- PreSonus Studio One 6.5 製品概要
- 山路洸至が語るStudio Oneの魅力
- Studio Oneのおすすめ付属ソフト/プラグイン
- Studio Oneのおすすめ機能
- PreSonus Studio One 6.5 製品情報
- サンレコ・ビギナーズ|音楽制作に役立つ初心者ガイド
PreSonus Studio One 6.5 製品概要
曲作りからマスタリングまでを包括的にサポート。最上位グレードはイマーシブオーディオ制作に対応
Studio One 6.5は、素早く制作を開始できるスマート・テンプレート、生産性を高めるカスタマイズ可能なインターフェース、楽曲構成をより明確にする歌詞トラック、映像作品も手掛けるサウンドクリエイターに理想的なグローバル・ビデオ・トラック、最適化されたミキシング・ツール、コラボレーション機能の強化など、先進的な機能を数々搭載。基本機能を搭載した無償のStudio One 6.5 Prime、サードパーティ製プラグインにも対応するArtist、64ビット・オーディオ・エンジンを持ち、イマ—シブオーディオ制作に対応するProfessionalの3エディションをそろえています。
製品ラインナップ
Studio One 6 Professional日本語版:52,800円前後
Studio One 6 Professionalクロスグレード日本語版:39,600円前後
Studio One 6 Artist日本語版:13,200円前後
※いずれもダウンロード版
※オープン・プライス(記載は市場予想価格)
動作環境
Mac:macOS 10.14以降(64ビット版)、Intel Core i3プロセッサーもしくはApple Silicon(M1/M2チップ)
Windows:Windows 10(64ビット)、Intel Core i3プロセッサーもしくはAMD A10プロセッサー以上
共通:4GB RAM(8GB以上推奨)、40GBのハードドライブスペース、インターネット接続(インストールとアクティベーションに必要)、1,366×768pix以上の解像度のディスプレイ(高DPIを推奨)、タッチ操作にはマルチタッチに対応したディスプレイが必要
山路洸至が語るStudio Oneの魅力
【Profile】ソウルミュージック、インディーロック、ダンスミュージックなどを独自のサウンドに昇華する4人組のバンド、the engy(ジ・エンギー)のボーカル/ギター/キーボーディスト。トラックメイカーとしての楽曲制作も行っており、エレクトロニクスや音響機器への関心も高い。the engyは2019年にビクターからメジャーデビュー。Apple Music“今週のNEW ARTIST”やSpotifyの国内外オフィシャル・プレイリストに選出されるなど、評価を高めている。
プリプロの制作からマスタリングまでが完結。使い込むほどに便利な機能に出会える驚きがある
PreSonus Studio Oneの素晴らしいところは、感覚的な操作で高度な作業もカバーできるところだと思っています。お恥ずかしい話ですが、僕はあまりマニュアルなどを読んだりするのが得意ではないので、知人に薦められてから5年間、ほとんど独学で使用しています。
最初の頃は知人に使い方を尋ねたりしていましたが、基本的な作業にはすぐ慣れることができました。ほとんどの作業がワンクリックやドラッグ&ドロップで完結するため、DAWにほとんど初めて触れた僕にも非常に扱いやすかったです。ショートカットキーの設定も容易なので、使い心地の良さをどんどん追求できるところも気に入っています。
また、使い進めるうちに、波形編集などにおいても非常に優秀であることが分かりました。マスタリングエンジニアにも使用されるなど、音が良いことも利点でしょう。自分は楽曲制作だけでなくバンドのレコーディングも行うのですが、プリプロの制作からマスタリングまでが完結するStudio Oneは非常に便利です。
DSPプラグインが充実しているのもうれしいですし、ピッチ修正など、プラグインを使わなくてもできる作業が多いので、作業効率がとても良いです。直感的な動作で誰にも使いやすく、使い込むほどに便利な機能に出会える驚きがあるDAWだと思います。皆さんもぜひStudio Oneを使ってみてください。
