【2023年版】モニタースピーカー/ヘッドフォン/イアフォンおすすめ製品カタログ

2023年版 モニタースピーカー/ヘッドフォン/イアフォンおすすめ製品カタログ

モニター機器は、自分の音楽制作や配信環境に合わせて選びましょう。制作に特化したものでは、色付けの少ない音色で、細部までしっかりと聴き取ることができます。モニタースピーカーは、部屋の大きさに合わせて選びましょう。ヘッドフォンは、音質はもちろん、装着感やデザインにも注目してみてください。ヘッドフォン・アンプを使えば音質調整も可能。イアフォンで軽量コンパクトにモニターするのも良いでしょう。

ケース別モニター機器選びのポイント

CASE 1:アプリを使って歌を配信したい

→ モニター・ヘッドフォンで細部までチェック

 サウンド・チェックには、フラットな音質で細部まで聴き取れる、音楽制作用のモニター・ヘッドフォン/イアフォンを使いましょう。微妙な音色変化やノイズを確認でき、バランスも調整しやすいです。広い音像の“開放 型”と遮音性の高い“密閉型”があり、録音では音漏れの少ない密閉型がお薦めです。

CASE 2:バンドや弾き語りで楽器を録音した

→ モニター・スピーカーで立体的な音の配置を確認

 制作環境によって“大きい音を出せない”などの事情はあると思いますが、モニター・スピーカーを使うと立体的な音の配置が確認できます。ミックス作業ではヘッドフォンとスピーカーを併用しながら聴き比べられるとより良いでしょう。

CASE 3:トークやゲームをライブ配信したい

→ 軽さ重視ならイアフォン

 配信では、モニター・スピーカーやコンピューターの内蔵スピーカーから音を出力するとハウリングしてしまうので、ヘッドフォンを使います。軽さと遮音性を重視してイアフォンを選ぶこともできますし、マイクとヘッドフォンが一体化したヘッドセットを使えば省スペースで配信が行えます。

ADAM AUDIO A4V

ADAM AUDIO A4V

価格:オープン・プライス(市場予想価格/59,400円前後<1台>) *2022年12月時点

原音に忠実なサウンドを特徴とし、部屋の特徴に合わせた調整も行えるモニター・スピーカー

 ADAM AUDIOのAシリーズは、サイズや構成にかかわらず、原音を忠実に再現する高精度で透明感のあるサウンドを特徴とするモニター・スピーカー。A Controlソフトウェアによって各機能のリアルタイム・リモート・コントロールが行えるのもユニークだ。

 A4Vは、ホーム・スタジオや小さなスタジオ・スペース、短いリスニング距離、イマーシブ・オーディオのマルチスピーカー構成向けに設計されたコンパクト・モデル。4インチ・ウーファーは、ミネラル・ストーン繊維を6層に重ねて焼き固めたコーンを使用。軽量でありながら高い安定性を持ち、部分的な共振など音のひずみにつながる要因を可能な限り排除している。さらに、高精度なX-ARTツィーターとHPSウェーブ・ガイドの組み合わせにより、短距離/長距離リスニングの両方で優れた高音域の拡散性を実現している。

 また、ルーム・アダプテーションEQをはじめ、SONARWORKSとのコラボレーションによる音響補正機能の統合まで、リスニング環境に対応するためのソリューションが提供されており、これらの技術を組み合わせることで、ルーム・アコースティックの調整に大きな予算をかけずにリスニング体験を向上させられるのもうれしいところだ。

ADAM AUDIO T5V

ADAM AUDIO T5V

価格:オープン・プライス(市場予想価格/44,000円前後<ペア>) *2022年12月時点

ホーム・スタジオ向けに設計された小型の2ウェイのパワード・モニター

 ADAM AUDIOが手掛けるホーム・スタジオ向けのパワード・モニター、Tシリーズは、コストを抑えながらも上位機種の技術を盛り込み、優れた性能を発揮、制作からミキシングまで幅広い用途に使用することができる。

 そのラインナップの中で最も小型のT5Vは、5インチ・ウーファーを搭載するモデルで、45Hzまでの低域再生能力を持っている。また、新開発のU-ARTツィーターは25kHzまでの高域が再生可能で、高解像度が求められるレコーディングやミキシング作業にも対応。U-ARTツィーターには、同社のフラッグシップSシリーズで使用されているものと同様のウェーブ・ガイドが用いられ、高域における均一な放射特性を実現する。

 フロントに面取りが施されたキャビネットにはリア・ファイアリング型のバスレフ・ポートが付いており、そのコンパクトなサイズによって、スペースの限られた場所でも使用することが可能となる。

