Avidは、Mac/Windows対応のDAWソフト、Pro Toolsの最新版Pro Tools 2023.9をリリースした。無料版のPro Tools Introを含む全グレードに、クリップベースで音楽制作が行えるPro Tools Sketchウィンドウを搭載。同機能のiPadアプリも無償提供される。
有償版のPro Tools Artist/Studio/Ultimateに関しては、サブスクリプションまたはアップデート+サポートプランが有効なユーザーは無償でPro Tools 2023.9をダウンロード可能だ。
ループベースの製作が行えるPro Tools Sketch
iPad版のPro Tools Sketch(iPad OS 16以上に対応)は、オーディオやMIDIのループ再生をベースに楽曲を作ることができるアプリ。オーディオ&MIDIクリップのインポート、録音、再生、停止、再配置、編集を自由に行うことができる。同時に再生するクリップは「シーン」にまとめ、画面上部でのシーンの並び替えで楽曲の構成を練ることが可能だ。
MIDIは、Pro Toolsに付属するインストゥルメントPlayCellおよびSynthCellの音色を搭載。1GBを超えるループ&サンプルライブラリーが付属する。ミキサーも用意されており、9種類のエフェクトが使用可能。最大16trと無制限のシーンを組み合わせて音楽制作が行える。
こうしてPro Tools Sketchで制作した楽曲は、WAVファイルとして書き出せるほか、DAWソフトPro Tools(2023.9以上)のPro Tools Sketchウィンドウでそのまま開くことが可能。そのままPro Tools Sketchウィンドウ上でiPadアプリと同じ操作で制作を続けたり、クリップをタイムラインにデータをドラッグして、さらなる編集を続けることができる。
Pro Tools 2023.9ではセッション選択範囲のエクスポートを搭載
Pro Tools Sketchウィンドウの追加以外には、 Pro Tools Studio & Ultimateではセッション選択範囲を別個のセッションとしてエクスポートできる機能を追加。プラグイン・スロットのインサート順をドラッグ&ドロップで変更できるようになった。Pro Toolsダッシュボードも、Pro Tools Sketchに対応する。
Pro Tools永続版の販売が再開
また、9月22日より、Pro Tools永続ライセンス版の販売がAVID認定チャンネル・パートナー経由で再開されることとなった(アカデミック版を除く)。
さらに、従来はサポート期間内の「更新」と、サポート期間終了後の「再加入」の2種類があった永続ライセンスのアップデート+サポートプランも「永続版アップグレード」へと一本化される。
- Pro Tools Artist永続ライセンス 30,690円、永続版アップグレード 10,670円
- Pro Tools Studio永続ライセンス 92,290円、永続版アップグレード 28,820円
- Pro Tools Ultimate 永続ライセンス 231,000円、永続版アップグレード 57,750円