傑作『ロンバケ』のウォール・オブ・サウンドに迫る大滝詠一のレコーディング解説本【1979-1982】が3月18日発売

f:id:snrec:20220621105129j:plain

 

 サンレコ読者に朗報! 1970年代から自宅レコーディングを行い、現代の“宅録”をいち早く実践した後、スタジオ・アルバム『A LONG VACATION(通称:ロンバケ)』で凝りに凝ったサウンドを披露した御大、大滝詠一の書籍が発売。

 

 その名も『大滝詠一 レコーディング・ダイアリー Vol.2』(紛らわしいですが、Vol.1はまだ出ていません!)。本書は日記形式で、生前の大滝のインタビューを交えながら1978年~81年のレコーディングの模様を追跡。ちょうど福生での自宅録音期を終え、スタジオに大勢のミュージシャンを集める大滝流“ウォール・オブ・サウンド”を確立した、エポック・メイキングな時期である。誰もが聴いたことがあるだろう超名曲「君は天然色」のトラック・シートなど、レコーディング好きはたまらない一冊となっている。

 

f:id:snrec:20220621105132p:plain

▲ダイアリー形式で大滝のレコーディング作業を追う【1979-1982】

 

 当時のレコーディングにかかわったエンジニアのインタビューも収録しており、らつ腕を振るった名匠・吉田保氏はもちろんのこと、当時アシスタントを務めた伊東俊郎氏(その後TM NETWORKなどでおなじみ!)が登場。レコーディング・スナップ写真も掲載するなど、見どころ満点の書籍だ。

f:id:snrec:20220621105136p:plain

▲吉田保氏が振り返る大滝流ウォール・オブ・サウンド

 

f:id:snrec:20220621105141p:plain

▲当時のCBS・ソニー六本木/信濃町での貴重なスナップ

 

 著者はサンレコでも健筆を振るっている堀内久彦氏(誌面ではペンネームなので分からないかもしれないが、シンセを中心に豊富な知識を持つ)。“書いているうちにページ数が増大していき、結局392Pという大ボリュームになってしまった”という本書、ぜひお手に取っていただけたら幸いである。