RV_samplepacks THE CHILLOUT ROOMS レビュー:アンビエント/エレクトロニカ/劇伴向きの質感

RV_samplepacks THE CHILLOUT ROOMS レビュー:アンビエント/エレクトロニカ/劇伴向きの質感

 RV_samplepacksは、腕利きプロデューサーが豊富な経験に基づいて制作した、多方面において即戦力となるサウンドを提供するデベロッパー。今回紹介する『THE CHILLOUT ROOMS』は、アンビエント、エレクトロニカ、劇伴などに適した質感の音色が多数含まれており、大気を感じる壮大なシンセパッドやSEなどから構成される“XUK_ATMOS_LOOPS”を40種類、リズミックなシンセやパーカッションなどから構成される“Rhythmic Atmos Loops”を10種類収録しています。いずれも24ビット/44.1kHzのWAVです。

 実際に再生してみると、仕事でそのまま使いたくなるような高品質なサウンドに驚きました。どれも8小節でループさせたときの聴こえ方がスムーズで、ループポイントが分からないものもあります。こういったアンビエントやドローン系のサンプルは、ループさせた際の不自然さをフェードやディレイ、リバーブなどで目立たないようにする必要があることが多いのですが、今回そういった作業は不要でした。

 また、複数のサンプルを同時に鳴らしてみると、面白い効果が生まれました。例えば、EQを使って一方をローエンドにフォーカスさせ、他方をミッドとハイにフォーカスさせて組み合わせると、新たなサウンドを形成できます。さらにcelemony melodyneなどで、コードやメロディの構成音の一部を変更したり、ミュートしたりするのもお勧めです。『THE CHILLOUT ROOMS』に自分なりの個性を加えていくことで、より多くのバリエーションを生み出せるでしょう。

 

阿瀬さとし

阿瀬さとし
【Profile】2006年アコトロニカユニットCojok(コジョ)を結成し、コンピューター&ギターを担当。アコースティックとエレクトロニカを融合した独自の音楽性と完成度の高いサウンドにより、2010年レコードプロデューサー佐久間正英が代表を務めたサーキュラートーン・レコーズよりデビュー。そこから頭角を現し、数多くのCM曲や劇伴などの作編曲を手がけて活動の場を広げる。Cojokの活動と並行してSmash Roomに所属し、作編曲家/ギタリスト/マニピュレーターとして活躍。Cojok最新作はデビッド・ボウイ「Strangers When We Meet」をカバーしたシングルをリリース予定。

X(旧Twitter):@asesato
Instagram:@asesato
Cojok Webサイト:http://cojok.net

 

 

 

RV_samplepacks
THE CHILLOUT ROOMS

2,816円

(為替レートによる価格の変動あり)

RV_samplepacks THE CHILLOUT ROOMS

▪メディア:ダウンロード販売 ▪容量:約307MB ▪データ・フォーマット:WAV

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