歌録りの段階で完成形が見えるので
曲のイメージを見失うことがないんです
BLUE MICROPHONESの製品を、第一線の女性クリエイターにレビューしていただく連載。今月は、HKT48や私立恵比寿中学などに楽曲提供してきた作詞/作編曲家=鈴木まなかさんの登場です。4種類のカプセルを同梱し、付け替えて使用できるコンデンサー・マイクBottle Rocket Mic Lockerを自宅スタジオでの仮歌録りに試してもらいました。
鈴木まなか(トップ写真)
<Profile>作詞家/作編曲家/ボーカリスト。2011年に10代で作曲家としてデビューし、Flowerや板野友美、HKT48 、NMB48、SUPER☆GiRLS、わーすた、私立恵比寿中学など数多くのアーティストに楽曲を提供。アニメ『プリパラ』の楽曲の作詞なども手掛ける。
キャラ設定のしっかりとした4つのカプセル
Bottle Rocket Mic Lockerの音はカプセルによって大きく変わります。今回は、事前に製品カタログの解説などを見ずに試してみて各カプセルの印象をメモしておき、後で解説と照らし合わせる“答え合わせ方式”でチェックしました。そしたら解説に書かれた各カプセルの特徴と私の持った印象がすべて一致したんです! これは、カプセル個々のキャラクター設定がしっかりしているからこその結果だと思います。
最初に試したのはB0というカプセル。高域が伸びていてつややかな音質ですが、高いところを歌ってもキンキンせずに使いやすいなと。これはB6カプセルにも言えることです。そのB6は高域だけでなく低域もしっかりと出るため、“とりあえずこれ”という感じで使える汎用性が特徴。オールマイティさはB8カプセルにも通じますが、そちらは中域が前に出た特性です。録音後に処理しやすく、EQなどをかけたときに“何か違う”となることがないでしょう。そしてB7。一番好きなカプセルで、ビンテージ・マイクのように味のある音ですが立ち上がりが速く、現代的なオケになじむのが魅力です。
4つのカプセルは、すべて“あらかじめうまく処理されたような音”なので、歌録りの段階から曲の完成形が見えてきやすいと思います。それにより録音後の音作りをショートカットできるため、試行錯誤するうちにイメージを見失ってしまうようなこともないでしょう。録音だけでなく“曲作り”という点においてもメリットの大きなマイクですね。
【製品サイト】
Bottle Rocket Mic Locker