパス・フィルターとローパス・フィルター、5バンドEQを搭載。ハイパス・フィルターとローパス・フィルターは、NOISEASHによるオリジナル回路となっている。画面最下段中央にあるEVEN HRM.では倍音を増強できる

 ハイパス・フィルターとローパス・フィルター、そして5バンドEQを搭載するNeed 533 EQ。ハイパス・フィルターとローパス・フィルター部分はNOISEASHが独自に追加したもので、その回路もNOISEASHのオリジナルとのことですが、試してみたところほかの収録プラグインと比べても一番モダンでオールマイティな印象です。特にHFのシェルフ・カーブは秀逸で、2ミックスからボーカル、ピアノまで幅広く使いたくなります。熱量は変わらず、さらっと自然に持ち上がるのがいいですね。HMF、MF、LMFでは位相の変化も感じられ、Q幅によっては“エグさ”が演出可能です。

 なおプラグインを挿したときの音色変化はほとんど感じられず、わずかにボリュームが上がる程度。画面下部に配置されたEVEN HRM.ノブを回せば飽和感を得られるでしょう。デフォルト時は0で、値を100にしても実用的な範囲でかかります。エネルギッシュなサウンドにしたいときは、積極的に使うとよいでしょう。なお、右隣にあるCLEAN MODEボタンを押すと、過大入力時のひずみ感やピークがつぶれるのを防げるような効果を得られました。

 Need 533 EQは“迷ったらとりあえずこれ!”に対応できるEQプラグイン。ハイパス・フィルターとローパス・フィルターを追加したのも納得で、さまざまなシチュエーションで活躍してくれそうです!

Need 84 Console EQ

Need 84 Console EQ。モデルとなった実機よりもミッドバンドEQを1つ多く搭載しているのが特徴だ。画面右下にはノイズを付加するANALOGスイッチを備えている

Need 84 Console EQ。モデルとなった実機よりもミッドバンドEQを1つ多く搭載しているのが特徴だ。画面右下にはノイズを付加するANALOGスイッチを備えている

 あれ、ノブの数が……? そうです、Need 84 Console EQはモデルとなった実機と比べ、ミッドバンドEQノブを1つ多く搭載しています。つまり、カットとブーストがこれ一つでできてしまうということ。普段、筆者は実機において350Hzをカットするか3.2kHzをブーストするかということを考えるのですが、これだと両方使えるので実用的です。

 プラグインを挿したときの音色変化は顕著で、トランジェントは抑えられるのですが、音色的には明るいのでボーカルがグッと前に出ます。一方、EQのかかり方は総じてダークな印象で、ビンテージ感あふれるトーンが得られるでしょう。

 画面左上にはプリアンプ・セクションがあり、そこには象徴的な赤いノブが! 回すと当然ボリュームが上がるのですが、その下部にあるDRIVEスイッチをオンにすることで、同時にアウトプット・レベルも調整してくれます。こちらの効果は分かりやすく、くぐもったようなサチュレーションから過激なひずみまで、多様なサウンドが作れるでしょう。優秀なので、ひずみエフェクトとして使うのも“あり”かもしれません。

 ちなみに画面右下にあるANALOGスイッチでは、ヒスノイズのオン/オフができるようです。Need 84 Console EQは“できたらいいな”を実現してくれるプラグインだと言えるでしょう。

独自技術“NDS”を採用しハードウェア独特の挙動をリアルに再現

Need 81 Console EQ

Need 81 Console EQは、Need 84 Console EQやNeed 533 EQ、Need 73 Console EQと同じく、NOISEASH独自の“NDS”という技術を搭載。L/Rのチャンネルにおけるハードウェア独特の挙動を、画面右下にある“NUANCE DEVIATION”セクションで再現できる

Need 81 Console EQは、Need 84 Console EQやNeed 533 EQ、Need 73 Console EQと同じく、NOISEASH独自の“NDS”という技術を搭載。L/Rのチャンネルにおけるハードウェア独特の挙動を、画面右下にある“NUANCE DEVIATION”セクションで再現できる

 Need 81 Console EQは、Need 84 Console EQや後述するNeed 73 Console EQと比べて一番EQの自由度が高く、音色も素直。Need 84 Console EQほど明るくなく、落ち着いたトーンが得られます。EQのかかり具合は分かりやすく、中高域を持ち上げてもジャリっとなりにくいところが好印象。またDRIVEボタンをオンにすると、ギラっとしたサウンドに変化します。ピアノやアコギ、スネアなどエッジを強調することが必要な楽器に向いているでしょう。

