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RELOOP Mixon 8 Pro レビュー:パソコン&スマホに対応しタンテなどの接続も可能な4chDJコントローラー

RELOOP Mixon 8 Pro レビュー:パソコン&スマホに対応しタンテなどの接続も可能な4chDJコントローラー

 中学生の頃、兄の部屋でターンテーブルのセットを初めて見たとき、何か分からないけどすごくカッコいいものがあると思ったことを今でも鮮明に覚えています。兄がその機材を使ってレコードをかけたりスクラッチをしていて“兄ちゃんすごいなあ”と思ったことも覚えています。その後自分もDJを始め、今ではいろいろな場所でさまざまな機材に触れていますが、今回、DJコントローラーのMixon 8 Proを使う機会をいただきましたので、自分なりに紹介したいと思います。

SERATO Serato DJ Pro&ALGORIDDIM Djay Pro AIに対応

 僕はゴツくて重厚感があるものに引かれるので、Mixon 8 Proの箱を開けてまず率直に“見た目がかっこいい”と思いました。ツマミやボタンの配置には今の時代を感じることができ、大好きなSFワールドにも通じるようでワクワクします。

 Mixon 8 Proは、SERATO Serato DJ Pro(バージョン3.0.7以降)とALGORIDDIM Djay Pro AI(バージョン4.1.9以降)に対応します。特にうれしいのが、Djay Pro AIでは、APPLE iPhone/iPadで使えること。僕は“好きな音楽をかけてもいいよ”と言ってくれる近所のミュージック・バーでiPhoneをつなげてDJをして遊ぶことがあるのですが、その気軽なノリでこんなに本格的なコントローラーを使えるのかとうれしくなりました。APPLE iPadを置ける溝があるという配慮もとてもうれしく思います。

本体奥には、APPLE iPad/iPad Proを立てるための溝が付いている(※)

本体奥には、APPLE iPad/iPad Proを立てるための溝が付いている(※)

 また、4chのスタンドアローン・ミキサーを内蔵(ライン×2、ライン/フォノ×2)。アナログ・ターンテーブルやDJ用CDプレーヤー、パッド・サンプラーなども接続できます。

フロント・パネル。左にマイク入力(TRSフォーン)、クロスフェーダー・カーブ調整用ノブ、右にはヘッドフォン出力(ステレオ・ミニ、ステレオ・フォーン)を備える

フロント・パネル。左にマイク入力(TRSフォーン)、クロスフェーダー・カーブ調整用ノブ、右にはヘッドフォン出力(ステレオ・ミニ、ステレオ・フォーン)を備える

リア・パネル。左から、マスター・アウト(XLR、RCAピン)、ブース・アウト(TRSフォーン)、ミキサー入力×4系統(CH1/2:ライン/フォノ、CH3/4:ライン、すべてRCAピン)、USB Type-B(コンピューター用)、Type-B/C(Type-C:コンピューター/iOS)、電源端子、マイク入力(XLR/TRSフォーン・コンボ)

リア・パネル。左から、マスター・アウト(XLR、RCAピン)、ブース・アウト(TRSフォーン)、ミキサー入力×4系統(CH1/2:ライン/フォノ、CH3/4:ライン、すべてRCAピン)、USB Type-B(コンピューター用)、Type-B/C(Type-C:コンピューター/iOS)、電源端子、マイク入力(XLR/TRSフォーン・コンボ)

 僕はレコードでもDJしますし、自分の曲をDJ用CDプレーヤーでかけたり、パッド・サンプラーをたたいてライブをすることがあるので、DJコントローラーでミキサー機能が充実しているととても助かりますし、コントローラーを持っていけばどの現場でも同じようにDJできるのは大きな魅力だと思います。コントロール・バイナルを使ってDJソフトをコントロールするDVS(Digital Vinyl System)にも対応します。

 正直、サイズは大きめではありますが、多くの機能に加え、見た目がかっこいいので、頑張って持ち運ぶ価値はあります。現場に遊びに来てくれる皆さんに楽しんでいただく上で、見た目もすごく大切なことだと思いますので。

