高出力と点音源を実現した設備向けスピーカーのCODA AUDIO HOPS12Iが登場

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 3ウェイ・フルレンジ・スピーカー・システム、CODA AUDIO HOPS12I(オープン・プライス)が11月12日に発売される。

 

 HOPS12Iは“High Output Point Sources”の頭文字を取ったHOPSシリーズの最上位機種で、高出力と点音源を実現しているモデル。サウンド・クオリティを求められる劇場やホール、スタジアムや大型体育館、天井高のある商業施設などに最適なスピーカーだ。オプション金具を使用すれば、縦横どちらにも設置可能。カスタムのカラーリングやウォーター・プルーフ加工にも対応する。

 

 同社のラインアレイ・スピーカー・システム最上位機種“AiRay”と同等の技術を用いたボイス・コイルと12インチの低域ドライバーを採用。カーボンファイバー製コーンの採用などで軽量化を図って可動質量を最小限に抑えることで、コーンの剛性とダンピングを向上し、高感度で透明感のあるサウンドを出力するという。1.4インチの中高域ドライバーは、CODA AUDIO独自のリング・ダイアフラムを採用している。従来のドーム型に比べて振動面が広いため、より低い周波数までも正確に再現し、高音圧時でもひずみをほとんど感じさせないレベルに低減。中高域のリング・ダイアフラムを同心円状に取り付けることで、位相的にも完璧な状態を生み出すそうだ。

 

 また、熱放散を改善する独自の放熱空冷技術DAC(Dynamic Air Cooling)を導入。フロント・バッフルと通気口をアルミニウムで成形し、空気の流れを最大にしてシステムの熱容量を増やすように最適化されている。通気口は入力レベルが上がるほど通気口内の空気の流れが増し、ドライバーからより多くの熱を奪ってエンクロージャーの外側に放出。それによって、従来の冷却システムを備えた同サイズのシステムと比較して約2倍となる2,000Wの許容入力、144dBの最大音圧レベルとなっている。

 

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放熱空冷技術DACを採用している

 

 ドイツ工業規格DIN18032-3に準拠したボールの衝撃に対する耐性も備えており、スタジアムや大型体育館への導入も可能だ。ウェーブ・ガイドを兼ねた90º×60ºと60º×40ºの2種類のホーンを用意しており、ホーンは取り外しや回転させることもできる。縦置きまたは横置きの制限がある場所にも、ホーンを回転させることで指向角に妥協をせず、必要な箇所にクリアな音を提供できるとのことだ。

 

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中央のホーン部は取り外し&回転が可能だ