
僕は通常、ABLETON LiveをメインDAWとしています。プリセット集も多数所有していますが、このLive用プリセット集のデモを初めて聴いたとき、“海外のクリエイターが作っているんだな、誰だろう?”と思い込んでいました。まさか、日本人クリエイター(Kuniyuki Takahashi)のプリセット集だとは! 詳細を知って、正直驚きました。それだけ、音やメロディ・ラインに本場感があり、間違いなくミニマル&ディープ・テクノ制作とライブ演奏の即戦力となると確信しました。早速ファイルを確認してみると、大きくMIDIと Presetsフォルダーに分かれています。MIDIでメロディ・ラインを聴いてから、Presetsで好きな音源を選ぶ方法でも良いですし、その逆でももちろん良いと思います。BPMとスケール・キーが記載されているので、あたかもパズルを組み立てるようにテクノ・ミュージックを作ることができます。とにかく音のクオリティが高いので、Presetsの音を聴いているだけでメロディやドラムが頭に浮かんできて、数分で上質なテクノ・ミュージックのループを作ることができました。MIDIデータを切り刻んで、新たなリフにするのも面白いかもしれませんね。あと、Presetsのエフェクトがとても直感的なラックに設定されています。ドラムならリリースの設定ができたり、メロディならフィルターで音の変化を付けたりもできます。“Techno Kick”は、これだけでいろいろな種類のキックを鳴らせるので、キック音にこだわる方にもオススメです。僕的にはPresetsのSynthesフォルダーが気に入りました。ナチュラルなシンセ音からディープなものまで網羅されている上、エフェクトでエディットも可能です。あたかもライブをするように、組み立て音色を選んでいたら、すぐに1曲形になりました。テクノが好き、または興味がある方は、ぜひ導入してみてください。きっと、あなたをディープな4つ打ちの世界へ誘うでしょう。