長時間の使用でも痛くならないフィット感。快適な遮音効果を備えたイヤープロテクターです
銀座十字屋ディリゲント事業部が提案するイヤープロテクター、THUNDERPLUGS Powered by Alpine(以下、THUNDERPLUGS)。ライブハウスやフェスなどの大音量環境で長時間過ごすことによる、耳へのダメージを防ぐ製品である。ここでは、さまざまなアーティストのライブPAを手掛けるエンジニアの岡直人に、THUNDERPLUGSをレビューしていただいた。
Photo:Takashi Yashima
THUNDERPLUGS Powered by Alpine
銀座十字屋ディリゲント事業部が提案するイヤープロテクター/ライブ用耳栓。シリコンフリーのAlpineThermoShape素材を採用し、全周波数帯域にわたって平均20dBの遮音性能を誇る。これまでにBABYMETALや布袋寅泰といったアーティストなどとデザインの仕様を変更したコラボレーションモデルを展開。なお、THUNDERPLUGSの商標は銀座十字屋によって登録されている。
User Impression|エンジニア 岡直人
今回はTHUNDERPLUGSを持ってライブハウスへ行きました。その日は、以前自分がPAを担当したことのあるバンドが出演していたため、普段とTHUNDERPLUGS使用時における音圧や音質を比較するのにちょうどいいと考えたからです。最初にTHUNDERPLUGSをフロアで試したとき、その柔らかさと着け心地の良さに驚きました。普段はカナル型のノイズキャンセリング・イヤホンをイヤープロテクター代わりに使っていますが、それだとイヤーピースが耳の中に当たって、長時間付けていると痛くなってしまうんです。しかしTHUNDERPLUGSは快適な付け心地で、長時間の使用でも全く痛くなりません。装着方法も簡単です。付属の専用アプリケーターを本体に装着して耳に押し込み、少し引っ張るだけ。これでちょうどいいフィット感を得られます。耳の穴が小さい僕でも、すんなりと装着できました。
THUNDERPLUGSを付けていると全体的に音量が下がりますが、音質自体は自然で、違和感なく演奏を聴けます。中域はもちろん、低域と高域の音もナチュラルに感じられ、音楽の要素が除外されずにしっかりと聴くことが可能です。また装着中でも他人と会話ができるし、挿し込み具合で遮音性を調整できるのでとても便利。耳を守りつつ、音楽をしっかりと楽しめるのは大きなメリットだと言えます。
さらに、THUNDERPLUGSを持っていればスピーカーやギターアンプの目の前といった危険な状況に遭遇しても耳を守ることができるでしょう。PAをする場合でも、本番以外は耳を守りながら働くことができるため、THUNDERPLUGSの存在はとてもありがたいと思います。遮音性は約20dBだそうで、これは普段使いにも適している音量だと感じます。散歩中や電車の中でもTHUNDERPLUGSを試してみたところ、ちょうどいい遮音効果で快適に過ごせました。車の音はしっかり聴こえるので安全性も確保できますね。THUNDERPLUGSは工事現場で働く方や、集中して作業したいオフィスワーカーの方にもお薦めしたいです。
もちろん、THUNDERPLUGSはミュージシャンが演奏しているときにも使えます。以前、ライブハウスや音響会社で働いていたころ、外国のミュージシャンたちがライブ中に耳栓をして演奏するのをよく見ていました。THUNDERPLUGSなら音量を自然に下げてくれるため、特定の帯域が聴こえなくなる心配もなく、演奏に集中できるでしょう。一点気づいたのは紛失するリスクがあること。しかし、アルミケースが付属しているので問題ありません。THUNDERPLUGSは音楽を演奏する人、またそれを聴く人にとって、非常に役立つアイテムだと感じました。
岡直人
【Profile】フリーランスとして活動するサウンドエンジニア。君島大空、Tempalay、中村佳穂、KID FRESINOなどのライブPAを手掛けるほか、舞台の音響や舞台音楽の制作もこなす。