4つのカプセルを搭載したSolid State Logic（以下SSL）のユニークなUSBマイク＝SSL Connex。今回は、モリシー（Awesome City Club）とimaseにセッションで試してもらい、使用感について話を聞くことできた。
Photo：Hiroki Obara（製品写真を除く）
SSL Connex〜４つのカプセルを搭載するUSBマイク
SSL Connexは、❶ボーカルや弾き語りに向いたVocalモード、❷セッションに向いたMusicモード、❸一人での配信などに向いたSoloモード、❹複数人での会議に向いたGroupモードの、計4つのモードが用意され、内部のDSPにより適切に処理される。4つのマイクの音は、オート・ミックスされてステレオで出力される仕様。一方で、すべてのモードにイマーシブ・マルチチャンネル機能も搭載。4つのマイク・ソースに加え、それらをオート・ミックスしたステレオ音声の、計6chを個別に出力してDAW上で編集することができるようになっている。
Impression by モリシー＆ imase
「スタイリッシュだから最初はマイクだと思いませんでした」とモリシー。基本的には天面のロゴに触れるだけでモードを変えられ、ミュートもワンタッチでできるので、操作にはすぐに慣れたそう。imaseも、数分で使いこなせるようになっていた。
まずはセッションに適したMusicモードで、imaseのボーカルとモリシーのギターのセッションを録音。録り音に対しモリシーは、“クリアで奇麗な音”と評価する。
「SSLのコンソールの音が持つ奇麗な感じをSSL Connexの録り音にも感じました。安心して録音できますね」
マイクとの距離を変えて録音してみたところ「DSPの効果によってマイクとの距離による音量の差があまりありませんね」とimase。モリシーは、「かといってコンプが過剰ということもなく、自然な仕上がりです」と評価する。
続いて、imaseのボーカルとモリシーのギターをそれぞれVocalモードで録音。同時に、本体のヘッドフォン・アウトの音もモニターしてもらった。モリシーはこう話す。
「4つのマイクで収音するので、空気感が一緒に録れます。ヘッドフォン・アウトは、演奏のニュアンスがよく分かりますね」
最後にどんな方に向いているかを尋ねると、「イマーシブ・モードを使って空間オーディオ的なアプローチを試したり、バンドでの曲作りにも良さそう。旅先に持って行くのも良いですね」とモリシー。これまでホテルで制作することが多かったというimaseも、モリシーの意見に大きくうなずく。
「自分はホテルにUSBマイクとMIDIキーボードを持っていっていましたが、ホテルの机は狭いことも多くセッティングに苦労することもありました。SSL Connexは、マイク・スタンド無しでラフに置いて使えるのがありがたいです」
【モリシー】Awesome City Clubのギタリスト。ソロでは作編曲家としても活動する。imaseを始め、須田景凪、Mega Shinnosukeなどのサポートでも活躍。コーヒー好きが高じて、2020年より生まれ育った永福町で“MORISHIMA COFFEE STAND”をスタートさせた。
【imase】岐阜出身22歳の新世代男性アーティスト。音楽活動開始わずか1年で、TikTokで楽曲をバイラルさせ、2021年12月にメジャー・デビュー。2022年にはCM主題歌やドラマのタイアップにも大抜擢されるなど、今ティーンから絶大なる人気を得ている。