Studio Oneのおすすめ付属ソフト/プラグイン
Fat Channel XT(チャンネルストリップ)
ハイパスフィルター、ゲート、コンプ、EQ、リミッターが一つにまとまったプラグインです。ギターやベースの音作りに迷うときなどは、とりあえずこれをインサートして方向性を探ることにしています。気に入った設定は保存できるので、“ボーカル用”といったざっくりした設定や、マイクごとに設定を保存するなどの使い方もおすすめです。
Tricomp(コンプレッサー)
サチュレーションが搭載されている3バンドコンプレッサーです。ドラム全体の音圧を上げたりするのに使っています。高域を少し抑え、低域を強調してサチュレーションを加えると、ホットな印象をドラムに与えられるので重宝しています。
Open AIR2(リバーブ)
Professional版に付属する、さまざまなシチュエーションがシミュレートできるリバーブです。“Living Room”や“Wardrobe”“Drum Plate”など、プリセットが豊富なのが魅力。僕はミックスを少なめにして、素材にうっすらとかけて部屋鳴り感を強調したり、立体感を出して厚みを増したりします。キャラの立った音作りができるのでぜひ使ってみてください。
Studio Oneのおすすめ機能
低レイテンシー設定で精密なレコーディングが可能
環境設定から“プラグインスリープを有効化”および、“インストゥルメントの低レーテンシーモニタリングを有効”にチェックを入れると、それぞれレコーディンング時のレイテンシーの改善に効果的です(左画面)。さらに“デバイスブロックサイズ”を16サンプルまで下げ、“プロセッシング”の“ドロップアウト保護”を最小にすると、ほとんどレイテンシーは感じられないと思います(右画面)。
ワンクリックでMIDIコンにパラメーターをアサインできる
DAW上のパラメーターを触ると、メイン画面左上に表示されている“パラメーター”にそのパラメーターが表示されます。そして、接続したMIDIコントローラーのフェーダーなどを動かすと、画面左上の“コントロール”にそれが表示されます。“パラメーター”と“コントロール”の間にある青い三角を押すだけでMIDIコントローラーにパラメーターをアサインできます。
ピアノロールは3つのモードを備える
Studio Oneのピアノロールは、左上のタブから3つのモードを選択できるようになっています。定番の“ピアノビュー”(左画面)、サンプラーなどにも有効な“ドラムビュー”、そしてMIDIを自動でスコアに変換してくれる“スコアビュー”(右画面)があり、スコアビューは印刷することも可能。打ち込みやすい仕様に加えて、スコアの共有もできるのはうれしい点だと思います。
プラグインを使わずにピッチ修正を行える
オーディオデータを右クリックすると“トランスポーズ”と“チューン”を変更して、プラグインなどを使わずにピッチを変更することが可能です。チューンは、1/100単位でピッチの上げ下げができるので、デモ作りなどで手早くボーカルのピッチを修正したいときに便利ですし、トランスポーズは半音単位で上げ下げができるので、飛び道具としても使えます。Studio Oneのピッチ修正は音の劣化が少ないのがうれしい点です。
トラックのステレオ/モノラルをワンクリックで切り替え
各トラックのチャンネルは、ステレオもしくはモノラルにワンクリックで切り替えることができます。ミックス時の各帯域の音カブリをモノラルで確認したい場合、マスタートラックのチャンネルモードをステレオからモノに切り替えれば、シームレスに作業をすることができます。
マスタリング用のプロジェクト画面が用意されている
Studio Oneには、いわゆるDAWのメイン画面に当たる“ソング画面”に加えて、マスタリングとリリースが行える“プロジェクト画面”があります。Studio Oneにはリミッターをはじめとするマスタリングに必要なDSPプラグインが用意されており、“プロジェクト”ではピークやRMS、フェイズ、スペクトラムメーターを一度に確認することができます。曲をリリースしたい人だけでなく、デモの段階から迫力ある音作りをしたい人にもおすすめです。