 クロスオーバーとイコライジングは内蔵されたDSPによって制御。入力部にはRCAピンとXLRのアナログ接続が用意されている。ウーファー用の50WクラスDアンプとU-ARTツィーター用の20WクラスDアンプを搭載し、ペアで最大106dBのSPLを再生可能となっている。

IK MULTIMEDIA iLoud Micro Monitor / iLoud MTM

IK MULTIMEDIA iLoud Micro Monitor / iLoud MTM

価格:オープン・プライス(市場予想価格/iLoud Micro Monitor:53,900円前後<ペア>、iLoud MTM:61,600円前後<1台>)

 iLoud Micro Monitorは、世界最小クラスのパワード・モニター。3インチ・ウーファーと3/4インチ・ツィーターを備えている。DSPを内蔵しており、3つのEQスイッチでトーンを調整可能。小さい筐体ながら明りょうなサウンドを提供する。Bluetooth接続も行える。一方のiLoud MTMは、上下左右対象のMTM(仮想同軸)デザインにより高精細で焦点の合った音像を実現したパワード・モニター。2つの3.5インチ・ウーファーと1インチのツィーターを搭載。角度が調整可能なスタンドも便利だ。自動音場補正や、DSPによるサウンド・コントロール機能も備えている。

PRESONUS Eris E3.5 BT / Eris E4.5 BT

PRESONUS Eris E3.5 BT / Eris E4.5 BT

価格:オープン・プライス(市場予想価格/Eris E3.5 BT:23,100円前後<ペア>、Eris E4.5 BT:33,000円前後<ペア>) 

 PRESONUSのパワード・モニター、Eris EシリーズのBluetooth対応モデル、3.5インチ・ウーファーのEris E3.5 BTと、4.5インチ・ウーファーのErisE4.5 BT。共に、ウーファーにはデザイン性にも優れたKevlar素材を使用。堅牢なコーンは周波数範囲全体でより均一な分散パターンが得られ、結果として時間の浪費されるオーディオが少なくなり、全体的なサウンドがよりクリーンになる。ツィーターにはワイドな分散パターンでサウンドを放射するようにデザインされた1インチ・シルクドーム・タイプを採用。また、25WクラスA/Bアンプを搭載している。

REPRODUCER AUDIO Epic 4

REPRODUCER AUDIO Epic 4

価格:148,500円<ペア>

 Epic 4は、傾斜した筐体が特徴のパワード・モニター。この傾斜は、ドライバー間の精密な時間差調整のためのデザインで、これにより正しいサウンドをモニター可能となる。4インチ・ウーファーと1インチ・メタル・ドーム・ツィーターを備え、アンプの出力は50W+50W。ドライバーやパワー・アンプ、ハウジング、底面のパッシブ・ラジエーターを自社開発することで、フラットな周波数特性、全周波数帯域における速いトランジェント・レスポンス、広大で自然なダイナミック・レンジ、低ノイズと低ひずみが実現されている。サラウンド用の設置にも対応する。

YAMAHA HS8(W)/ HS7(W)/ HS5(W)/ HS8S

YAMAHA HS8(W)/ HS7(W)/ HS5(W)/ HS8S

価格:オープン・プライス(市場予想価格/HS8(W):44,000円前後<1本>、HS7(W):29,700円前後<1本>、 HS5(W):17,600円前後<1本>、HS8S:58,300円前後)

プロの現場でリファレンスとして愛されるYAMAHAスタジオ・モニターの伝統を継承

 プロの現場で愛用されるYAMAHAのニア・フィールド・モニター。その歴史はNS-10MシリーズからMSPシリーズへと受け継がれ、このHSシリーズに結実している。HSシリーズでは、磁力線のフローを制御/均一化する磁気回路設計を施した新開発のトランスデューサーを採用し、また音響部品の再選定/最適化を併せて行うことで再生能力の向上が図られている。パワー・アンプ部には、高域と低域のそれぞれの帯域を専用パワー・アンプで増幅するバイ・アンプ方式を採用しており、各モデルに最適化されたアンプ・ユニットは常に高品位で音質変化の少ない均一なサウンドを提供する。

 各モデルとも1インチ・ドーム・ツィーターを採用、ウーファーのサイズによって3つのタイプから選べ、8インチ・ウーファーを搭載したHS8、6.5インチ・ウーファーを搭載したHS7、5インチ・ウーファーを搭載したHS5がラインナップ。HS8W(白)のみ受注生産となるが、いずれのモデルも黒と白のカラー・バリエーションが用意されている。また、型番に“I”の付いた吊設置対応モデルもラインナップ。超低域を22Hzに拡張し正確に再現する8インチ・サブウーファーHS8Sとの組み合わせもお勧めだ。

