【お知らせ】6月20日の申込/更新分より、サンレコWebのサブスクリプション価格を改定いたします。詳細はこちらをご覧ください。また、6月17日までWeb+印刷版(年間)を約30%オフでご提供しています。

PIONEER DJ DM-40D 〜【ペアで約5万円以下】宅録/DTMに最適なモニター・スピーカー9モデルをレビュー

PIONEER DJ DM-40D 〜【ペアで約5万円以下】宅録/DTMに最適なモニター・スピーカー9モデルをレビュー

宅録やDTMに最適なペアで約5万円以下のモニター・スピーカー全9モデルを、音楽クリエイター/ギタリストのShin SakiuraとエンジニアのSUI氏が徹底レビュー! ここでは、PIONEER DJ DM-40Dを紹介します。

拡散器による立体的な音を特徴としつつ独自の技術でキックの力強さを再現

PIONEER DJ DM-40D Lchスピーカー
PIONEER DJ DM-40D Rchスピーカー
PIONEER DJ DM-40D|製品価格:20,900円/ペア
※写真左がLchスピーカーの前後、同右がRchスピーカーの前後

 ウーファー、ツィーターそれぞれに19WのクラスDアンプを一つずつ搭載。ツィーターに取り付けられた拡散器で音を広げ、立体感のある音像を作り出すという。壁などの反射の影響を受けにくいように、前面にバスレフ・ポートを備える。開口部には独自の“Groove技術”を採用することで、力強いキック音を再現することができるという。背面にはDJモードとPRODUCTIONモードを切り替えるボタンがあるので、用途に合わせて音を変更することができる。

  • ウーファー口径:4インチ
  • 入力端子:RCAピン(L/R)、3.5mmステレオ・ミニ
  • その他:2種類のモードを切り替えて音響バランスを変更できる

SPECIFICATIONS
●形式:2ウェイ・アクティブ・スピーカー ●スピーカー構成:3/4インチ径ツィーター+4インチ径ウーファー ●周波数特性:70Hz~30kHz  ●外形寸法:Lch:146(W)×227(H)×223(D)mm、Rch:146(W)×227(H)×212(D)mm ●重量:Lch:2.5kg、Rch:2.2kg

ロー感はあるけどブーミーすぎない感じ 〜Shin Sakiura

 パッと聴いた印象は色付けのないサウンドで、僕としてはめちゃくちゃ好きなタイプ。パンチやドライブ感のあるスピーカーや、低域がブースト気味のスピーカーも好きなんですが、音楽制作においては、色付けのないサウンドの方がより適切な量のエフェクトをかけられるし、キックのディケイやリリースをより丁寧にモニターできると思うんです。そういう意味では、DM-40Dは細かいミックス作業にも向いているスピーカーだと思います。

 周波数的な話をすると、中高域はフラットなイメージで聴きやすかったです。特に80Hz付近がよく聴こえるのでベース・ラインが非常に分かりやすい。にもかかわらず、50Hz付近はあっさりしているので、ロー感はあるけどブーミーすぎない感じです。そして、ドラムの三点(キック/スネア/ハイハット)がよく見えるので、ミックス・バランスも取りやすいと思いました。正直、音を聴くまで、“DJ機器で有名なPIONEER DJのことだから、低域はかなり分厚いだろう”という先入観があったのですが、全然そんなことはありません。総じてDM-40Dは、音楽制作にとても有用なスピーカーです。

小音量で聴いても破たんしない音像 〜SUI

 DM-40Dは非常にまとまりのいい音がします。最初、L/Rのスピーカーの間の距離を1m20cmくらい開けて配置していたんですが、80cmくらいの間隔にしたらサウンドがより良くなりました。ですので、DM-40Dは広いスペースが取りにくい宅録のような環境でも性能を発揮できると言えるでしょう。音量を小さくしてモニターしても、音像は破たんしないので、デスク上にスピーカーを置いて使用したい人や、機材周りをコンパクトにまとめたい宅録ユーザーにも向いていると思います

 中高域は濃密な感じで、ハイハットにかけたリバーブやディレイといった空間系エフェクトをしっかり再現してくれます。パンニングしてもシビアにモニターできたので、ミックスにも使えそうです。リア・パネルに搭載されたSOUND MODE機能でDJモードを試してみると、PRODUCTIONモードに比べてより低域が出る印象です。ただ、すごくブーミーになるかというと、そうではなく、上品な低域をキープする感じ。このサウンドで、価格はペアで約2万円……コスト・パフォーマンスにも優れていてかなり良いですね。

レビュワー紹介

Shin Sakiura

Shin Sakiura
東京を拠点に活動する音楽クリエイター/プロデューサー/ギタリスト。2015年より個人名義でオリジナル楽曲の制作を開始。バンド・サウンドからヒップホップ、R&B、エレクトロまで広い音楽性を持ち、自身の作品制作のほか、SIRUPやアイナ・ジ・エンドなどの楽曲制作や海外アーティストとのコラボと活動は多方面にわたる。ギター、ベース、サンプラーなどさまざまな楽器を駆使したライブ・パフォーマンスも注目を集めている。

 Recent Work 

『WILD CHILD feat. brb.』
Shin Sakiura
(PARK)


SUI

SUI
エンジニアのほか、リミックス・ワークも手掛ける音楽クリエイターとしても活動。ギターやベースなどの演奏からプログラミングまでを一人でこなすマルチプレイヤーでもあり、その柔軟なプロダクション・スタイルはメジャー/インディーズ問わず定評がある。近年では作曲家として劇伴音楽にも携わり、ますますその活動の場を広げている。セミナー講師としては自身の技術を惜しみなく講義することも多く、業界内での信頼も厚い。

 Recent Work 

『WATW “ing”』(『Honey, You!』収録)
WATWING
(トイズファクトリー)
※作編曲/エンジニアリング

試聴環境

 今回試聴を行った場所は、多目的スペースである御茶ノ水RITTOR BASEだ。スタジオ内には、一般的な部屋を想定して6畳ほどの空間を用意。そこに簡易デスクとスピーカー・スタンドを設け、モニター・スピーカーを配置した。ここで2人のレビュワーに、リファレンスとなる楽曲を再生したりDAWを立ち上げて作業したりして、全9モデルのスピーカーの性能をチェックしていただいた。

御茶ノ水RITTOR BASE内に作られた、6畳ほどの試聴スペース。L/Rのスピーカーとリスニング・ポジションが正三角形になるように配置している。スピーカーはやや内側に向け、ツィーターは耳の高さになるようスピーカーごとに座椅子の高さを調整する

御茶ノ水RITTOR BASE内に作られた、6畳ほどの試聴スペース。L/Rのスピーカーとリスニング・ポジションが正三角形になるように配置している。スピーカーはやや内側に向け、ツィーターは耳の高さになるようスピーカーごとに座椅子の高さを調整する

製品情報

関連記事

【特集】ペアで約5万円以下〜初めてのモニター・スピーカー選び