【動画追加】PIONEER 新製品発表会〜ネット時代を見据えたCDJへ

①楽曲ダウンロード→②CUEポイントの仕込み→③現場でプレイ→④家で選曲履歴を確認......というPC時代のDJライフを見据えたニューCDJ

先日、リリース速報をお届けしたCDJ-2000/900の製品発表会が目黒にあるパイオニアHINOKIスタジオにて行われた。実機のお披露目は初となるだけに注目の発表会だ。



発表会はパイオニアのCDJの歴史を振り返ることからスタート。いまやCDターンテーブルは身近なツールであるが、最初にリリースされた1994年のCDJ-50はバイナルDJしか考えられない時代。その牙城を完全に崩したのが2001年に発売されたCDJ-1000で、CDでスクラッチが可能になったことに衝撃を受けた方も多かっただろう。CDJ-1000はその後もバージョン・アップを重ねるが、今回、CDJ-1000に代わって新たにシーンを引っ張るために登場したのがCDJ-2000だ。


CD/DVDという既存メディアに加え、USBメモリー/USBハード・ディスク/SDカード内のオーディオ・ファイルの再生も可能なCDJ-2000。この製品でパイオニアが目指したのは「コンピューターとCDJのシームレス化」だ。PCDJになるというワケではない。自宅では付属の楽曲管理ソフト「Rekordbox」(Mac/Windows)でオーディオ・ファイルにCUEポイントやループ区間を設定したり、タグを付けるなどの「仕込み」を行っておき、そのデータをSDカードもしくはUSBメモリーで現場に持っていってDJプレイ。そして、プレイ時の選曲履歴を持ち帰り、再び「Rekordbox」で確認しながら反省会という一連の流れを作ることができる。CDJ-2000リリースには、コンピューター中心の現代社会を見据えた新しいDJライフの提案が込められているようだ。また、CDJ-2000の下位モデルに位置付けられるのがCDJ-900だが、SDカード非装備/DVD再生に非対応という点を除けば、基本機能はCDJ-2000とほぼ同じとのこと。



CDJ_2000.JPG


▲CDJ-2000


CDJ_900.JPG


▲CDJ-900



そして話題は、LAN接続でCDJ-2000/CDJ-900をつなぎ、USBデバイス内の楽曲ファイルを共有できる という新機能「PRO DJ LINK」に移る。いわばiTunesの楽曲共有がDJ同士で行えるというような感じで、相手の楽曲ライブラリーを使ったバックトゥバックも盛り上がるは ずだ(最大4台まで共有可能)。また、音の良さへのこだわりもアピール。実際に大型クラブでサウンド・チェックを行ったところ、高域のヌケと、量感は減らないがタイトに締まった低域に、現場のPAエンジニアから高い評価をもらったという。大音量が命のDJツールだけに、音の良さは絶対条件だ。テクノロジーの発展を利用するか、バイナルの重さをDJの歴史として尊重するかは本人の自由だが、新機能をふんだんに盛り込んだ新CDJが、再びクラブ・シーンで面白い存在になりそうだ。なお、発売はCDJ-2000が11月中旬、CDJ-900が12月中旬を予定している。








▲CDJ-2000説明の模様



[関連リンク]
CDJ-2000製品情報
CDJ-900製品情報
パイオニアDJ