アトモスフィア系音色と過激に加工した声ネタを収録した異色のサウンド集

SAMPLE MAGICTransmission-X
日本でも注目度の高い、高品質なサンプリング音源をリリースしているイギリスのSAMPLE MAGICがリリースした第3弾音源は、エレクトロニカ、アンビエントの要素をふんだんに取り入れたライブラリー。その内容は"パーカッシブ・ループ""テクスチャ""シンセ・ループ""効果音"、そして本作の売りの一つである"トランスミッション"という声ネタのグループに分類されています。

ループに関しては100/125/140BPMのテンポがそれぞれ用意されており、24ビットWAVのほか、16ビットのREX2、Halion、EXS24、NN-XT、Kontakt、AIFF、Audioなどの各フォーマットでも収録したきめの細かさ(現在使えるほぼすべてのフォーマットで収録されているとは、なんて便利!)。さて素材の印象ですが、美しいサウンドスケープのアンビエントやアトモスフィア系の複雑な音色をはじめ、民族的な色を感じるパーカッシブな音、ノイズ、クリックなどのさまざまなリズムやシンセ音色を網羅しているので、最初にこれらの音をループしながら曲のイメージを作っていく際に"ここで何か、大ネタを一発!"という場面でも強い味方になってくれそう。しかし何と言っても、"トランスミッション"が面白い! これは女性ボーカルやナレーションのようなボイス素材を、さまざまなシンセやエフェクターを駆使して、リズミックかつアバンギャルドに加工してあるもの。これは今までにもあった特に珍しくない手法ですが、これだけの数の"変形声ネタ"を一堂に集めたライブラリーというのもそうは無かったのではないでしょうか。元ネタの声のバリエーションもかなり豊富なので、イメージもふくらみ、いろいろな使い道がありそうです。最後に付け加えると効果音もかなりいい出来。映像世界で活動している音効さんは、これだけでも要チェックのクオリティです!

SAMPLE MAGIC
Transmission-X
13,125円

■メディア:CD-ROM 2枚+Audio CD1枚
■容量:約1.2GB(CD-ROM合計)
■DATA FORMAT:WAV/AIFF/Apple Loops/EXS24/NN-XT/REX2/Kontakt/Halion/Audio