「C15」は、特別なハイパフォーマンスモニターとして設計された上、状況に応じてサイドフィルやフロントスピーカーとしても使える拡張性を持ち、他のTW AUDiO製品との相性にも優れた製品だ。
開発においては、次の命題が設定されたという。
- ビビッドでダイレクトな音感。
- どんな環境下にあってもステージ上で必要となる「必要かつ十分な情報(サウンドソース)」を確実にミュージシャンに届けること。
- フィードバック要素を極力控えること。
- 特段のコントローラーを外部に必要とせず、ただアンプにつなげるだけでそれらが実現できる利便性を持つこと。
- 見た目にすっきりしたフォルムで決して存在をアピールしない「控えめ」な外観であること。
主な特徴は次のとおりだ。
オーディエンスからは全く目立たないデザイン
コアクシャル(同軸)ホーン構造の2ウェイモニターでロープロファイルハウジング仕立て。ステージ上でもエレガントでありながらオーディエンスからは全く目立たず、ステージの周囲環境にマッチする。
グリル内側にスポンジを配置
他のTW AUDiO製品と異なり、グリルの内側にフォーム(スポンジ)が配されている。これはこれまでの製品デザインの方向性を変えたのではなく、「ロックな」使われ方でもエンジニアの心を痛ませない造りにした、という配慮による。
詳細なシミュレーションを施した特注ホーンを採用
同ブランドのMシリーズと同様のBMS手法を用いて詳細なシミュレーションを施した特注ホーンが採用され、70°(水平)×55°(垂直)の拡散角度は必要に応じホーンをローテートすることで逆転することが可能。内部のクロスオーバーは非常に正確なコヒーレント位相特性を誇り、絶妙なクロスオーバーを設定することで、特にボーカル帯域での再現性とダイレクト性を引き出すことに成功。
レスポンスの速い低音域の再生
ステージモニターで通常感じる「低音の不足」(ステージへの回り込みに対して相対的に感じる低音量の不足)についても考慮され、レスポンスの速い低音域の再生を誇る音響設計が施されている。
サイドフィルやフロントスピーカーとしても使える拡張性
M10/M12/M15同様、精度の高いフライトレールがついており、スイ―ベルブラケットを使ってトップユニットとしてマウントしたり、あるいはワイヤー吊りや壁付にして使うことも考慮。ウェッジとしてだけでなく、サイドフィルや通常のフロントスピーカーとしても使える拡張性を持つ。
場所を取らずに収納
60×60Cmの小さなスペースに2台の「C15」を収納できるケースを特別に開発。このケースにより、場所を取らず、楽に収納することが可能。
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縦置き可能 | 寸法および内部の図 | BEM特性 |