サンレコYouTubeチャンネルの番組『サンレコ クリエイティブ・ウィーク 2023 Spring』では、「DAWでの曲作り、プロはどうしてる?」をテーマに、クリエイターの皆さんがどのように愛用DAWで曲作りしているのかをじっくり解説。MOTU Digital Performerを愛用するのは、編曲を手掛けた乃木坂46「インフルエンサー」で日本レコード大賞の大賞を受賞、共同作曲と編曲を手掛けた乃木坂46「ごめんねFingers crossed」で同優秀作品賞を受賞するなど、数々の輝かしい実績を持つAPAZZI。今回の動画では、実際の楽曲データを用いて、Digital Performer(以下DP)での制作工程を振り返りながら解説していただいた。トップ・クリエイターによるスピーディな手さばきは必見だ。
APAZZI「プロの編曲家が実践!ここがスゴいぞ、Digital Performer」
APAZZI
作詞/作曲/編曲家として、乃木坂46、AKB48、私立恵比寿中学、DISH//などの楽曲制作、編曲、プロデュースを行う。オリコンCD売上ランキング編曲家部門で、3年連続1位を記録。コライトでの楽曲制作を主軸に、Akira Sunsetとの作家ユニット、THE SIGNALIGHTSとしても活動中。
これまでDPを使って、数多くの楽曲を制作してきたAPAZZI。同じくアイドル・ソングを手掛けるクリエイターにも愛用者が多いそうだ。
「作編曲家の野中“まさ”雄一さんや武藤星児さんもDPを使われています。アイドル・ソングとDPは相性が良いというか、何か親和性があるのではないかと感じています」
APAZZIが考えるDPの強みを伺ったところ、まずカスタマイズが柔軟な点を挙げ、さらに次のように語ってくれた。
「1つの作業ウィンドウだけを表示するのではなく、トラック全体、MIDIトラック、ピッチ補正など複数を同時に表示できるのもありがたい。自分が“こうしたい”と思っていることが直感的に画面と連動してくれるんです。制作中は余計なことを考えることなく、クリエイティブなところにフォーカスしたいですからね」
今回題材にしていただいた楽曲は、APAZZIが作曲、編曲、ボーカル・ディレクションからミックス、マスタリングまで手掛けたという、アイドル・グループEMNeeの「急にブルーハワイ」。彼女たちのイメージを念頭に置いて制作した“夏曲”だ。APAZZIは、展開ごとにマーカーを打っていく、編集したいトラックの拡大表示、ループを設定しての打ち込みなど、制作の模様をさかのぼって再現。DPの柔軟さに優れたショートカット設定と相まって、どの作業も目がくらむほどの速さで行われているので、まばたきせずご覧いただきたい。
圧巻はボーカルのピッチ補正についての解説。こちらもAPAZZIの手によって瞬く間に編集され、ボーカル・トラックが出来上がっていく。DPのピッチ補正機能について、「大きくピッチを動かしても自然で、音質の劣化もほとんどないように思います。録ってすぐにピッチ補正画面が出てくるのもいいですね」と語るAPAZZI。複数トラックのピッチ補正画面を同時に表示、一括クロスフェードといった機能のほか、普段から使用する実用的な機能も紹介してくれた。
最後に「手になじむようにカスタマイズできるのが一番の魅力」と語ったAPAZZI。その模様を動画で見ていただいた方には、ぜひご自身でもDPを使ってみていただきたい。