Noah × Blueberry

エンジニアの方に作ってもらったような
リッチなサウンドが得られるんです

BLUE MICROPHONESの製品を、一線で活躍する女性アーティストにレビューしてもらう連載。今月は、シンガー/プロデューサーのNoahさんにコンデンサー・マイクのBlueberryを自宅スタジオ(写真)で試してもらいました。

Noah(トップ写真)
<Profile>シンガー/プロデューサー。2015年に初のアルバムをflauより発表。ファジーでローファイな音像がNYLON MagazineやThe FADER、英ガーディアン紙など海外でも高く評価される。今夏、TeamsやRepeat Patternとともにアルバムをリリース。

整理されたローと存在感のあるハイ

Blueberryを手にしたとき、まずは“コンセプトがしっかりしているな”と感じました。サクラ材でできたケース、みずみずしいブルーベリーの写真が載った同梱のしおり、そして青色の本体などに、高級感と可愛らしさが同居していますね。

ケースから取り出して早速チェック。まずはアナログ・ミキサーに立ち上げ、声をモニター・スピーカーから出してみました。一聴して、普段使っているマイクとは全然違います。リッチな感じというか、既にミックスでの処理を済ませたかのような音なんです。まずは低域のアクっぽさだったり、どんよりとした重たさが無く、EQなどで奇麗に処理したような感じ。高域は抜けが良く、それでいてツンとしたピークは感じられないので、声の存在感を際立たせつつも耳に優しい印象です。

全体に優れたイコライジングが施されているようで、まるでプロのミックス・エンジニアがトリートメントしてくれたようなサウンド。自分でプラグインなどを使い音作りしていては、なかなか手の届かない領域だと思います

録音にも使ってみました。普段はメインのパートをマイクから15cmほどの距離から録っているのですが、Blueberryは高域に存在があるため、25cmくらいのポイントがちょうど良いと思いました。また低域が奇麗に処理されているからか、コーラスを何本か重ねて分厚くしたときに、下の方が暴れないのも魅力です

そのほか、環境ノイズを拾いにくく、声の質感やファルセットの空気感など、ディテールまできちんと再現しますね。実は今、海外アーティストとのコラボレーション作品の制作にも使っているんですよ。

▲独自の単一指向性にマッチするよう設計されたクラスAディスクリート増幅回路、出力トランス、ハンドメイドのラージ・ダイアフラム・カプセルなどから成るBlueberry(95,800 円)。写真のサクラ材仕様の専用ケースが付属する ▲独自の単一指向性にマッチするよう設計されたクラスAディスクリート増幅回路、出力トランス、ハンドメイドのラージ・ダイアフラム・カプセルなどから成るBlueberry(95,800 円)。写真のサクラ材仕様の専用ケースが付属する
▲歌録りに試した際の様子。空気の音などの環境ノイズが入り込みにくく、声にフォーカスした音が得られました ▲歌録りに試した際の様子。空気の音などの環境ノイズが入り込みにくく、声にフォーカスした音が得られました

【製品サイト】
Blueberry