AVID Pro Toolsを簡単解説! お薦め機能&付属プラグインを中土智博が紹介

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高度なオーディオ/MIDI編集機能の搭載はもちろん
複数人での共同作業が可能なクラウド機能も装備

【製品概要】

 スタジオの標準DAWとされているソフト。時間軸上にトラックが並ぶ“編集ウィンドウ”と、ハードウェア・ミキサーを模した“ミックスウィンドウ”を基本構成としています。編集ウィンドウでは、別画面を開くことなくオーディオやMIDIをそのデータの最小単位まで編集可能。ミックスウィンドウでは信号の柔軟なルーティングが行えます。また、Avid Cloud Collaboration機能を使えば、離れた場所にいる人とも1つのプロジェクト内で共同作業ができることもポイントです。期間制限無く使用でき、1年間の無償アップグレード権のついた永続ライセンス(70,800円)のほかにも、75種類のプラグインを含むAvid Complete Plugin Bundleが付属し、1カ月または1年単位でソフトを使用する権利を購入可能なサブスクリプション・ライセンスも用意されています。まずは、誰でも使用できるPro Tools|First(無償)で試してみるとよいでしょう。

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Pro Tools

【動作環境】

Mac:OS X 10.13.6/10.14.6/10.15.3/10.15.5/10.15.7
Windows:Windows 10(64ビットのHome/Pro/Enterprise エディション)
共通:16GBのRAM(32GB以上を推奨)、15GB以上のディスク空き容量(インストール時)、インターネット接続環境(インストール時)、64ビットのAAXプラグインに対応

 

中土智博が語るAVID Pro Toolsのココが好き!

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中土智博

【Profile】Remark Spiritsのサウンド・プロデューサーを経て、作編曲家として活動中。乃木坂46などへの楽曲提供のほか、『あんさんぶるスターズ!』などのゲーム音楽も手掛ける。APDREAM所属。

 

Pro Toolsはエンジニアだけではなく
クリエイター向けのツールとして進化し続けている

 私がPro Toolsをプレイヤーやクリエイターに薦める理由。それは、音質が良いのはもちろん、長年音楽制作の現場で“プロトコル”としての役割を担ってきたDAWを使うことで、一貫して音楽制作の中でのやり取りの手間が省け、シームレスに作業が行えるということです。例えばPro Tools以外のDAWで作編曲を行った場合、レコーディングに移行する際は一度音声データを書き出さなければいけません。しかしPro Toolsの場合、その作業は必要無くなります。

 

 またPro Toolsを使っていれば、スタジオ・レコーディング時に使用したセッション・ファイルをそのまま自宅でも開けるため、ボリュームやパン、プラグイン設定などの情報を失うことなく作業が続行できます。録音した複数のテイクはプレイリストで管理できるため、現場でベストだと思ったテイクに問題が見つかっても、後から容易に別テイクへと差し替えることも可能です

 

 オンラインでやりとりする際も、“細かい処理はお願いします”とエンジニアに言ってセッション・ファイルを共有することも柔軟に行えるでしょう。年々強化されているMIDI編集機能、楽譜作成機能、デバイスとの同期が可能なABLETON Link機能も相まって、もはやPro Toolsはエンジニアだけではなく、プレイヤーやクリエイター向けのツールとして進化し続けています。

 

お気に入り機能1:フォルダートラック

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 整理整頓には欠かすことができない、フォルダートラック機能。フォルダートラックには、単純に複数のトラックを格納するベーシックフォルダートラックと、フォルダー自体がAUXトラックのようにオーディオをルーティングするルーティングフォルダートラックがあります。旧バージョンとやりとりする際はAUXトラックとして表示され、ルーティングも変わりません。パート単位でオーディオ化するステム書き出しも、コミット/バウンスするだけ。タイトな収録スケジュールも怖くありません。

 

お気に入り機能2:ABLETON Link

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 Pro Tools 2020.9から、ローカル・ネットワークを介して複数のデバイスを同期できる機能=ABLETON Linkを統合。今まではReWireを使って同期することができましたが、ABLETON Linkに対応したことによって、さらに幅が広がったような印象です。これまで以上に、カジュアルにセッションを楽しむことができるようになるでしょう。近年のアップデートで追加された機能の中では、特にテンションが上がったものの一つです!

