ワンランク上のコンデンサー・マイクで歌録りのパフォーマンス＆録り音を向上させたい方向けに、10～20万円台の現行モデル15機種をエンジニア＆ボーカリストがレビュー！ここでは、UNITED STUDIO TECHNOLOGIES UT FET47を紹介。U 47 FET系のクラシック・サウンドを目指したマイクです。
カスタムのカプセルやトランスを備えクラシックな音を再現
NEUMANN U 47 FET系のクラシック・サウンドを目指したモデル。エリック・ハイザーマンと開発したカプセル、ニュー・オールド・ストックのFET、CINEMAG製カスタム・トランス、ビンテージ・ポリスチレン・コンデンサーなど、こだわりのコンポーネントを備える。
価格：121,000円
●発売年：2021年 ●ダイアフラム径：34mm ●指向性：単一 ●アンプ回路：FET ●ハイパス・フィルター：75Hz ●PAD：－10dB ●出力インピーダンス：200Ω ●外形寸法：69（W）×210（H）×63（D）mm（箱含む） ●重量：750g
【Engineer】適度な張りがありつつまとまりが良い 〜中村公輔
ビンテージのNEUMANN U 47 FETの再現機で、高級コンポーネントがふんだんに使われています。CINEMAG製トランスもさることながら、エリック・ハイザーマン氏とともに開発したカプセルが目玉。エリック氏はカプセルのリプロダクションで知られ、手掛けたカプセル単体を500ドル以上で発売しています。氏のカプセルを備えたマイクでこの価格というのは、相当お買い得です。
UT FET47の音は、適度な張りがありつつも、まとまりが良い傾向で扱いやすい。特に、シャウトで突発的なピークが出る箇所を、音色変化をあまり感じさせずに自然と丸めてくれます。また、本体のPADを入れると最大SPLが145dBもあるんです。なので、声量がありすぎてひずんでしまうような人は、本機を選んでおけば間違いないと思います。
【Male Vocalist】歌の芯の部分をしっかり捉えられる 〜高畠俊太郎
中低域に特徴があり、“柔らかくて丁寧な音”という印象を受けました。歌の芯の部分がしっかりと返ってくるので歌いやすく、声を張っても小さく歌ってもバランス良く聴こえます。特にアコースティック系の音楽で力を発揮しそうで、声の高域に特徴のあるボーカリストが使うと、耳に痛くなりがちなところがマイルドに聴こえると思います。
【Female Vocalist】ちょうど良く整音されるような印象 〜シバノソウ
マイク自体が音量のバラつきをならしてくれる印象で、ちょうど良く整音されるため歌いやすいです。高域にキラっとした特徴があるので、張って歌うと歯擦音が少し気になりましたが、ボトムを出す歌い方をすれば奇麗に録れると思います。低域については、すごく出るわけではないものの、きちんと拾ってくれるので、トータルでバランスが良いマイクだと思います。
製品情報
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