LEWITT LCT 1040 〜ボーカルから楽器まで対応する真空管&FET搭載マイク

LEWITT LCT 1040 〜ボーカルから楽器まで対応する真空管&FET搭載マイク

オーストリアのウィーンに本拠地を置くマイクメーカー、LEWITT(ルーイット)の製品群から注目製品をピックアップ。ここでは、真空管とFET回路を搭載し、両方を組み合わせて音作りができるマイクロフォンシステム、LCT 1040を紹介しよう。

真空管とFETの音色をブレンド可能なマイクロフォンシステム

 LCT 1040は、マイク本体に加えて、コントローラーと電源ユニットという3つの要素から構成されるマイクロフォンシステム。ボーカルから楽器まで、あらゆるソースをターゲットとしている。

LEWITT LCT 1040

484,000円

 マイクはボディ部分に見える真空管回路のほかに、FET回路も搭載。電源ユニットにはFET回路専用の出力端子と、真空管とFETの両サウンドをミックスしたサウンドを出力する端子が備えられている。そのミックスバランスの調節はコントローラー上のノブで行う仕様(FETのみにも設定可能)。その上、真空管サウンドにはClear/Warm/Dark/Saturatedという4種類のバリエーションが用意されており、これもコントローラーで切り替えることができる。さらに、コントローラーでは指向性もオムニ〜ワイドカーディオイド〜カーディオイド〜スーパーカーディオイド〜双指向を連続可変のノブで設定可能だ。面白いのは、デフォルトでは真空管が見えているサイドが前面として設定されているが、スイッチでその逆側を前面に設定できる点。そのほか、コントローラーには40/80/120Hzのローカットと、−6/12/24dBのアッテネーター(PAD)も装備されている。

コントローラーの操作子。左上に4種類の真空管サウンドの切り替えスイッチ、その下にFETと真空管のブレンド用ノブ、その右は指向性切り替え用のノブで、右下に見えるのは指向性を反転させるスイッチだ。右上にはローカットとPADのスイッチが並んでいる

コントローラーの操作子。左上に4種類の真空管サウンドの切り替えスイッチ、その下にFETと真空管のブレンド用ノブ、その右は指向性切り替え用のノブで、右下に見えるのは指向性を反転させるスイッチだ。右上にはローカットとPADのスイッチが並んでいる

コントローラー(上)&電源ユニット(下)のリアパネル。両者は切り離して使用可能。電源ユニットの端子類は右端がコントローラーとの接続用リモート端子で、その左にマイクとの接続用端子、そしてFET用出力、FETと真空管をミックスした出力の端子が並ぶ

コントローラー(上)&電源ユニット(下)のリアパネル。両者は切り離して使用可能。電源ユニットの端子類は右端がコントローラーとの接続用リモート端子で、その左にマイクとの接続用端子、そしてFET用出力、FETと真空管をミックスした出力の端子が並ぶ

 また、コントローラーは電源ユニットと重ねて一体化できるが、取り外して個別に使用することも可能。マイクと電源ユニットは録音ブース、コントローラーはコントロールルームといったような使い方ができる。世界中のエンジニア、プロデューサー、ミュージシャンなどからのフィードバックを元に開発されたというLCT 1040。まさにフラッグシップと呼ぶにふさわしいシステムだ。

付属のトランスポートケース
セット構成
左は付属のトランスポートケース。右はセット構成で、上段左からマイク本体、マイクマウントとマイク用ダストカバー、ショックマウント、磁気ポップフィルター、中段左からコントローラー、10ピンマイクケーブル、下段左から電源ユニット、マイク用バッグ

【SPECIFICATION】
●タイプ:コンデンサー(真空管/FET) ●指向性:オムニ〜ワイドカーディオイド〜カーディオイド〜スーパーカーディオイド〜双指向(無段階、リバース可) ●周波数特性:20〜20,000Hz ●等価ノイズレベル(FET):10dB(A) ●最大耐音圧(0.5% THD):137dB SPL(0dB pre-attenuation) ●SN比:FET/84dB(A)、真空管/81dB ●ダイナミックレンジ:127dB(A) ●PAD:−6/12/24dB ●ローカット:40(−12dB/oct)/80(−12dB/oct)/120(−6dB/oct)Hz ●マイクサイズ:65(W)×196(H)×45(D)mm ●マイク重量:652g

製品情報

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