YAMAHA MSP5 Studio / MSP3A

YAMAHA MSP5 Studio / MSP3A

価格:オープン・プライス(市場予想価格/ MSP5 Studio:29,480円前後<1本>、MSP3A:19,250円前後<1本>)

自宅からプロ・スタジオまで幅広く愛されるYAMAHAのパワード・モニター・シリーズ

 YAMAHAがニア・フィールド・モニターに求められる原音に忠実な再生能力を追求したMSPシリーズ。MSP5 Studioはさまざまなフィールドで高評価を得たMSP5Aの後継機種として誕生したモデル。キャビネットの形状から細部に至るまでユーティリティやデザインが大幅に向上している。2ウェイ・バスレフ型のバイアンプ構成で、5インチ・コーン・ウーファーと1インチ・チタン・ドーム・ツィーターから成る。ツィーターにはウェーブ・ガイド・ホーンを採用し、クリアでナチュラルなサウンドを提供する。出力は67W。XLRとフォーン端子を備え、31ポイントのレベル・コントローラーおよびHIGHトリム、LOWトリムを搭載する。PCベースの音楽制作に欠かせない防磁設計も施されている。

 より小型なモデルを求めているならMSP3Aが適している。前モデルMSP3よりも800g軽量化した筐体に22Wのパワー・アンプを内蔵。4インチ・ウーファーと0.8インチ・ツィーターの2ウェイ・バスレフ方式を採用しており、XLR/TRSフォーン端子に加えRCA端子を備えている。ポート両端で発生するノイズを抑制する独自技術“ツイステッド・フレア・ポート”によるクリアで忠実な低域再生も魅力だ。

ACOUSTUNE RS Three / RS One

ACOUSTUNE RS Three / RS One

価格:RS Three:16,880円、RS One:12,980円

現場で求められる性能を突き詰めたプロフェッショナル仕様のイアフォン

 RS Threeは、楽曲制作に適するイアフォン。ACOUSTUNEが製品を企画するにあたりプロの作曲家からヒアリングを行ったところ、スピーカー、ヘッドフォン、イアフォンを使い分けながら音作りを行っているケースが多く、その上で、楽曲制作においてイアフォンに求められているものを掘り下げたところ、超低域、歯擦音、リップ・ノイズ、パンニングといった部分のモニタリング性能が求められていることが分かり、これらの音を聴きやすくした製品作りが行われた。

 スピーカー部分には、同社がノウハウを蓄積してきたミリンクス・ドライバーを、正確なモニタリングにフォーカスする形でチューンナップしたミリンクス EL-Sドライバーを採用。軽量かつ剛性が高く、内部損失の大きさにより、空気感や定位に悪影響を及ぼす余計な付帯音を減らし、微細なモニタリングを可能にしている。

 さらに、振動板背面のバック・キャビティを大きく確保し、振動板からグリルまでの距離を置くことで高耐入力性を実現した。衝撃や熱、汗に強い堅牢性に優れたボディ、取り回しの良いワイアー編み込みケーブルも、過酷な現場の環境に耐えられる仕様となっている。ラインナップに、ステージ・モニター・イアフォンとして開発されたRS Oneも用意されている。

AUDIO-TECHNICA ATH-M50X

AUDIO-TECHNICA ATH-M50X

価格:オープン・プライス(市場予想価格/20,900円前後)

 ATH-M50Xは、レコーディングやミキシングに適したモニター・ヘッドフォン。広帯域かつフラットな特性で解像度の高いモニタリングを実現しており、DJやトラック・メイキングにも適する。イア・パッド、ヘッド・パッドの素材は耐久性が高く、遮音性を高める楕円形状のイア・カップを採用することで長時間使用でも快適なモニタリングが可能となっている。首からかけてモニタリングする際に便利な前後90度の反転モニター機構、ロック付き着脱ケーブルを採用。理想のスタジオ環境をシミュレートできるVSTプラグインImmerse Virtual Studioにも対応している。

AUSTRIAN AUDIO Hi-X65 / Hi-X60 / Hi-X15

AUSTRIAN AUDIO Hi-X65 / Hi-X60 / Hi-X15

価格:オープン・プライス(市場予想価格/Hi-X65:55,000円前後、Hi-X60:55,000円前後、Hi-X15:16,500円前後)

 AUSTRIAN AUDIOのモニター・ヘッドフォンHi-Xシリーズ。独自に開発されたHi-Xドライバーは44mm径。これによりプロが求めるパフォーマンスを提供するだけでなく、多くの空気を振動させながらダイアフラムのぐらつきも生じさせない。さらに、優れた剛性によって不要な共振が抑えられたダイアフラムのデザインも、ドライバー全体の振動抑制に貢献している。低反発のパッドによる装着感も心地良く、長時間の作業も苦にならないだろう。フラッグシップはHi-X65(開放型)とHi-X60(密閉型)。その流れを汲むHi-X15(密閉型)は普段使いにも適する。

