第11限 ドラム録音~その4

[サウンド&レコーディング・マガジン 2011年月11月号連動]
ついにドラム録りも4回目を迎えました。ステレオ・マイク(=2本のマイク)に始まったドラム・レコーディングですが、前回はオーバーヘッドへのステレオ・マイキングに加え、キックとスネアを個別のマイクで拾うマルチマイク(=複数本のマイク)録音を行うまでに至りました。このマルチマイキングでは2本のマイクを使って、空間の響きを含むナチュラルなドラム・サウンドを収音し、それにキックとスネアのマイクをミックスしパンチを加えることで、ビートを強化することを目的としています。今回は使うマイクの本数を増やし、各打楽器にマイクを立ててみますが、これには一体どのような狙いがあるのでしょうか? 早速、見ていきましょう。

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  • マイク/RODE NT-1A(オーバーヘッドに2本セット)、SHURE SM58(キックとスネアに1本ずつセット)、SHURE SM57(スネアのトップ/ボトムに1本ずつ、ハイハット、フロア・タムに1本ずつセット)
  • オーディオI/O/MOTU 828
  • DAWソフト/APPLE Logic Studio(APPLE Mac BookProにインストールし、 レコーダーとして使用)
  • ドラム/西荻窪MUSIC STUDIO 楽音に常設のものを使用 (http://sound.jp/laquene/

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  • A:8本のマイクで得た録り音のラフ・ミックス
  • B:NT1-Aでオーバーヘッドから収めた音
  • C:SM58で拾ったキック
  • D:SM57で収音したスネア
  • E:SM57で収音したハイハット
  • F:SM57で収音したフロア・タム
  • G:SM58で収音したタム

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城戸紘志

1110-mic-10-photo.jpg 単身アメリカに渡り、毎日ライブ・ハウスを訪ねては現地のミュージシャンとセッションを繰り返し、武者修行の日々を送る。帰国後、浅井健一率いる"JUDE"の3代目ドラマーとして21歳でデビュー。その後フジファブリックや吉井和哉、DREAMS COME TUREなどのレコーディング、ライブ・ツアーに参加。幅広い知識とテクニックを持つ。自身のバンドunkie、TRAUMEREI、YEUX DE CONFITUREではプロデューサー、コンポーザー、アレンジャーも務める。ドラム・スクールを全国で展開中。