Ableton Live 12発表 〜独自のMIDI編集機能や新デバイスに加え画面表示も改善

Ableton Live 12 image

 Abletonが、DAWソフトLive 12を発表した。予期せぬアイデア、新しいデバイス、サウンドを生成するための遊び心のあるMIDIツールを多々導入し、音楽の創造性を刺激するように設計。リリースは2024年初頭を予定しており、パブリックベータが間もなく公開される。なお、本日よりLive 11の購入が20%オフ(アップグレードも含む)となり、本日以降のLive 11購入者はLive 12へ無償アップグレードが可能だ。

Live 12

MIDI生成/MIDI編集機能の強化

 Live 12ではMIDI変形ツールが追加され、フラムなどの装飾音の追加、 連続するノートやコードの接着、ギターのストラム奏法の再現などが専用変形ツールでスピーディに編集できる。また、MIDI生成ツールでは任意の設定に基づいてメロディ、リズム、和音を生成することが可能だ。

MIDI生成ツールでの打ち込み

MIDI変形ツール&生成ツール(左)

 MIDIエディターも大きく改善され、選択したノートをピッチ、ベロシティ、長さ(デュレーション)で順序を並べ替えられるほか、ノートのストレッチや分割/チョップ、結合をはじめ、ノートベロシティのシェイプの生成、任意のスケールへのトランスポーズ、コードのインターバル指定などが実現可能となった。

 そのほかスケールに基づくノートの強調表示やスナップ、12音平均律以外のチューニングへの対応などがアップデートポイントとして挙げられる。

MPE対応の新シンセやサチュレーターが追加

Meld

Meld

 Liveデバイスでは、2つのマクロオシレーターを備えたMPE対応の新シンセMeld、カラーリング&サチュレーションエフェクトのRoar、ロバート・ヘンケの設計によるグラニュラーインストゥルメントGranulator IIIが追加されている。

サチュレーターのRoar。直列/並列での2段がけや3バンド処理、Mid/Sideでの個別処理が行える

サチュレーターのRoar。直列/並列での2段がけや3バンド処理、Mid/Sideでの個別処理が行える

 また、ライブパフォーマンスのために開発された4つのMax for LiveデバイスがPerformance Packとして登場。 さらに、パーカッション的な音が鳴る物体や一風変わった環境音など珍しい素材から生成されたサウンド集Lost and Foundも新Packとして登場している。

デザインの改善による作業効率の向上

セッションビュー、クリップエディター、デバイスビューを同時に表示

セッションビュー、クリップエディター、デバイスビューを同時に表示

 デバイスビュー、クリップエディター、オートメーション、デバイスパラメーターのすべてを同時に確認できるよう、トラック内の全貌を一画面で表示可能に。画面を切り替えることなく作業に集中できる。アレンジメントビューでのミキサー表示、ブラウザ内のタグ管理機能なども追加されている。さらに、ブラウザ内で類似するサンプルやインストゥルメントのプリセットなどを検索する機能も追加された。

アレンジメントビューでのミキサー表示

アレンジメントビューでのミキサー表示

類似サウンドの検索機能

Live 11キャンペーン価格(Live 12へ無料アップグレード)

  • Live 11 Intro:8,640円(通常価格10,800円)
  • Live 11 Standard:31,040円(通常価格38,800円)
  • Live 11 Suite:64,640円(通常価格80,800円)

 旧バージョンからのアップグレードも20%オフとなる。なおLive 12リリース後の価格は昨今の円安の影響でLive 11より値上げとなる予定。

 

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