CHORD ELECTRONICS Mojo 2

CHORD ELECTRONICS Mojo 2

価格:79,980円

広い周波数帯域にわたって音質調整できるロスレスDSPを搭載したポータブルDAC

 CHORD ELECTRONICSは市販のDACチップを使わず、FPGAと独自のアルゴリズムを使用して優れた性能を誇るDACメーカー。超ド級のDACで培った技術を、極限まで小型化し、モバイルも可能にしたのがMojo 2であり、優れた解像度と圧倒的な低ひずみを実現している。

 Mojo 2は、音質を劣化させることなく、より広い周波数帯域にわたって総合的な調整を可能にするロスレスDSP“UHD DSP”を搭載したポータブルDAC。UHD DSPはフル・トランスペアレント型で、高い精度を実現している。また、内部での徹底したノイズ・シェーピングにより、極小信号のフィルタリングを維持したままクリアな音質を確保。さらに、周波数帯域ごとに18段階の調整が可能となっており、低域、中低域、中高域、高域と全周波数帯域にわたる微調整が行える。

 DSP制御による4段階のクロスフィード機能を搭載し、スピーカーのような空間演出による自然なヘッドフォン・リスニングを実現。メニュー・ボタンからの操作で、ミュート、ボタン・ロック、4段階のクロスフィード、UHD DSPによるロスレス・トーンのコントロールを行うことができる。満充電時にバッテリーをパスするデスクトップ・モードがあり、バッテリーをいたわりながら常時給電して使うことも可能だ。

RØDE MICROPHONES NTH-100

RØDE MICROPHONES NTH-100

価格:25,850円

正確なサウンドと優れた着け心地を提供するプロフェッショナル・ヘッドフォン

 NTH-100は、正確な周波数特性と低ひずみを実現したカスタム・マッチド・ドライバー搭載のプロフェッショナル・ヘッドフォン。ディテールまで再現する明瞭で自然なサウンドは、レコーディングやミキシングにはもちろん、オーディオ編集、ポッドキャスティング、ストリーミング、現場録音など、あらゆる用途に適する。

 ドライバーは、4層の高張力アルミニウム合金のカスタム・ボイスコイルを中心に、高剛性の3層ダイアフラムと結合して搭載されており、さらに、希土類ネオジム磁石と、同社のNTG5マイクロフォンに触発された革新的なフェイズ・プラグなどの高品質コンポーネントとの組み合わせにより、可聴域全体にわたって正確な周波数と位相特性を保証し、明瞭なリスニング体験を提供する。

 マテリアルには高級車のシートにも使用されるALCANTARA製の人工皮革を採用。イア・カップとヘッド・バンド・クッションは柔らかく通気性に優れ、快適な着け心地となっている。また、独自開発の冷却ジェルを用いたイア・パッドが着用疲労を軽減。オール・メタルのヘッド・バンドは独自のロック・システムを持ち、ケーブルは左右どちらのイア・カップにもロック付きで接続可能で、使用環境に合わせて柔軟なセッティングができるのも特徴的だ。

SHURE SRH440A / SE215-CL

SHURE SRH440A / SE215-CL

価格:オープン・プライス(市場参考価格/SRH440A:12,760円前後、SE215-CL:13,860円前後)

軽量で快適に使用できるヘッドホンとプロ仕様の高遮音性を備えたイヤホン

 SRH440Aは、ホーム・レコーディングやポッドキャスト制作、緻密な編集/ミキシングに適したヘッドホン。SHUREらしいクリアで自然なサウンドが全帯域にわたって詳細で正確なオーディオを提供。ひずみの少ない40mmネオジム・ダイナミック・ドライバーによる自然でバランスのとれた周波数特性も特徴だ。旧モデルに比べて15%の軽量化が図られており、軽くなったヘッド・バンドにより長時間の使用でも優れた快適さを実現している。また、耳全体を快適に包み込むデザインはバックグラウンド・ノイズの低減に寄与する。さらに、ハードな使用環境に対応する耐久性も備えている。

 SE215-CLは、アーティストがステージでイヤモニとしても使用する高遮音タイプのイヤホン。豊かな低域を持つクリアなサウンドと、人間工学に基づいた薄型デザインが特徴。ケーブルは着脱式で、別売りの完全ワイヤレス・アダプターに付け替えることにより完全ワイヤレス・イヤホンとしても使えるほか、さまざまなケーブル・アクセサリーに装着することが可能だ。厳格な品質と耐久性を重視し、長く使用できるように設計されている。低域を強調したSE215 Special Editionも用意されている。

サンレコ・ビギナーズ|音楽制作に役立つ初心者ガイド

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