Need 73 Console EQ

Need 73 Console EQ。M/S処理を可能にするM/S MODEスイッチや、ヒスノイズを付加するANALOGスイッチなどを搭載する

Need 73 Console EQ。M/S処理を可能にするM/S MODEスイッチや、ヒスノイズを付加するANALOGスイッチなどを搭載する

 インサートするだけでグッと重心が下がり、ファットなサウンドになります。ベースやドラムのバスに用いることによって、安定感を容易に演出できるでしょう。また、細いボーカルに用いることによって存在感を出せます。少し強調しすぎているところもややありますが、音色を変化させるためのプラグインとして使うのも“かなりアリだな”という印象です。

 DRIVEスイッチをオンにすると、高域の周波数帯域に変化が見られます。なのでインサートした状態で“音がにごる”と思った場合は、DRIVEスイッチをオンにして重心を上げるとよいでしょう。

Need 31102 Console EQ

Need 31102 Console EQ。EQ部分についてはNeed 84 Console EQと同じ構成を持っており、オリジナルと比べてミッドバンドEQを1つ多く備えている

Need 31102 Console EQ。EQ部分についてはNeed 84 Console EQと同じ構成を持っており、オリジナルと比べてミッドバンドEQを1つ多く備えている

 EQ構成はNeed 84 Console EQと同じですが、インサート時の音色変化はかなり違います。ブライトなNeed 84 Console EQと比べ、Need 31102 Console EQはフラットな傾向。トランジェントは抑えられ、落ち着いたサウンドです。

 画面左上のPREAMPセクションにあるdriveボタンを押すと、ジリジリ鳴りはじめます。この変化と似たようなものを感じたのがEQ部分。高域を持ち上げたときのジャリっとした感じが特徴的でした。Need 31102 Console EQは元気なサウンドにしたいときチョイスしそうです。

Need Preamps

 こちらはNeed 73 Console EQやNeed 81 Console EQ、Need 84 Console EQのプリアンプ部分をまとめたNeed Pre Trilogyと、Need 31102 Console EQのプリアンプ部分を抜き出したNeed Pre 31102の2つのプラグインを収録。ゲインを突っ込んだときの飽和感は、それぞれの元となるプラグインと同じ印象でしたが、インサートしたときの音色変化は全く別のもので、ナチュラルな傾向です。

Need 73 Console EQとNeed 81 Console EQ、Need 84 Console EQのプリアンプ部分を一つにまとめたNeed Pre Trilogy

Need 73 Console EQとNeed 81 Console EQ、Need 84 Console EQのプリアンプ部分を一つにまとめたNeed Pre Trilogy

Need Pre 31102は、Need 31102 Console EQのプリアンプ部分を抜き出したもの。−20dBのPADボタンを搭載している

Need Pre 31102は、Need 31102 Console EQのプリアンプ部分を抜き出したもの。−20dBのPADボタンを搭載している

 Need Preamp And EQ Collectionに収録されたプラグインはどれもCPU負荷が軽く、ドラムの各パーツに挿して使っても余裕でしょう。またNeed PreampsとNeed 31102 Console EQ以外には“NDS”という独自技術が採用され、L/Rのチャンネルにおけるハードウェア独特の挙動をリアルに再現可能。M/Sモードを搭載しているところもポイントです。各プラグインは単体購入も可能ですが、どれもよくできているのでバンドルでそろえることをお勧めします! 

 

NOISEASH Need Preamp And EQ Collection

beatcloud価格:
Need Preamp And EQ Collection:47,600円|Need 533 EQ:20,400円|Need 84 Console EQ:20,400円|Need 81 Console EQ:20,400円|Need 73 Console EQ:20,400円|Need 31102 Console EQ:20,400円|Need Preamps:17,680円

 Requirements 
■Mac:macOS 10.9.5以降(64ビット)、AAX/AU/VST3対応のホスト・アプリケーション、INTEL Core I3 2GHz以上のプロセッサーまたはApple シリコン(AAXを除く)
■Windows:Windows7以降(64ビット)、AAX/VST3対応のホスト・アプリケーション、INTEL Core I3 2GHz以上またはAMD Athlon 64 X2以上のプロセッサー
■共通項目:4GM以上のRAM、2GB以上の空きディスク容量、1,280×768以上のディスプレイ解像度

 

星野誠

【Profile】ビクタースタジオを経てフリーで活動するエンジニア。クラムボンの楽曲を多数手掛けたことで知られ、近年もsumika、Cody・Lee(李)、ユレニワなど一線のアーティストに携わる。

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