Yuri Urano×8030C〜クリエイターが愛用するGENELECモニター

GENELECを自宅に導入してから
“腰下の音がしっかりしてきた”と言われるようになりました

 40年の歴史を誇る、フィンランドのモニター・スピーカー・メーカー、GENELEC。現在のスタジオ・モニターでは主流となったアクティブ式のパイオニアとして知られる同社は、コンパクトなデスクトップ機からスタジオ用ラージ機までを手掛け、世界中のエンジニアやクリエイターから厚い信頼を寄せられている。この連載では、そんなGENELECモニターを愛用するクリエイターに、制作のパートナーとしてのモニターを語ってもらっている。今回はミニマル&インダストリアルなトラックで注目を集める新進のクリエイター、Yuri Uranoに登場いただく。

自宅とフロアの音を近付けるためのGENELEC

 本誌初登場となるUranoは、大阪を拠点としながらも、国内はもちろんドイツやイギリスなど世界で活躍。今年1月に開催された次世代クリエイター向けのオーディション“INTERLUDE from TDME”でグランプリを獲得し、脚光を浴びた。今秋は英CPU Recordsから『Autline』、そして自主レーベルYLから『Reed』という12インチEPを立て続けにリリースし、精力的に活動をしている。そんなUrano、以前は他社のパワード・モニターを使っていたという。

 「ペアで3万円くらいのモデルで、安価ですがいいスピーカーでした。でも、私が作っているのはダンス・ミュージックなので、ローも底の方まで見たいし、ハイももっと聴こえてほしいと思って。自宅で作って、ライブでプレイしたり、ほかの環境で聴いてみたりすると、あれ?こんな感じじゃないなと思うことが多かった。理想に近付けるには、そこまで聴こえるものが欲しかったんです。それでInterBEEとか、大阪ではサウンドフェスタにも行って、次に買うのはGENELECかなと決めていました

 そうしてUranoが8030Bを手に入れたのは一昨年。求めていたのは、“フラットな音が出るスピーカー”だと言う。

 「周波数特性はもちろんですが、下も上もちゃんと出ているという意味でのフラット、ですね。私の作業環境は6畳ほどのベッドルーム・スタジオなので、サイズのことも考えて8030Bにしました。もうひとつ小さい8020Cも候補にしましたが、ミックスのチェックにはほかの環境を使ったりすることもあり、そうした場所との整合性も考慮して8030Bを選びました」

しっかりとトラックの土台が建てられるモニター環境

 Uranoが在阪ということもあり、都内で行った今回の取材は実際の作業環境とは異なる。ちなみに普段はスピーカー・スタンドに8030Bを設置しているそうだ。

 「以前のスピーカーは机に直接置いていたんですが、低音で天板が振動していたので、8030Bの導入とともにスタンドに置くようにしました。せっかくいいスピーカーを買ったので、環境も整えたいと思って。とはいえ普段はそんなに大きな音量は出していないですね。普通にリスニングするくらいの音量です」

 これまで多くのユーザーが異口同音に“小音量でも低域が分かる”と語ってきたGENELECスピーカー。Uranoも日々の制作とライブで、それを実感しているようだ。

 「周りの人からも、“腰下の音がしっかりしてきたね”と言われるようになりました。ダンス・ミュージックでは低域が求められるので、しっかり土台が建てられるようになったのかなと感じることはあります。大きな会場で自分のトラックを鳴らすと、どれだけ自分が作れているのが見えてくる。自分で聴いてみて、人にも聴いてもらって、ちょっと変わったんだなと実感しました。8030Bを導入して良かったなと思いましたね」

Yuri Urano使用モデル

8030c_ver 8030C
オープン・プライス
(ダーク・グレー:市場予想価格76,000円前後/1基、ホワイト:市場予想価格84,000円前後/1基)
8000シリーズの5機種の中で3番目のサイズ。前身となった8030BよりSPLが4dB上昇し、消費電力がさらに低下している。ユニットは5インチ・ウーファー+3/4インチ・メタル・ドーム・ツィーター。アンプはクラスD 50W+50Wのバイアンプ構成を採用する

Creator of This Month

Genelec_UranoPortrait

Yuri Urano
1993年生まれ。大阪出身。インダストリアルなテクノ・サウンドと、自身の声や自然音をブリコラージュさせた独特の世界観で注目を集める。Yullippe名義でのソロ・プロジェクトも展開。TEDxKobeへの楽曲提供なども行ってきた。
http://yuri-urano.com/

■GENELEC製品に関する問合せ:ジェネレックジャパン  https://www.genelec.jp/

2018年11月号サウンド&レコーディング・マガジン2018年12月号より転載