感覚で動かせる十分なサイズのボタン類

 Mixon 8 Proには、エフェクトを固定または瞬発的にかけられるレバーや、モードを切り替えてパフォーマンスに使えるパッドが付いていて、楽曲をより楽しくプレイすることができます。特にパッドを使いながらのループは、直感的な操作で臨場感が出て、面白いグルーブが生まれるのでぜひ試してほしいです。

ミキサー部には各チャンネルにFX Paddleと呼ばれるレバーを搭載。レバーを奥に倒すとエフェクトがかかった状態で固定され、手前に引くと、引いている間だけエフェクトがかかるようになっている

ミキサー部には各チャンネルにFX Paddleと呼ばれるレバーを搭載。レバーを奥に倒すとエフェクトがかかった状態で固定され、手前に引くと、引いている間だけエフェクトがかかるようになっている

左右のジョグ下部には、各ソフトウェアでHOT CUEやサンプラー、ループなどの機能をコントロールできる8個のパッドを搭載。パッド上の4つのボタンで、制御する機能モードを切り替えることができる

左右のジョグ下部には、各ソフトウェアでHOT CUEやサンプラー、ループなどの機能をコントロールできる8個のパッドを搭載。パッド上の4つのボタンで、制御する機能モードを切り替えることができる

 そしてこのMixon 8 Pro、全体的にボタンが大きくとても使いやすいです。特に、テンションが上がってくると誰もが触れるフィルターのツマミは、頭をガンガンに振っても感覚で動かせる十分なサイズで大変心強いと思いました。

クリアかつ迫力のサウンドでDJプレイに没頭

 機材のレビューということを忘れてナチュラルに遊んでしまったのですが、“音質が良い”ということも没頭して遊べた理由だと思います。クリアで迫力があるサウンドで、最近作った曲や昔からかけているレコード、友人にもらった曲まで満遍なく楽しむことができました。

 Mixon 8 Proは“あらゆる手段で音楽をプレイすることができる便利さ”“楽しく音楽をプレイする操作性と性能”、そして“見た目のクールさ”が素敵だと思います。特に、僕はライブ会場やクラブ以外にも、自分の作品(“人肉アイテム”という人肉の質感と日用品を合体させたアート)の展示会場や、カレー屋さんや油そば屋さん、町の銭湯などに機材を持ち込んでDJやライブをすることもあるので、これだけいろいろな機能が入ったコントローラーがあるととても助かります。

 スマホのアプリを本格的なコントローラーで操作できるのは素晴らしいですし、その手軽さの一方で、クオリティの高いサウンドや操作性で、あらゆる音楽をプレイできるプロ仕様になっていてとても良いバランスだと思います。

 Mixon 8 Proは、クラブDJはもちろん、僕のように普段はDJ機材がない場所でDJをする方にもお薦めしたいです。たびたび書いてきた“見た目のかっこよさ”もあるので、DJ機材を置いて本格的に音楽を楽しみたいお店用の機材としても良いのではないかと思います。また“部屋の見た目をオシャレにしたい”という理由から入っても、実際使えば音楽を楽しむことにハマってしまうと思うので、僕は良いと思います。ぜひ、このMixon 8 Proを使ってみてください。

 

doooo
【Profile】岩手県出身のDJ/プロデューサー/トラック・メイカー。CreativeDrugStore所属。日用品と人肉の質感を合体させた“人肉アイテム”を作り、個展『人肉アイテム展』を全国各地で展開している。

 

 

 

RELOOP Mixon 8 Pro

オープン・プライス

(市場予想価格:198,000円前後)

RELOOP Mixon 8 Pro

SPECIFICATIONS
▪対応ソフトウェア:SERATO Serato DJ Pro(Mac/Windows、バージョン 3.0.7以降)、ALGORIDDIM Djay Pro AI(Mac/iOS、バージョン4.1.9以降) ▪外形寸法:657(W)×68(H)×391(D)mm ▪重量:5.7kg ▪付属品:マニュアル、USBケーブル(Type-A to B)、パワー・サプライ

製品情報

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