第10限 ドラム録音~その3

[サウンド&レコーディング・マガジン 2011年月10月号連動]
ドラム録りも3回目に突入。今回からマルチマイク=複数本のマイクを使った録音に挑みます。
マルチマイクを使ったレコーディングと言えばいかにもプロっぽい感じがし、敷居が高いものと思っている人も多そうです。もちろん難しい面はあります。アマチュア・ミュージシャンの方々がこうしたマイキングに挑戦し、"マイクをたくさん立てるほど、音が悪くなってしまった"と嘆いている話もよく聞きます。
しかし多くの場合、"なぜ複数本のマイクを立てる必要があるのか?"という根本的な部分を分かっていない状態で闇雲に作業するので、好結果が得られないのでしょう。
そこで、本誌ではマルチマイクを使う必要性から説明しています。
詳細は誌面で読んでいただくとして、ここではオーバーヘッド(=ドラマーの頭上)、キック、スネア(トップ)に立てたマイク計4本による録り音を聴いていきましょう。

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  • マイク/RODE NT1-A(オーバーヘッドに2本セット)、SHURE SM58(キックに設置)、SHURE SM57(スネアにセット)
  • オーディオI/O/MOTU 828
  • DAWソフト/APPLE Logic Studio(APPLE Mac BookProにインストールし、 レコーダーとして使用)
  • ドラム/西荻窪MUSIC STUDIO 楽音に常設のものを使用 (http://sound.jp/laquene/

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  • A:4本のマイクで得た録り音のラフ・ミックス
  • B:NT1-A×2でオーバーヘッドから収めた音
  • C:SM58で拾ったキック
  • D:SM57で収音したスネア(トップ)

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城戸紘志

1110-mic-10-photo.jpg 単身アメリカに渡り、毎日ライブ・ハウスを訪ねては現地のミュージシャンとセッションを繰り返し、武者修行の日々を送る。帰国後、浅井健一率いる"JUDE"の3代目ドラマーとして21歳でデビュー。その後フジファブリックや吉井和哉、DREAMS COME TUREなどのレコーディング、ライブ・ツアーに参加。幅広い知識とテクニックを持つ。自身のバンドunkie、TRAUMEREI、YEUX DE CONFITUREではプロデューサー、コンポーザー、アレンジャーも務める。ドラム・スクールを全国で展開中。