前モデルから100以上の新機能を実装して生まれ変わったポータブルシンセ、TEENAGE ENGINEERING OP-1 field。トラックメイカーのYebisu303がOP-1 fieldの魅力を20日間に渡ってお伝えします。
みなさんこんにちは! トラックメイカーのYebisu303と申します。
私は昔からTEENAGE ENGINEERINGの大ファンで、初代OP-1も10年ほど愛用しているのですが、OP-1 fieldは当初見た目の印象から「大して変わってないんじゃないの~?」 などと思っていました。
しかし、実際に触ってみるとソフト/ハード共にたくさんの改善や機能が追加されていてトータルで得られる体験の豊かさが全くの別物! とても良い仕上がりです。そんなOP-1 fieldの魅力を20日間ガッツリ紹介していきます!
高解像度で明るくなったディスプレイ
OP-1 fieldのディスプレイは解像度も輝度も高くなり、より文字が読みやすく、シンセ/ドラムモードでのサンプル編集も緻密に行えるようになりました。ディスプレイの素材がアクリルからガラスに変更されて傷に強くなったのもうれしいポイントですね。
鍵盤も弾きやすくなった、新しい薄型アルミボディ
初代OP-1ではグレー塗装仕上げだったベゼル(外枠)が、OP-1 fieldではアルミの素材を生かし、さらに薄くなりました。パネル部分は白色のプラスチックに変更され、それぞれの素材の美しさが際立つデザインになっています。
鍵盤がベゼルより1段高く仕上げられていますが、これは鍵盤楽器としての弾きやすさを吟味した結果です。鍵盤を押し込むとちょうどベゼルと同じ高さになり、どんな弾き方をしてもベゼルに指が引っかからないよう設計されています。
こんな細かい部分にもTEENAGE ENGINEERINGのこだわりが光っています!
指まで震える!?パワフルな低音が楽しめる新設計スピーカー
OP-1 fieldは内蔵スピーカーの出音も大幅にパワーアップしています。表面のスピーカーは初代と同じ見た目ですが、本体裏側と左側面を見てみると小さな穴がたくさん開いていますよね?
ここにはパッシブラジエーターという、筐体の中の空気振動を増幅させて外に出す機構が組み込まれているので、初代とは比べ物にならないほど低音が出ます! 音量を最大にすると演奏している指が微かに震えるので、触覚でも楽しめちゃいますね。
おしゃれなだけじゃない、エンコーダーの新配色
OP-1はブルー、グリーン、ホワイト、オレンジだったエンコーダー(ノブ)の配色が、OP-1 fieldは落ち着いたブルー、オーカー(黄土色)、グレー、オレンジに変更されました。
この配色は見た目の良さだけで決められているわけではなく、色弱者の方にもある程度見分けが付きやすい色の中から選ばれています。どんな人にも不便を感じず製品を楽しんでほしいという思いやりが感じられますね。
アイディア次第でいろんな活用が!どこにでも設置可能なマジックテープ
OP-1 fieldを裏返してみると、黒い丸型のマジックテープが2つ貼り付けられています。これと対になるシール付きのマジックテープも付属しているので、例えばエフェクターボードへの固定に使ったり、ギャラリースペースの壁面に貼り付けて個展のBGM用途で使ったり……と、自由な発想で設置できます。自分だけの活用方法を考えてみるのも楽しそうですね。
Yebisu303(Acid Alliance)
【Profile】アシッドハウス、デトロイトテクノ、エレクトロ、ハードミニマルに強い感銘を受け、20代後半よりトラック制作を開始。 無類のハードウェア機材愛好家でもあり、日々マシンライブや機材デモンストレーション動画の制作を行っている。 また、近年ではKORGやSONICWARE製品のプリセットやTVアニメ「ユーレイデコ」の劇伴・イメージソングを制作するなど、その活動は多岐に渡っている。
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