超マニア向け!Synthesizer Vの英語モードを使ってドイツ語歌唱を作ろう! 講師:渡部潤一

“声がリアル過ぎる!”と巷で話題のAI技術搭載歌声合成ソフト=Synthesizer V。ボカロ曲制作へ使用するイメージが強いかもしれないが、実はナチュラルな仮歌を簡単に作れたりと、“音楽一家には一台あるといい!”便利な楽器だ。今回は音楽家の渡部潤一氏にSynthesizer Vの調声Tipsを3つ紹介してもらう。

渡部潤一氏からごあいさつ

 こんにちは、JSPA(日本シンセサイザープロフェッショナルアーツ)理事で、音楽プロデューサー、エンジニア、マニピュレーターとして活動する渡部潤一です。

 Synthesizer VのTips、今回のテーマは“超マニア向け!英語モードを使ってドイツ語歌唱を作ろう!”です。

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Synthesizer Vの英語モードでドイツ語歌唱を作る方法

ドイツ語っぽく発話させるために英語モードを使った打ち込み

ドイツ語っぽく発話させるために英語モードを使った打ち込み

 まず前提として、Synthesizer Vはドイツ語に対応しておりません。そのため、今回は英語モードを使ってドイツ語っぽく発話させるための打ち込みをしてみました。ここでは、ドイツ語で「1、2、3、4、5、6、7、8」を歌わせています。

 動画を見ていただいて分かるのは、ノートにEins(1)、Zwei(2)、Drei(3)……とそのままドイツ語を打ち込んでも、英語モードを使っているのでドイツ語らしい発音にはならないということ。ここで調整するのが、音素です。

 そもそもSynthesizer Vはノートをクリックし、そこに直接テキストを打ち込んで発話させたり歌唱させています。その歌詞を入力するノートの上には、“音素”が表示されていて、この部分をクリックして編集することで、発音をもっと細かく設定できるのです。

Zwei(2)と打ち込んだノートの音素は“Zway”になっている

Zwei(2)と打ち込んだノートの音素は“Zway”になっている

 例えば、ドイツ語のZwei(2)とそのまま打ち込んだノートを見てみると、Zwayという音素で発話するように設定されているのが分かります。

Zweiをドイツ語っぽくするために音素の部分をクリックしTvayと打ち込み直す

Zweiをドイツ語っぽくするために音素の部分をクリックしTvayと打ち込み直す

 ドイツ語っぽく発音させたいので、音素をクリックしTvayと打ち込み直してみます。するとどうでしょう、ドイツ語Zweiの発音を再現することができました!

 音素を直接入力して細かく調整すれば、英語モードでSynthesizer Vに対応していない言語を発音させることもできます。ぜひ試してみてください!

 

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