MACKIE. MC-40BT レビュー:Bluetooth接続に対応するマイク内蔵スタジオ・モニター・ヘッドフォン

MACKIE. MC-40BT レビュー:Bluetooth接続に対応するマイク内蔵スタジオ・モニター・ヘッドフォン

 MACKIE.はミキサーやスピーカーなど、プロ・オーディオの第一線で多くの名機を生んできた音響メーカー。世界各国でそのユーザビリティと品質の良さが高く評価されています。今回は同社の大人気ヘッドフォン、MCシリーズに新たに加わったMC-40BTを紹介しましょう。

マイクとリモート・コントロール・ボタンを搭載。オンラインの会議や配信でも使える

 優れたコスト・パフォーマンスで高いスタジオ・モニター性能を発揮するMCシリーズ。そこへ新たに追加されたMC-40BTはBluetooth接続のワイアレス・ヘッドフォンです(有線接続も可能)。コーデックはaptX/AACに対応しています。本体にはマイクとリモート・コントロール・ボタンも搭載。さらに、人間工学に基づいたヘッド・バンドとイア・パッドを備え、長時間のリスニングでも快適に使用できる設計になっています。MC-40BTはフル充電で最大30時間駆動するため、長丁場の使用シーンでも安心。充電が切れた場合もUSB Type-C端子から急速充電をすることができるため、万が一の場合もすぐ対処可能です。オンライン会議やオンライン配信が多くなってきたこのご時世。ワイアレスでマイク付き、高音質かつ長時間使用もOKというMC-40BTのスペックは、新しい生活様式にもピッタリだと思います。

MACKIE. MC-40BTのRchのイア・カップには音量調整ボタンと電源/再生コントロールを行うボタンが備わっている。バッテリー充電用のUSB Type-C端子、有線接続用のステレオ・ミニ端子も装備する

Rchのイア・カップには音量調整ボタンと電源/再生コントロールを行うボタンが備わっている。バッテリー充電用のUSB Type-C端子、有線接続用のステレオ・ミニ端子も装備する

 ヘッド・バンドは程良いホールド感があり、多少動き回ってもズレ落ちてしまう心配がない安心設計です。電車移動やちょっとしたジョギングなどでも問題無く使用できるでしょう。最初は少し着用感がきついかなと感じましたが、人間工学に基づいた設計ということもあり、全く耳や頭が痛くなることもなく長時間の使用でも快適でした。また、折りたたむことが可能で、付属のキャリング・ケースにコンパクトに収納できるのもうれしいポイントです。

MACKIE. MC-40BTに付属するキャリング・ケース

付属するキャリング・ケース。MC-40BTは折り畳むこともでき、コンパクトに収納できるのも魅力だ

 Rch側のイア・カップには、ボリューム・コントロール、再生/一時停止/スキップ/通話コントロールの操作が可能なボタンが搭載されています。説明書を見るまでもなく直感的な操作が可能で、すぐに使いこなすことができました。通勤通学の電車内やオンライン会議などでも、わざわざスマートフォンなどを出すことなくMC40-BTから各種操作を行うことができるのはうれしいですね。

中域の厚みと高域の伸びがあり歌やメインとなる楽器が聴きやすい

 MC-40BTを試聴してみると、しっかりと中域の厚みと高域の伸びがあり、歌やメインとなる楽器が聴きやすく感じました。低域はブーストされ過ぎず、比較的スッキリとした印象です。音楽のジャンルとしては音数の少ないシンプルなダンス・ミュージックや、アコースティック系の楽曲が向いているでしょう。YouTubeの視聴や、リスニングの勉強などにも最適だと感じます。

 

 通話での使用も想定した設計なので、実際にオンライン会議で使用してみたところ、声の聴き取りやすさを実感しました。さらに内蔵マイクで声を録音し、パソコンに取り込んでチェックしてみます。さすがMACKIE.、ノイズなどの影響も無く、しっかりと声が収録されました。オンライン会議や配信、オンライン・ゲームでも安心して使えますね。さすがに音楽制作に使えるレベルとまではいきませんが、オンライン会議などの通話や会話のやり取りには十分な音質でした。日常的に使うヘッドフォンとして持ち歩き、ふとメロディが浮かんだときにMC-40BTのマイクを通してボイス・メモを残しておくなどの使い方も便利です。

 

 MC-40BTは良い意味で音の情報量が多過ぎないため、メロディ制作の作業や、ラフ・アレンジなど、よりリスナー目線で曲の全体像をつかみたいときにぴったりなヘッドフォンだと思いました。クリエイターとしては、超ハイエンドな音響機器で聴こえるか聴こえないかくらいの細かい部分のアレンジや楽器の音色にこだわりたくなってしまいますが、一番大切なのはリスナー目線で作品を届けることです。MACKIE.のモニター・サウンドを継承しながら、よりリスナーの環境に近い形で制作できるのがMC-40BTだと言えるでしょう。

 

 長年にわたってスタジオ・モニター・スピーカーやPA機材などを開発してきたMACKIE.のヘッドフォンということで、MCシリーズは以前から気になっていました。新しいMC-40BTはワイアレスで持ち運びもしやすく、さらにマイク付きということで使用用途も広いため、このご時世にぴったりなヘッドフォン。音楽制作だけでなく、日常的に使うヘッドフォンを探している方にお薦めです。

 

biz
【Profile】「アイシテの証明」でボカロPとしての活動を開始。自身の作品を制作するだけでなく、シンガーの缶缶やAdoをフィーチャリングした楽曲も発表してきた。アーティストへの楽曲提供も行っている。

 

MACKIE. MC-40BT

オープン・プライス

(市場予想価格:20,130円前後)

MACKIE. MC-40BT

SPECIFICATIONS
▪形式:密閉型 ▪ドライバー:40mm径ドライバー ▪周波数特性:20Hz〜20kHz ▪対応コーデック:aptX/AAC ▪バッテリー:最大30時間駆動 ▪付属品:ステレオ・ミニ・ケーブル、充電用USB Type-Cケーブル、キャリング・ケース ▪重量:300g

製品情報

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