FirefaceシリーズのUSBモデルが待望のリリース

プロユースにも耐えうるデジタル・オーディオ回りの強化、そしてレイテンシー対策

RME Fireface UC オープン・プライス


■独自の伝送技術で低レイテンシー化
今春のMusikmesse 2009で発表されたRMEのニュー・オーディオI/Oが、10月17日にいよいよ国内発売される。既発のFareface 800/400は、DSPミキサー機能を備えた多入出力のパワフルなオーディオI/Oだったが、「俺のパソコンにはUSB端子しかない!」ということで、導入を諦めていたユーザーも居るだろう。そこに現れたのが、FarefaceシリーズのUSB2.0接続モデルだ。

RME Hammerfallコアを元に設計された独自の転送技術を駆使することで、USB2.0接続においても多チャンネルのやりとりを低レイテンシーで可能にしているという。特に、Mac OS X環境ではレイテンシーを最小14サンプルまで抑え、これはPCI Expressにも匹敵する数字。Windows Vistaでも最小48サンプルという低い数字を可能にしているそうだ。その理由としては、本機内にMac/Windows用に最適化された二つのファームウェアがあり、適時オペレーションを切り替えていることがポイントのようである。

入出力は18イン18アウトで、共にアナログ×8ch+ADAT×1系統(8ch)、S/P DIF×1系統(2ch)という内訳。入力部には2基のマイクプリも備えている。また、MIDI IN/OUT×2系統(ブレークアウト・ケーブル経由)や、ワードクロック入出力も備えるなど、本格的な制作にも耐えうる。サンプリング・ビット/レートも最大24ビット/192kHzとハイスペックだ。

■DSPのミキサー・ソフトTotal Mixも完備
さらに内部クロックにはSteady Clockテクノロジーが導入されており、高いジッター抑制効果が得られるとのこと。チャンネル間のサンプル配列を管理し、スワッピングを防止するSyncAlign機能や、入力信号の同期状態を関しするSyncCheck機能などデジタル的なトラブル対策も万全。

他のFirefaceシリーズと同様、DSPによるミキサー/パッチ・ベイ・ソフトのTotalMixも完備。DAWとオーディオI/Oの間に入って入出力のルーティングを管理することができる。また、Windowsのみオリジナル・ユーティリティのDIGICheckがスタイバイし、デジタル・オーディオ・ストリームの計測&解析が可能だ。

最後に対応OSについてだが、資料によるとMacは10.5/10.6、WindowsはXP/Vista、そしてWindows 7にも対応済みとのこと。最新のOS環境も見据えた仕様も特筆すべきポイントだろう。


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▲フロント(左)にはマイク/ライン入力×2とインスト/ライン入力×2、ヘッドフォン端子(出力ch7-8を兼任)を装備。リア(右)にはライン入力×4、ライン出力×6、ADAT入出力×1系統、S/P DIF入出力×1系統、ワード・クロック入出力、MIDI I/O、USB2.0端子が並ぶ



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