 

お気に入り機能3:ダークテーマ・ビュー

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 Pro Toolsの画面と言えば、ライト・グレーのような明るいイメージを持つ方が多いと思いますが、Pro Tools 2020.11からはダークテーマ・ビューが追加されました。タブレット端末用アプリAVID Controlやコントロール・ソフトAVID Venueと調和する色味です。特にライブ会場などでの運用時には、効果的なように感じます。

 ちなみに従来の色味が好みな方は、設定画面で切り替えることができますので、しっくり来る方を選ぶとよいでしょう。

 

Pro Toolsのお薦め付属プラグインをピックアップ!

Melodyne 5 Essentials[ピッチ&タイミング補正]

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 もはや説明不要のピッチ&タイミング編集ソフト、CELEMONY Melodyne 5。Pro Toolsではバージョン2020.11から、エントリー版であるMelodyne 5 Essentialsが付属プラグインとして追加されています。これは、ボーカルやリード楽器のピッチ編集をするなら十分なエディションです。また、Pro ToolsではMelodyne 5 Essentialsのアルゴリズムを利用した、オーディオをMIDIデータへ変換する機能も搭載されているので便利ですね。

 

UVI Falcon 2[シンセ]

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 私は、ソフト・シンセのUVI Falcon 2を発売当初から使っていますが、何とこれがPro Toolsに付属します。うらやましい!

 Falcon 2は音質が良いですし、ソフト・サンプラーやウェーブテーブルを搭載しているため、出せない音色はほとんど無いと言ってもよいでしょう。いちから音を作ることもできますし、別売りの専用サウンド・ライブラリーUVI Falconエクスパンションを追加してさらなる拡張も可能です。ここまで書けば、使わない理由はないですよね?

 

ReVibe II[リバーブ]

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 CPU負荷が軽くレイテンシーもほとんど無い、ハイクオリティなリバーブ・プラグイン。私のテンプレート・セッションにもスタンバイし、主にルーム系のエフェクトとしてよく使います。私の場合、ReVibe IIの後段に7バンドEQプラグインのEQ IIIをインサート。ReVibe IIプリセット内のフィルター設定を参考にしたり、12〜18dB/Octでローカットしつつ、リバーブを施すパートの基音がたまる周波数帯域付近を若干削るのがお勧めです。

 

X-Form[タイム・ストレッチ/ピッチ・シフター]

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 X-Formを使えば、オーディオ・サンプルのピッチや長さを自由に変えることができます。ミックス時だけでなく、レコーディング時における急なキーやテンポの変更、またはピン・ポイントでのボーカルのピッチ修正などにも対応できるでしょう。X-Formが無くなると結構困るというくらいの頻度で多用しています。変化を加えた後の音質が良いのも好印象です。

 

SansAmp PSA-1[アンプ・シミュレーター/ディストーション]
Black OP Distortion[ディストーション]

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 両者ともギターに特化したひずみ系プラグインというイメージですが、個人的にSansAmp PSA-1はドラムやシンセなどに汚れた質感を付加したり、アンプ・シミュレーターを使って録音したと思われるようなギターの耳障りなデジタル・クリップ感を中和したりするのにも重宝しています。Black OP Distortionは、エレキベースを汚したり、質感を調整するためにも用いていますね。インサートするより、センド&リターンで少し強めに施すのが良いでしょう。

 

AVID Pro Tools 製品情報

www.avid.com

 

サンレコ・ビギナーズ|音楽制作に役立つ初心者ガイド

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