ダイアログ編集やイマーシブを強化したSteinberg Nuendo 13 〜Cubase新機能も追加

Nuendo 13メイン

 Steinbergから、DAWソフトNuendo 13(オープンプライス)がリリースされた。ダイアログエディターやミックス&レコーディングエンジニアに貢献する数々の機能を搭載。MPEG-H Audio ワークフローの統合、ADR機能機能の強化、Dolby Atmos機能の拡張、追加プラグインなどの進化を遂げている。Mac/Windows対応。

ADRスクリプトエディター

ADRスクリプトエディター

 ダイアログ関連では、同一LANに接続した端末のWebブラウザーにNuendoのマーカーと同期した台本を表示できるADRスクリプトエディター、任意のオーディオファイルの音色の特徴を解析し、他のクリップに適用して周波数プロファイル(EQ)とアンビエントノイズフロアを一致させるTonalMatch、AIを仕様して複雑な背景ノイズと声を分離できるVoiceSeparatorを追加。吹き替えの録音から元音声との整合までを円滑に行うことができる。

TonalMatch
VoiceSeparator
TonalMatchとVoiceSeparator

 イマーシブ関連では、MPEG-H Audioをサポートし、垂直軸の下方向へのパンニングも可能に。Dolby Atmosも9.1.6スピーカー設定に対応した。また、ADMオーサリングウィンドウも更新され、Dolby Atmosの内部レンダラーと外部レンダラー、MPEG-H、OSCに対応。希望のフォーマットを選べば、ADMエディターがそれぞれのフォーマットに応じた属性や設定を表示してくれる。

右がMPEG-H Renderer

右がMPEG-H Renderer

ADRオーサリングウィンドウ

ADRオーサリングウィンドウ

 そのほか、Cubase Pro 13に搭載されたVocalChainをはじめとする新プラグインの追加、チャンネルタブの搭載、Mix Consoleのリニューアルなども含まれている。

 

 通常版の市場予想価格は141,900円前後。旧バージョンからのアップデート/アップグレード、CubaseやNuendo Live、他社DAWソフトからのクロスグレード、アカデミック版も用意されている。なお、2023年10月19日以降にNuendo 12をアクティベートしたユーザーは、Nuendo 13への無償バージョンアップ対象となる。

 

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