フュージョンやアシッド・ジャズなどのベース・フレーズに特化した素材集

LOOP MASTERSLOOPMASTERS PRESENT FUNK BASS
ファンク・テイストのベース・フレーズに特化した本ライブラリー。そのパッケージ・イメージには、茶色の背景をバックにしたアフロ・ヘアの女性とディスコ・カルチャーを思わせるフォントのタイトルが描かれており、いかにも"70〜80'sのブラック・ミュージック"といったムードが漂っています。しかし、収録素材はもう少しモダンかつスムーズな雰囲気で、ブライトな音色。Pファンクの流れをくんだ80's中期から90's初頭にかけてのフュージョンやアシッド・ジャズ・テイストのフレーズ・サンプルが用意されており、素材のテンポは110〜120BPMとなっております。

サンプルの音色はフィンガー・ピッキングやスラップなど、さまざまな奏法でプレイされたものを中心に、MOOGのシンセでフィルターやモジュレーションがかけられたエフェクティブなサウンド、そして80'sをほうふつさせるシンセ・ベースとバリエーション豊かです。さらに収録フォーマットも多彩で、WAVやREXをはじめ、APPLE LogicのEXS24やSTEINBERG Halionなど各種サンプラー用のパッチが用意されています。


生音のサンプルには、アクティブ型のピックアップを搭載した4弦ベースが多用されていると思います。この明りょうな音色は、60'sのジェイムス・ブラウン系ファンクとは対局にあるものですね。また、DIを通してライン録音されているようで、EQとコンプを使い芯のあるファットな響きに仕上げられています。ただ、全体的にかなりクリアな音色となっているため、そのまま使うと楽曲の中で浮いてしまい、色気の無いベースになりがち。ですがその反面、エフェクトやリアンプなどの効果が現れやすいサウンドでもあるので、思い切った音作りが行えるでしょう。自分色に染めやすく、発想次第でさまざまな形に応用していけるライブラリーだと思います。


サウンド&レコーディング・マガジン 2012年5月号より)


LOOP MASTERS
LOOPMASTERS PRESENT FUNK BASS
1,785円(為替レートによる価格の変動あり。表記の価格は2012年4月3日現在のもの)
●ダウンロード販売●容量:約393MB ●DATA FORMAT:EXS24、Halion、WAV、Sound Font、REX2、Acidized-WAV、NN-XT、Kontakt3