

SOFTUBEのCL 1Bはもはやその実機そのもの……としか言いようが無いほど見事にモデリングされている。それは、ルックスもそうだが、各ツマミ、ゲイン、スレッショルド、アタック、リリースのスムーズな動作、筆者が良く使う“fix”での入力音に対するリニアな反応。そして、リダクション量と一致した正確な動作をするレベル・メーターは本当によくできている。肝心な音も、実機のCL 1Bそのもの! クリーンでハイファイ、真空管ならではの繊細な倍音の付加の具合も見事に再現されている。モデリング型のプラグインでは苦手とされる、オーバーピークで意図的にひずませるような使い方でも、妙なデジタル的なひずみを発生することなく、実機のごとくキメの細かでかつパワーのあるひずみを再現してくれる。
本プラグインは、28種類のプリセットもそれぞれのシチュエーションにふさわしいセッティングで、スターター・セッティングとしてとても便利だ。また、ここまで見事に実機が再現されているにもかかわらず、CPU負担もとても少なく設計されており、実際のオペレーションでのレイテンシーも気になることなく、ノンストレスで使えた。SOFTUBEの実力ここにアリ!というプラグインだと感じた。
製品ページ→https://www.mi7.co.jp/products/softube/cl1b/

筆者は、ライブ・レコーディング時に理想的なマイキングができなかった場合などに、ベーシストのエフェクト・アウトを利用しよく使っている。そのサウンドはクリーンからハードなディストーション・サウンドまで幅広く対応。オペレーションとしては、キャビを選択しアンプで音を作るのだが、“白”の有名な形のマイクをドラッグ&ドロップで、角度から距離を自由にセッティングできる。
キャビのモデリングは見事! 例えば、大型のキャビ(8×10インチ)ではスムーズな低域と優れた解像度で、音量を上げても破綻しないどっしりとしたサウンドを。4×12インチのモデルではエッジの効いたハードなサウンドを。オープンバック・シングル・ユニット12インチ・モデルでは、アコースティックなサウンドにマッチするナチュラルなベース・サウンドを提供してくれる。また、プリアンプ部には3つのトーン・コントローラーのほかにDIの音を調整できるリミッターとハイ/ローのフィルター、トーン・ボリュームが備わる。そのDIとキャビネットの音をスライダーで無段階コントロールできるのはエンジニア的にはうれしい。モデリング技術だけでなく、このようなアナログ的な使いやすさの発想はSOFTUBEならではだ。
製品ページ→https://www.mi7.co.jp/products/softube/bar/
Profile
山内"Dr."隆義
Profile:フリーランスのレコーディング・エンジニア。手掛けている作品は、鈴木雅之、ポルノグラフィティ、福山雅治、ウカスカ-G、スガ・シカオ、布袋寅泰などからココロオークション、Alexandros、機動戦士ガンダムまで、バンド、大型アコースティック編成まで幅広い
Console 1がより多くのUADプラグインと統合
Console 1の最新ファームウェアが公開され、UNIVERSAL AUDIO 1176 CompressorおよびCHANDLER LIMITED Zener LimiterもConsole 1で制御可能になった。
スペシャル・オファー情報
本連載で紹介している2種類のプラグインをはじめ、合計5つのアイテムが最大38%OFFの特別価格でラインナップされている。詳細はmi7.co.jp/softube
