新機能を満載したSonarのバージョン8.5が登場

ループ・ベースの制作に便利なMatrix Viewや、Session Drummer 3の搭載、Newエフェクトも充実

CAKEWALK Sonar 8.5 Producer オープン・プライス/Sonar 8.5 Studio オープン・プライス


CAKEWALKのDAWソフト、Sonarの新しいバージョン=8.5が発表された。バージョン8が発売されて約1年、頻度の高いバージョン・アップで知られるSonarだけに、多くのユーザーが待ち望んでいたタイミングでの発表となった。

多くのDAWがそうであるように、小数点以下の数字のみが増えるバージョン・アップを「マイナー・バージョン・アップ」とするなら、Sonar 8→8.5はそれに該当するかもしれない。だが、この8.5はバグ・フィックスや操作性向上の進化にとどまらない新機能がてんこ盛りだ。以下、注目の新機能を挙げてみたが、Sonar 8.5 ProducerとSonar 8.5 Studioでは搭載される機能が異なるため、その点も留意して読み進めてほしい。



【1】Matrix View(Producerのみ)



Sonarは早い段階から「グルーブ・クリップ」として、オーディオ/MIDIをループ化して扱いやすくする方式を採用してきた。今回はさらにREXファイル、ステップ・シーケンサー・パターン(後述)、Project5パターンを分かりやすいマトリクス上に並べ、再生のON/OFFが簡単にできるようになった。つまり、ループ単位での抜き差し再生がより直感的に行えるようになったことで、作曲法の変化が期待できるのはもちろん、ライブ・パフォーマンスでもガシガシ使っていけるというわけだ。クリップのトリガーはマウスはもちろん、外部MIDI機器からにも対応する。




【2】Session Drummer 3(Producerのみ)


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付属のアコースティック・ドラム音源、Session Drummerがバージョン3に進化。ドラム・キットが12に増加し、画面構成も「Drumkit」と「Mixer」の二つに分けられてより使いやすくなった。Session Drummer 2時代からのストロング・ポイントである即戦力パターンもきっと増加されているはずだ。





【3】Step Sequencer 2.0(Producer & Studio)


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インターフェースを改良することでより使いやすく進化。各ソフト・シンセの画面からもステップ・シーケンサーをボタン一つで表示させることができるそうだ。例えば80'sなエレクトロ感をあえて出したい場合など、リズミックなパターンをどんどん打ち込んでいけるだろう。ステップ録音にも対応。






【4】プラグイン・エフェクトの追加(Producerのみ)


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計11種類のエフェクトが一挙追加。目玉はドラム用およびボーカル用マルチエフェクト、PX-64 Percussion StripとVX-64 Vocal Strip。共に内部演算64ビットで、コンプ/エキスパンダー/EQ/ディレイを内包し、さらにPX-64にはトランジェント・シェイパーとチューブ・サチュレーション、VX-64にはディエッサーとダブラーも入っている。そのほかはProject5からの移植が主で、Alias Factor、Classic Phaser、HF Exciter、Mod Filter、Stereo Delay、Multivoice Chorus/Flanger、Para-Q、Stereo Compressor/Gate、Studioverb2が新搭載される。






このほかにも波形編集の操作性が大幅に向上したAudio Snap 2.0や、MIDIトラックにアルペジエイターが組み込まれるなど、大幅な刷新が図られているSonar 8.5。既存ユーザーのバージョン・アップは10月中旬から受け付け開始とのことだ。



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