ヤマハVOCALOID β-STUDIOにてAIを活用した歌声合成の試作プラグイン実証実験が開始

VOCALOID β-STUDIO

 YAMAHAは、歌声合成技術の研究スタジオVOCALOID β-STUDIOによる試作AI歌声合成のプラグイン、VX-βの一般公開を開始する。

 VX-βは、DAWソフトSTEINBERG Cubaseにおいて、歌詞やメロディの制作から歌声の作り込みまで、すべての制作プロセスがCubaseのエディター上で完結するように開発。Cubaseのエディターとバーチャルボーカルソフト専用エディターを行き来する必要がなく、スムーズな楽曲制作を実現する。

 Mac/Windowsに対応、AU/VST3プラグインとして動作し、Cubase以外のDAW上でも歌声の基となるシーケンスデータをVX-βに読み込ませることで編集が可能。ただし、DAWでの歌詞やメロディの編集ができるのはCubaseのみとなる。

VOCALOID β-STUDIO

 VX-βには、歌声の強弱による表現をAIシンガーに反映できるPowerノブを搭載。声の張りや息の混ぜ方、発音のアクセント、ビブラートといった複雑な歌唱表現を、本物のシンガーへのディレクションに近い感覚で操作することができる。

さまざまなジャンルに対応する9つのボイスバンク

さまざまなジャンルに対応する9つのボイスバンク

 ボイスバンクは、ポップスやジャズ、ロック、アニメなどさまざまな音楽ジャンルに対応する9種類を用意。一人のAIシンガーに対して、声質や歌いまわしが異なる4つの歌唱スタイルをシームレスに変更できる。さらにボイスバンクmulti-β-Nにおいては、17人のAIシンガーを搭載し、複数のシンガーをシームレスに切り替えるという、従来の歌声合成の常識を覆すような使い方も可能だ。

 VX-βは、配布可能なライセンス数に限りがあるため不定期に行う抽選により配布。クリエイターからのフィードバックを元に試作プラグインを改良し、製品開発につなげていくという。

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